始まりの季節
私の投稿する初めての作品です。誤字脱字、日本語がおかしいところもございますが、ここから始まるスバルと卯月たちの物語を見守り続けてくれると幸いです。
ある少年少女達がシガラミから抜け出し、幸せを勝ち取る長い長い物語。
すべてが始まる季節『春』の中、女子高校生「神美 卯月」が、ある男子高校生「羽田 スバル」と出会うことで、すべての運命が変わり始めるきっかけとなる。
突然ですが、貴方にとって「幸せ」とは何ですか?
とある、アメリカのキング・オブ・ポップと称される歌手は言いました。
「僕は生きてることが幸せさ。僕が僕らしくいられることが幸せなんだ。」と。
とある、19世紀から20世紀に活躍したフランスの哲学者は言いました。
「幸福だから笑うわけではない。むしろ、笑うから幸福なのだと言いたい。」と。
とある、古代ギリシア西洋最大の哲学者の一人は言いました。
「幸福は人生の意味および目標、人間存在の究極の目的であり狙いである。」と。
では、もう一度聞きますね。
貴方にとって「幸せ」とは何ですか?
そして、その「幸せ」はどのようにして、手に入れることが出来ましたか?
この物語は、少年少女達が、自分なりの幸せを勝ち取る、長い長い物語。
どうか見守ってくれると...嬉しいです!
桜乱れ咲く春の季節。春桜高等学校の入学式から3日目、朝の予鈴がなる。
キーンコーンカーンコーン
ボクの名前は、神美 卯月。ただの女子高生だ。
「ねぇねぇ!ウズキ!今日さ来るらしいよ!」
この子は、嘘之 知世。同じクラスで、入学式最初に話しかけてくれた元気な友達だ。
「何が来るの?」
「男子だよ男子!ほら入学式から今までいなかった子!」
「あー確か名前は、羽田スバルだったよね」
「そうそう!どうやらその羽田君、、目が赤いらしい…!」
「充血?」
「違うよ!本当に虹彩が鮮やかな赤色だって!」
果たしてどこからその噂を聞いたやら、、もうすぐホームルームが始まる。まだその噂の子は来ていない。
「あ、先生来た。じゃあ戻るねウズキ!」
「はーい」
キーンコーンカーンコーン
ホームルームが始まった。しかしまだその子は来ていない。
「はーいホームルーム始めまーす。」
先生の発言と同時に、前の扉が勢いよく開いた。
バン!
「すみません!遅れました!」
勢いよく扉を開けたその男子は、黒髪で身長はまあまあ高く、鮮やかな赤い目をしている。もしかして、
「あの子が、羽田くん?」
ザワザワザワザワ
案の定クラスのみんながザワザワし始めた。
特に女子。
「ハァ、後で職員室来なさい。ほら早く座って。」
その後、ザワザワした中でホームルームが終わっていった。
「ねぇねぇ!ウズキ!ウズキ!」
「どうしたの?」
「羽田君..イッッッケてなかった!?!?」
確かに顔は整ってたし爽やかな感じだったからこうゆう反応するのはわかる。
「そうだね。」
「ウズキ...あんたあの子どう思う? 」
そう言って、何かに期待している眼差しで、ボクを見ていた。
「どうって?」
「入学式に30人から告白されて振った、あのあんたに!あの子は合格かどうか聞いてんのよ〜」
「違うよあれはただ、ボクと一緒にいるとロクでもないことが起きるし.. ボクのする恋愛は、相手を不幸にするだけだから...」
「.... ねぇまだ続いてるの?」
「へへ、そんなもんだよ。どうすることもできないし、ただ相手が飽きるまで耐えるしかないんだよ。」
ガラガラ
今度は優しくゆっくり扉を開ける音がした。そう、羽田くんが職員室から帰ってきたのだ。
「..... お!来たじゃん!早速話に行こー!ほら!ウズキも!」
「いいよボクは。」
「いいから!」
そして強く手をひかれてしまった。案の定みんなが、羽田くんの周りに集まっている。このキツキツの円陣のような人だかりに入れる訳もなく、外で傍観することしか出来なかった。
さて...どうするか....俺は羽田スバル。あることで3日間登校できなかった間に、こんなに噂なっているとは思わなかった..やるべき事の邪魔にならなきゃいいが..まずこのキツキツの円陣のような人だかりから抜け出さないと!
「ねえねえ!どこの中学から来たの??」
「なんで目が赤いの?」
「ウホォ!イケメンだなァ!!抱きついていいか!?」
「Ano ang iyong mga libangan?」
未だこのような状況が続く、なんだよこれ!こんな時どう反応すればいいかわからねぇし、セクハラしようとする野郎もいるし、なんて言ってるか分からない子もいるし、あのやん?何言ってんだよ!
「ん?」
俺はある女の子と目が合った。それは、短いポニーテールの茶髪で、すごく可愛い子....まさか...
「な、なあ!そこの君!名前は?」
「ん?へ?あっ!ボク?神美 卯月だよ。」
やっぱりこの子が..
