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罰の雑巾がけ

  



  「馬鹿者ォォォォオ!!」


   

     バコォォォォォォォォン


   

  マドルフのスーパーチョップが炸裂する。


  「~っっっっ!!」


  アテンはスーパーチョップが炸裂した頭を抑え痛さのあまりうずくまった。


  「お前と言う奴は何て無茶なことするんじゃ!!一歩間違えれば命落とすとこじゃぞ!」


  「わ、悪ぃ…。」


  「全くお前は!後先考えずに行動しよって!何かあってからでは遅いんじゃぞ!!」


  今の状況を説明すると、話しは今日の朝に戻る。


 あの時アテンは火の中に飛び込み、見事に二人の子供たちを救出するのに成功した。


  のだが、


  昨日の夕方から薬草を取りに出掛けていたマドルフは、いつものように昼に帰って来た。


 しかし帰って来るなり近所の人たちから火事の話しを聞いて、今カンカンに怒っているのだ。


   


  「罰として今日一日雑巾がけじゃ!」














   「はぁ…。」


  ということで俺は今日一日中、雑巾がけをすることになった。

  

  雑巾をバケツ入れて絞り、床を拭く。

  

 また雑巾をバケツに入れて絞り、床を拭くの繰り返し。


  ついつい溜め息が漏れてしまう。


   

 いやだってさ、あれじゃん。


やっぱ主人公の登場はさ、かっこよく決めたいじゃん。


しかもちゃんと子供たち救えたのになんだよ。


雑巾がけって…。


めっちゃかっこよく決まるはずだったのに最後雑巾って…。


やってらんねーよ。ちくしょう。


 


 でも、まあ二人とも無事で本当に良かった。


  あの火事の中に取り残された子供たちは奇跡的に軽傷で済んだ。


 しかし逆に、子供たちを庇いながら火から抜け出した俺は、背中に酷い火傷ができていた。


 その時はかなり痛んだが今はもう殆ど痛みがない。


 先ほど鏡で背中を見てみたが、ほぼ火傷は治っていた。


 あれからたった12時間程しか経っていないのにこの回復力。


 我ながら恐ろしい。


   まあ、昔からなのだが。


  そんなことを何気なしに考えいると目線を感じ、後ろを振り返る。


 そこには長く伸ばした白いあご髭を手で撫でながらニヤリと笑っているじじぃ…マドルフがいた。










アテンはマドルフをじじぃと呼んでいます!(^^)

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