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五十音詩集  作者: 橋本洋一


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46/50

ボーナストラック! 『幼年期の思い出』

両親が居なくて淋しいとき

いつも一人俯いてた

地面に下手くそな絵を描いた

すぐに消えてしまうのに


一緒に遊んでくれる友人

幼い僕には居なかった

一人きりで砂場で遊ぶ

帰る頃には均される


僕はこのまま大人になるのかな

地面に描いた絵は消えてしまう

僕はこれから大人になるのかな

今度は僕が砂場を均してしまう


子供心になりたくないんだ

大人になんてなりたくない

全て無かったことにしてしまう

大人になんかなりたくない


やがて母親が迎えに来る

明日も僕は地面に描く

明後日も砂場に城を創る

大人になるまでやり続ける

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