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坂田少年は現実を見ない  作者: 青原 半蔵
1/1

夏─ある日

初投稿です。御手柔らかに。


唐突ながら自己紹介をさせて頂こう。俺の名前は坂田 翔真。名前の由来なんかは知らんし別に不満もない。歳は17、高校2年で今もお授業の真っ最中。血液型はA。特に変わったこともないだろう。誕生日は9月2日で、星座は乙女も恥じらう乙女座さ☆。


そして最後に、


俺には趣味がある。それは────


突如、


「はい、授業終わるぞー、各自解散。」と、担任でもある神谷の一声。

すると教室では間の抜けた欠伸だとか、さっきまで机に突っ伏してた奴が軽くけのびするなりまた机に突っ伏したりだとか、「もう飯かー」「シャドパやるか」などと友達同士で喋りあったりだとかで、先までの若干緊張した空気がすっ飛ばされた。

自分も、「もう飯か」とかボソッっと言ってみたりして軽くけのびした。

……いつものとこ行くか。今朝スクエアkで買った惣菜パンと綾鷹を手に取り机を立とうとした時、

「さ、坂田くん…、?」

なんか隣から声がした。

「あっ……あの……坂田くん…?」

呼び声の主は小、中と同じ学校だった水上 菜月さん。昔から大人しめの子で隠れて男子の間で人気だったり。っていうか初恋の人だったりしなかったり。

「えっ…あっ、あの、あっ、はい。なんか用でせうか」

…………我ながら気色悪い……。てか、なんでこの人が俺に?

「う、うん。あの…突然で気持ち悪いかもしれないけど……こっ、これ受け取ってほしいの…!」

なんか強引に渡された。

「じゃっ、じゃあ……あの……よろしく…です…ッ。」

なんかどっかいっちゃった。それよりこれ……手紙……、?見てみるか……。


「放課後教室で待ってます。

水上 菜月」


…………???とりあえず目を擦った。その後古典的ながら頬をぺしんとやってみただがそこには、


「放課後教室で待ってます。

水上 菜月」


………………え。えっ、は?いや、は?え、は?いや、ないない、、、


…………………………………………は?

いや待てちょっと待てこれ完全にあれだよな例のアレだよなあのアレだよなてか待てなんかの間違いとか?人間違いとか?いやでも渡したの直接だよな流石に間違えってのはないかいいのかな俺であってるのかなひょっとしてあれか死ぬのか俺氏はこのノリで死ぬのかああそうかそれなら分かるぞいやでもしんだら俺カエル新刊読めないし死ぬのはやめておこうかそうだ冷静になろうか例の神父のように素数を数えればいいのか1,3,5,7,11,13,17,19…………ふぅ…………。よし落ち着いた。


このいつでも冷静沈着にして他からの干渉を許さないほどの寡黙さをもってすれば大体のことはよめる。きっとあれだろ。ドッキリ的なノリの。実は超陽キャだった!みたいな。……あぁ……。そう考えるとほんと悲しくなってきたわ。いや、でもワンチャン本気…………………………ないな。

危うく騙されるところだったぜ。こんなクソ陰キャ騙して何が楽しいんだよ。ほんとに。こちとらもうその手口は経験済みなんですよ。

……いつの間にか昼休みあと5分て…………、浮かれすぎかよ……。

俺はパンだけ頬張ってトイレに行く時間もなく5限を迎えた。


あんな大口叩いといてなんだが、俺は例の手紙の事が気になって仕方がなく、チラチラ水上さんも見てしまっていた。

そうだな……。ドッキリとはいえやはり無視するってのもあれだしな……。放課後残ってみるか。それにもしかしたら……ほんとに……、いや、うん、行くだけ行ってみよう。どうせ捨てた青春だ。


5限、6限とそんなことを考えていたらすぐ時は過ぎてしまい、帰りのホームルームが終わった。

ああ……。

ちょっと気になって水上さんを見てみた。

目が合った。

ああああ…………。

徐々に教室から一人二人と減って行くのを見送っていると死刑執行を待っている囚人のような気持ちになった。

……、全世界の囚人よ俺に勇気を分けてくれ…………、と現実逃避しているとついに残されたのは2人になった。


………………え、これどうすればいいの?俺からなんか言ってみればいいの?待ってればいいの?死ねばいいの?と、またもや錯乱に陥っていると突然、

「あっ、あの……」と水上さん。

「ど、どうしたの?あの…、そのこの手紙なんだけど」俺が何言ってんのかが自分でも分からないがきっと支離滅裂だ。

「あっ、う…うん。読んでくれたんだね、あ…ありがとう。」

「え、あ…うん。よ…読ませていただきました。」

「」

「」

夕日のせい、とかすっとぼけてられないほど彼女が紅潮しているのが伝わる。

「あの……!」

「えと……!」

「「…………………………。」」

「さ、先どうぞ……!」

なんて男気のない声と台詞だろうか

「いっ…いや坂田くんこそどうぞ……!」

「あっ……。じゃっ、じゃあ」

「えっと……、改めてだけど……な、なんでお俺をここに呼んだ……んでしようか……!」

はっきりさせておきたかった。だが勘づいてもいた。

「そっ、そう……だよね。うん。」

運動場から届く運動部の掛け声と、時計の針の動く音と、そして深呼吸の音。

「あのっ、!坂田くん!小学校の時からずっと好きでしたっ!私と付き合ってくださいっ!」


一瞬夢と見紛うほどフワフワしていて。それでも確かに力が込もっていて。


「こちらこそ……!よろしくお願いします!」

僕は全力の笑顔で応えた。


────────突如。


「よ、よろしくお願いします?な、何言ってんだ?坂田」と担任の神谷。

「授業中に何言ってんだwwwwwwこの陰キャwwwwwwまた想像の世界でお散歩でちゅかwwwwwwwww」と陽キャA。

「クスッ」と……水上………さん。

どっ、と火がついたようにゲラゲラ笑い出すクラス全員。


あぁ、そうか…………また僕は………………


そいえば、誰宛でもない自己紹介とかしてたんだったな。仕切り直してもう1度。


自己紹介をさせて頂こう。俺の名前は坂田 翔真。名前の由来な

んかは知らんし別に不満もない。歳は17、高校2年で今も

『お授業の真っ最中。』

血液型はA。特に変わったこともないだろう。誕生日は9月2日で、星座は乙女座。


そして最後に、僕には趣味がある。



それは──────



「妄想」すること。







もっと笑えるようなのにしたかったね。

ぶっちゃけ自己満足の作品です。

批判ください。

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