雑誌『眼鏡譚』記事2
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緑という色に関しては、大昔からさまざまに語られてきた。曰く、緑色は健康によい。目の疲れを癒す。眩しさをやわらげる――。ある古代の学者は、疲労を鎮めるために、緑色の宝石を常に身に付け、疲れたらこれを見つめるよう推奨した。
緑色は心地よい、優しい色として受け入れられた。宝石が手に入れられないならば、コガネムシを眺めるのがよいとされた。
緑色のレンズは主として緑柱石から作られ、そのレンズを持ったメガネは、目を痛めた人のために広く用いられた。目の病からの養生のためによいとした中世の医者の言葉も残っている。緑色の生地が使われたメガネケースが流行したことさえあった。現在でも、光に敏感な人のために、薄い緑色のレンズが薦められることがある。
古代から近代に至るまで、なぜ緑色が長く支持されたかといえば、この色が医学に関係していたからだ。古来、医学・薬学の基本には植物があった。植物は薬品の材料となり、盛んに医療に用いられる。薬草を育てることが医学修業の一環である時代もあった。その植物を彷彿とさせる緑色は、まさに癒しの色だったのである。
サヴァーの祭りにおいては、緑色のレンズが嵌め込まれた仮面が定番の衣装となっている。これは、緑柱石によってサヴァーが発展してきたことを象徴しているわけだが、それだけではない。先述のとおり、緑は生命、若さ、元気さの色であり、この町の、あるいは市民たちの未来を祈念するものでもあるのだ。
緑柱石に端を発するメガネと、祭りでの仮面の文化的な意義は…………
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――『眼鏡譚』記事より抜粋。




