episode1:超弩級戦艦建造・上
1話に纏めようと思ったら案外長くなった。
でも僕は反省してないぜ(キリッ
気軽に読んでいただければ幸いですはい。
「じゃあまず大日本帝国の大艦巨砲主義って知ってる?」
僕はそう言った後恐る恐る痴女(神?)を見てみる。
そこで僕の目に映ったのは目を爛々と輝かせる趣味が一緒な人を見つけたような顔で身を乗り出す痴女(神?)の姿であった。
「うん!うん!知ってr・・・(ゴホン)ええ、知っているわ」
今、この痴女(神?)取り繕ったな?
冷徹そうに見えて実は同じ趣味の人を探していたな?
最初と後の温度差がかなり激しいと思ったのは気のせいか?
「で、何が言いたいの」
顔では澄まし顔をしているが手を後ろに回してもじもじしているのだろう。
先程から体の左右の小刻みの揺れが凄いことになっていた。
「僭越ながら、僕は僕だけの軍艦が「よし造ろう今造ろう」・・・え?」
僕は目の前の自称神が望んだ物を言え、と言われたから『軍艦が欲しい』と言おうとしている途中からクソ痴女に話をぶった切られてた。
しかし、この痴女(神?)。さっきまで取り繕った顔だったのに今見るとただの工作馬鹿か長年やっと気の合う同志を見たような、達成感溢れる素敵で良い笑顔をしていた。痴女だけど。
そして痴女(神?)が口を開くと
「ねぇ相良七海!艦種は何にする駆逐艦軽巡洋艦重巡洋艦重雷装巡洋艦軽空母正規空母航空戦艦航空巡洋艦水上機空母攻撃型潜水艦沿岸型潜水艦巡洋型潜水艦艦隊型潜水艦潜水母艦にするの排水量は何tにするの全長は何mなの水線上の長さは何mなの吃水の高さは何mなの幅は何mなの装甲の厚さはどの位にするの兵装は何にするの居住区造るの飛行甲板載せるのカタパルト載せるぉぉ!?」
言葉のマシンガントーク、又は痴女(神?)の☆大・暴・走☆
と言うフレーズが脳裏に過った。
だから僕も思わず「・・・・ウ、ウン。ソ、ソウダネ・・・」と呟く羽目に。
しかし、これほどアホみたいに食いつきが半端なく、なおかつ早口言葉でベラベラと喋る痴女(神?)を見たことがあるのだろうか。僕は無い。
だって生前(?)でも痴女、と言うよりこんなに頭がおかしい人とは合わなかった僕が言うんだ。そもそも僕は女性とは縁が有ったものの、マスコットキャラ的な扱いであったり、何故か男ばかりに告白されるのも多々有ったのだ・・・。
今にして思えば何故だったんだろう・・・・。
だがこの痴女(神?)は艦種のところで良くもまぁ噛まずに言えたことだ。僕に同じ事をやれと言われた絶対に噛む。これは確信して言える。絶対に確実に的確に舌を噛む。
「あ、ごめんごめん。じゃあまず艦種から決めていこうか!貴方はどんな感じの艦種が良いの?」
やっとトリップした状態から回復した痴女(神?)は僕に艦種を聞いてきた。
そもそも軍艦にも艦の種類があり、大まかに説明して分けると、主に魚形水雷、略して魚雷を主武装とした戦艦より小型な『駆逐艦』。
先ほどの駆逐艦より遠洋航行能力や速度を強化し、魚雷ではなく艦砲を主武装とした『巡洋艦』。
飛行甲板を載せ、航空機運用力を持たせた『航空母艦』、略して『空母』。
皆お馴染みの大きな船体に大きな艦砲を載せた漢の浪漫、『戦艦』。
先ほどの空母と戦艦や巡洋艦を足して二で割った様な艦が『航空戦艦』と『航空巡洋艦』。
さらに海を自由に潜り、魚雷で艦を沈める『潜水艦』。
その潜水艦を支援する戦闘力皆無な『潜水母艦』。
そして最後に空母の機能を潜水艦に持たせたのが『潜水空母』。
そして僕が一番造りたいのは誰がなんと言おう、戦艦である。
男に生まれてきたからには一度は戦艦に乗って大暴れしてみたい!と叶えたい夢でもあるのだ。まぁ、男が全員そうとも限らないけどね。
だから、僕は迷わす戦艦と答えた。
「艦種は戦艦っと。じゃあ、今度は兵装を決めないとね。これを見て参照して」
と痴女(神?)から渡されたのは大二次世界大戦時から近未来の兵装が端から端までビッシリ書かれた紙を渡された。
そのリストは砲から始まり高角砲、機銃、魚雷、ミサイル、ロケット砲、爆雷、光学兵器などなど。軽く百以上はあった。
「さぁ!どれでも好きなのを選べ!」
いや、選べ!と言われましても・・・・。
いろいろとバリエーションがある訳であってだなぁ・・・・。
「う~ん・・・・」
けど常識的に考えて艦砲を載せたテンプレ通りの戦艦かな・・・・。
となると選ぶべき砲は大日本帝国海軍の〈大和〉より大きく常識外れにならない程度の砲が良いかな。
「そこはさ、神?神様?に任せるよ」
面倒なで痴女(神?)に一任する事にした。
いや、僕が武装選択してもいいけど絶対わからない人がいるかもしれないしねー。あ、もちろん要望はバシバシ言っちゃうよー。
「なんで神の所を疑問符つけてるのよ・・・・。で、要望は・・・・?」
落ち込んでも、要望を聞くことは忘れない。
絶対にこの人地球ならサラリーウーマンになるだろうなぁ。
「出来れば光学兵器はナシな方向で。砲は常識外れにならない程度。機銃もそこそこに。ミサイルは絶対に居る。対潜攻撃、対空迎撃手段には欲しい」
対潜はもしもの為。
対空は必要。どれくらい必要かと言われれば味噌汁に使う合わせ味噌並に必要。・・・・例えがわかりずらいか。
「それでいいのね・・・・。光学兵器もある種の浪漫じゃないのかしら・・・・はぁ・・・・」
しかしこいつ・・・・、文句言ったり落ち込んだり忙しい奴め。
それでもしっかりと仕事はする女である。痴女ではあるが。
「で、後のことは?」
「勿論全ておまかせで」
「はぁ・・・・」
もしも痴女が本当に神だったらおまかせで造らせても大丈夫だよね?
武装は好みなやつを言ったし。なんかミリオタだから変なものは作らないだろう。
そう思い僕は真っ白な空間に寝そべり瞼を閉じた。
光学兵器が出てきた時点で「おや?」と思った方。
そっと心うちに閉まっててください。
恐らく光学兵器を使ったとんでも兵器は出しませんので。
8/16 地の文を増設しました
〃 (旧)|一任(丸投げ)→(新)一任に変更いたしました
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〃 (旧)「あ、ごめんごめん。じゃあまず艦種から決めていこうか!相良七洋はどんな感じの艦種が良いの?」
(新) 「あ、ごめんごめん。じゃあまず艦種から決めていこうか!貴方はどんな感じの艦種が良いの?」に変更いたしました