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第2話

 ルーディアにある大国と呼ばれる国は8つある。


 悪魔の雫の呪いにより魔物が徘徊するようになってしまったが、大国にだけルーディアから授かったと言う、5つの宝珠の力によって、魔物が入り込めない力の磁場が発生する。

 しかし宝珠から、磁場を発生させる者が必要だった。


 その力を持つ者を姫と言う。

 姫は宝珠に力を与え、宝珠は加護の力を放出す。


 ルーディアにある大国の1つ、エルディア王国は今、次期姫の選出が行われないまま、前姫が崩御した。

 宝珠から力を引き出すことの出来る姫がいなければ国を護る事は出来ない。

 このまま姫がいなければ、宝珠の加護を失い、エルディア王国は魔物が徘徊する無防備な国になってしまう。


 その前に、姫を選出しなければならない。

 次期姫を選出できるのは姫だけ、その姫が崩御してしまったのだ。


 だが、1つだけ姫を選出できる方法がある。


 宝珠の持つ力のバランスが失われた時。

 また宝珠を護るべき姫がいなくなった時。

 姫と同じ力を持つ女神の娘・スフィアを召喚することが出来るのだ。


 絶世の美女と名高い女神ルーディアの娘スフィアは、白磁の肌、光り輝く白い髪に金色の瞳。

 そしてスフィアの印として、額に六枚の花びらの痣を持つ。







 王国の王都スイザーンにある王立神殿で王はもちろん、国を治める上で最も重要な職務についている者、神殿の上級神官が召喚の間に揃っていた。


 召喚儀式を努めるのは、神官長、エッジだ。

 床に流れる白髪の髪、やせ細った骨と皮だけの腕が袖から覗いている。

 落ち窪んだ瞳の眼光は強く、目の前にいる者に尊敬と畏怖を感じさせ、長を務める者として相応しい人間だろう。


 姫を失ったエルディア王国は今、そのスフィアを召喚するべく、神殿で召喚儀式が行われようとしていた……。


 神官長が魔方陣の中で長々とスフィア召喚の呪文を読み上げるのを、立会いをしている者は固唾を飲んで静かに見守っていた。

 だが、その誰もが冷たく、冷静な瞳をしている。


 この場にいる殆どが、この国のこと、民のことを考えている者はいない。

 みんな自分の身だけを案じ、ここに立ち会っているのだ。


 このエルディア王国は長きに渡る独裁統治の結果、国は腐敗し始めてからかなりの時が経っていた……。


 次期姫を選出するべき姫が崩御したのは、その腐敗のせいだ。

 国の重要人たちが、女神の加護を当然のように思うようになり、私欲を求め、堕落し始めたのは前の王が女に溺れ、たくさんの妻を迎えた為に公務費が消費され、賄賂などが横行するようになった。


 さらに、後を継いだ今の王の代で汚職、賄賂が当然のようになり、独立した権力を持つはずの姫さえも私利私欲の為に利用し、姫は次期姫を選出しないまま自害してしまったのだ。

 そのせいで国を護るべき宝珠を扱う姫がいなくなり、スフィアを召喚することになった。


 そんな腐敗した国の官職達が見守る中、神官長の唱える呪文詠唱が終った瞬間、ドンと下から突き上げるような地響きと揺れが起こり、魔方陣が淡く光り出す。


 スフィアの召喚が始まったのだ。


 魔方陣の光はどんどん立ち昇り、光の柱を出現させる。

 よく見ると、その柱に人影が浮き上がった。

 その影は段々とはっきりとし、光の柱が解けて消えた後、魔方陣の上には1人の女性が髪をなびかせ浮いていたのだ……。


 瞳は伏せられているが、誰が見ても美女としか言いようのない女性。

 白い長髪に白磁の肌、額には上下だけが少し長い六枚の花の印。


 ついに、女神ルーディアの娘、スフィアが召喚された瞬間だった……。




プロローグとして1P目とまとめたかったんですが、レイアウトの気分的に別けました。すみません。

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