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桜の世紀  作者: 愛媛のふーさん
14/25

死闘4

 暗闇で足音がした。遼達とは違う。独りだ。千堂は誰何すいかの声を上げる。

「誰や?」

月明かりに老婦人の大きな籐の籠を持った姿が、写し出される。

「私だよ」

「マダムやん。偉ろうすんません。今晩は、お邪魔しとります。」

「やけに礼儀良いね。此方こちらのマダムどういう方?」

蓮が千堂に訊く。

「マダム・マルソー3長老の1人や。礼儀にうるさいねん」

「はじめまして、マダム・マルソー。〈炎聖〉緋村蓮と申します。お見知り置きを」

「蓮と呼ばせてもらうよ。そうかあんたが・・・」

「ヤクザ、ヤったのマダムなんか?狙撃が何でか当たんなかった強運の持ち主で大物ぽい」

「まあ、『関東の狂犬』悪運尽きたみたいだけどね」

「やっぱりや。ま、わい達二人より強いんやもんな。狂犬言うたら若頭やん。主謀者」

最殊勲さいしゅくんマダムだね。ルシファーに金一封出して貰わなきゃ」

「私ん家勝手に上がり込もうとしたり、手出して来たから払った迄。貰うもんは貰うよありがたく」

「マダムは金には細かいさかい。うん?ああ見えとる。蓮。ダブルウルフ班と瑠璃様や」

「瑠璃様?もしかして最長老?」

「そや」

「琢磨さんの背中に、子供の巫女さんがいるけど」

「あれが瑠璃様や。転生すんねん」

「そうゆうこと」

「醤油うこと」

 ツートップは合流して前衛中隊になった。長老二人は相談始めた。

「姉様、転生し経てでご足労かけます」

「何の。マダムもご苦労だわいね」

おきなは任せるとの事です」

「あの人も出不精だわいな。其処で怪我しとるの西連寺のバカ息子かえ。揃いも揃って不幸者が8人も揃って」

「追われているのもやっぱり」

「マリアと若槻の息子だわいね。出てったのが15歳ん時、15年前。若槻が亡くなったのが10年前マリアが5年前。忘れてもうてもしゃあないわぁ」

「思い出したわ。外に憧れの強い児でしたね。挙げ句がシャブ中とわねぇ」

「本人の責任さね。西連寺以下7人もそう」

「ならナイツに協力しますか。お得意様だし」

「そやなあ」

結論が出たらしいと見て、遼が切り出す。

「御協力願えますか?」

「はいな」

「但し私ら二人だけだよ」

「お二人なら住人総出よりありがたい」

「話着いたのなら飯食わへん?温かいの。ええ所ない?」

「今の時間帯なら『鳥安』かえ。マダム」

「はい」

「本部?『鳥安』っていう飲食店で食事採ってます。増援に伝えてください。オーバー」  

「本部了解」

「鳥安じゃあ何喰えるんや?」

「親子丼と焼き鳥と酒、ジュースやなぁ」

「近いんですか?」

「歩く。琢磨乗せてたもれ」

「良いですよ。どうぞ瑠璃様」


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