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story in story  作者: 初谷ゆずる
物語の始まり
9/46

武闘会開始。

何かギャグ入れにくい!難しいです!(


が・・・頑張ります!

「はい、ありがとうございます。では、今から予選が始まりますのでそれに参加ください。見鏡様はC-12番でございます」


そう言って手渡されたのは時間と自分の予選トーナメント開始時の場所だった。


「どうも。」


無愛想に受け取ったのは肩甲骨まで伸ばした赤い髪を携えた男、見鏡氷雨。


「おい。」


ドス、という音と共に不意に横から現れた足に腰を蹴った本人が現れた。本条だった。


「なんだよ。」


蹴られたことに納得行かないのか、今にも殴りかかりそうに実を構える見鏡。


「早く来い、これ以上お前のファンを作るわけにはいかねぇんだ。」


「ハァ?」


「そこの受付の姉ちゃんがお前のこと見つめてるじゃねぇか。まったく、この村に来たのは初めてだな。きっと。」


「あ の な ぁ ?」


途中からうんうんと一人で頷き始めた本条へつかつかと歩み寄る見鏡。


そしてある程度近づくと腹へグーパンチを入れた。


「ぐほぉ・・・」


口からよだれを飛ばしながら崩れ落ちていった。


「おら、行くぞ。お前とあたるのは本選だ。んでもって多分二回戦だな落ちるなよ。」


口元を拭きながら立ち上がる本条。


「それはこっちの台詞だ。お前こそ予選なんかで落ちるなよ・・・・俺は・・・お前と・・・戦いたい・・・・」


「そうか、俺はごめんだ。」


乗ってくれると思ってたのか、とてもがっかりしていた。見鏡がその様子を冷ややかに見ていると、声がかかった。


「本当に来てくれたんだね、氷雨。」


そこに立っていたのはレヴィア・シン。説明は省く。


「何かそこはかとなくぞんざいに扱われた気がするけどまぁいいや。その手に持ってるカードを見るに僕とは本選まで当たらないみたいだね。」


「ま、何処で当たろうが大差無いがな。」


「フッ君らしいね。」


見鏡が何かを言おうとして口を開くと受付嬢から三人へ声がかかった。


「貴方達は強いためシードとなります。本選へ自動で駒を進めることができます。」


三人は大して驚きもしなかった。


実は本条もそれなりに強かった。レヴィアがいるのと、本人の面倒くさがりな性格のせいでその実力は隠れているが、恐らく本気を出せばレヴィアと互角に戦えるはずだ。


「ま、そんなところだろうな。さしずめあの・・・誰だっけか。ろ・・・ローワン?」


「スコールだ。一文字も合ってないぞ。」


すかさず突っ込むレヴィア。


「うるせぇ。ああいうやつの名前覚えるの苦手なんだよ。」


「まぁまぁ二人ともそこらへんにして、本選は四時からなんだろ?それまでなんかやってようぜ。」


「うん、そうだね。それが賢明だね。」


「ン。」


そういって三人で露店へと向かっていった。


****


「スコール君。満足できそうかね?」


玉座に座った太った男は言った。


「えぇ、久しぶりに本気が出せると思うと血が騒ぎます。」


跪き答える。忠義を尽くすように。


「それは良かった。よもやこの武闘会がスコール君の腕鳴らしということは誰も思いつくまい。」


ヒッヒッヒッと下品な声を上げながら笑う男。


(下衆が・・・何時か必ずその座から引き摺り下ろしてやる・・・)


「えぇ・・・誰も思いつかないでしょうね・・・・」


(この俺がお前を引き摺り下ろそうと考えていることなど・・・)


****


本条は露店で買った肉を頬張りながら町の時計を見ると時刻は四時を指していた。


「おい、四時だぜ。」


「本当か、少し急いで行こうか。」


「そうだな、一回戦は誰かなー」


「簡単に負けないでくれよ?」


「わぁってらぁ」


二人のそんなやり取りを見ながら横を歩く見鏡。


(さて・・・どこら辺まで力使ったもんかな・・・まぁ・・・相手が能力もちだったらってことにするか・・・)


そこまで思い至ると、前に闘技場が見えてきた。


とても急造品とは思えない代物だった。


石でできた舞台に少し間を空けて木でできた観客席が作られていた。


「本気だしてんなぁ・・・レストナム・・・」


本条は感動したように呟いた。


「驚いただろう?これがレストナムの技術力さ。」


恐らくこれを作る作業に参加していたのか、レヴィアが誇らしげに胸を張っていた。


「行くぞ。」


しかし見鏡はたいした反応もせずにスタスタと歩いていってしまう。


もうちょっと反応してくれても良いんじゃないか、と思いながらもレヴィアも付いていく。


本条は大人しく黙っていた。やぶへびは突くまいと決め込んでいるのかもしれない。


三人は控え室に行くと、そこには屈強そうな男が四人人と、女が一人いた。


「委員長!?」


そこで第一声をあげたのが本条だった。


そう、この女性は通称委員長。本名 秋乃あきの あかね


学園の委員長を務める女の子だった。


容姿は特に目立った所も無いが、茶髪の髪を首の後ろで縛っている。


人の痛いところを的確に突く話術を持っていて、良く所謂不良なども論破している。


「なによ。」


「い・・・・委員長・・・アンタって人は・・・・戦いもできたなんて・・・」


何を隠そうこの委員長、学園三位の人間である。


実力も相当なものなのだ。


「なんていう生物兵器・・・」


かなり失礼な言葉を吐いた本条に対し委員長は顔を真っ赤にして怒鳴り返した。


「う・・・うるさいわね!私だってストレス発散したいときもあるのよ!アンタみたいに能天気に過ごしてるわけじゃないんだから溜まるストレスの量だって尋常じゃないのよ!」


この後も延々と罵声が続くが敢えて割愛しようと思う。


「選手のミナさーんお静かにー!ルール説明しますよー」


控え室に入ってきたのは先程の受付嬢だった。


ルールは簡単。


一つ。防具は無し。


二つ。使う武器の種類を教えてもらえば、木製のレプリカを作るので、それを使用すること。


三つ。殺しはナシ。


四つ。はっちゃけちゃってください。


以上。


「簡単ですね?」


「な・・・何か矛盾してる点があるきがするのだけど・・・まぁいいわ。了解よ。」


「うん、僕もそれでかまわない。」


「あぁ、俺もだ。」


それぞれがそれぞれの返事を返す中、見鏡と一つのベンチに二人で座っている男は答えなかった。


「では、対戦相手を発表致します。」


初戦は見鏡VS返事をしなかった男1


   本条VS返事をしなかった男2


   委員長VS男


   レヴィアVS男。


「ずいぶん綺麗に無名キャラと名ありに分かれたな。」


かなり失礼な言葉を呟くレヴィア。悪意は無いようだ。


舞台は四つあるのでそこで同時に戦うという手法らしい。


そういって受付嬢は出て行った。


それを確認すると、見鏡は本条へ忠告をしにいった。


「お前の相手、かなり強そうだ気をつけろよ、あれは人を殺したくてたまらない人間の顔だ。いざとなれば殺す事も厭わないと思ってろ。」


本条もそれをうすうす感じていたのか、まじめに聞いていた。


そして入場を促すファンファーレが鳴った。


武器は先程手に入れてある。


「さぁ、行こうか。」


武器を手に舞台へと向かっていく。


今から劇でもやるのかといいたくなるほどに軽やかに。

最後まで読んでくださってありがとうございます!


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