キーンコーンカーンコーン
まずい授業が始まる!まだ教材準備しt...ッ!
家に忘れた......?
キーンコーンカーンコーン
昼放課のチャイムだ。飯だ飯
パァン!
? 何かを叩く音が聞こえた。
「ねぇ〜う〜ず〜ちゃ〜ん?さっきなんて言ったの?」
「君に謝るようなことはないって言ったんだよ。」
「へぇ?だってえ悪山?」
「おい自分の立場理解してんのか?」
なんだ?屈強な男が1人。そしてリーダー格の女子1人 。その取り巻きの、スマホを撮るのと化粧が濃い女子2人 、ヒョロガリと小太りの男子2人。リーダー格が、屈強な男に命令をするのが基本のようだ。
「おいやめな!」
黒髪の長髪で、そばかすのようなものがある、メガネをかけた女の子が来た。そういえばこの子は神美と一緒にいた...
「知世ちゃん!」
「は?なにお前?私今あの女と話してるんだけど?」
「集団で無害な子を狙ってイジメるって……お前らは恥ずかしいとは思わないの??」
「その女が私の彼氏に色目使ったんだよ?あいつが悪いじゃん!」
うわぁ..そうゆうタイプの動機かよ..それでグループでイジメとか...
「ねー悪山どけて〜」
リーダー格の女子が、屈強な男、悪山とかいうやつに、ダルそうにお願いをする。するとその悪山は、知世を殴ってどかそうとしていた。
「へぇ?なにさ?殴るの?弱い子を殴りたいらしいね!脆いヨワヨワな子じゃないと、腕が折れちゃうとか??」
「この女ァ!」
煽りが効いたのかその悪山はマジでその子に殴りかかってきた。
「やめて!!」
ある女子が知世という子の前に立った。神美だ。この、まずい!と誰もが思う状況だが、それよりももっと衝撃的な出来事が俺の目に写った。
「ぐわぁああ!!」
あの屈強な男が宙に舞ったのだ!
「は?おい!悪山!!大丈夫か!?」
ヒョロガリの取り巻きが悪山に駆け寄る。
しかし今のは..今の技は...
「あーあ。またお得意の合気道??でも転がすだけじゃまたボコボコにされちゃうよ?」
リーダー格の女子が焦りながらも嘲笑うかのように強がった。だがあれは合気道だけでは説明できない手の使い方だった。あの技は何かを片手に持っている時の技だ。そう小さく縦に伸びている、鋭いもの……
「おい、よくもやってくれたなぁ!」
悪山が神美に襲いかかろうとした瞬間、悪山の動きが止まった。何が釣り糸のようなもので拘束されているようだった。
「ッ!なんだこれは!」
「アタシ特製の糸だよ!どう?女子に縛って貰える感覚は!!」
知世という女子がメジャーのようなものから糸をだして縛っていたのだ。いつの間に..?
「今なら袋叩きにできるけどどうする?ウズキ。」
「いや、いいよ、もう行こ?」
そうやって2人は教室を出ていった。
どうやらイジメグループは追いかけないことにしたらしい。悪山は放置されたままだ。少し一波乱が起きた昼放課は終わっていった。
キーンコーンカーンコーン
放課後...帰り道に見覚えのある二人がいた。神美と知世だ。
「なあ!二人とも!少しいいか?」
「「ん?どうしたの?」」
なんかハモってる息ぴったりだ。
「なあ、あの時何があったのか話を聞きたいんだがいいか?」
「羽田君じゃーん!話って何?あー..昼に起きたこと?」
「ああそうだ。」
デリカシーがないとか、嫌な思いをしてたからそっとしておけとか、そう言われるかもしれないがそれを理由に見て見ぬふりはできない。
「あれは幼稚なヤツらがよく分からない目的でやってるんだよ」
知世は俺の質問に答えてくれた。
「よく分からない目的?あのリーダー格の彼氏に色目使ったってやつか?」
「あれはね、アイツらのウソなの。実はね、あいつ彼氏なんかいないんだよ?笑えるよね。」
「え?あの動機は嘘?じゃあ本当の動機は?」
「分からない。本当は、もしかしたら...」
「ないんだよ...動機なんか。」
ある俯いた少女が口を開いた。神美だ。
「ウズキ..いいの?」
知世は神美のことを心配して代わりに話していたようだ。
「ただ..アイツらはやりがいのあってイチャモンつけやすい人をターゲットにイジメてるだけだよ...それがボクだったってこと...ボクなら全然耐えられるし他の人じゃなくて良かったよ。」
「良くねぇ。」
「え?」
まずい。思わず言ってしまった。でも..この胸糞悪い気持ちを抑えるなんて俺には無理だ。
「お前はどうなるんだよ?誰も傷つかずハッピーエンドか?いいか?人がずっと苦痛に耐えるのは不可能なんだぞ?このままだと3年間ずっとイジメられることになるんだぞ?」
「そうゆうのはもう聞き飽きたよ、もう慣れっこだし。」
もう慣れた?何言ってんだ?まだ学校始まって、3日目だぞ?どうゆう事だ?まさか...
「なあ知世。お前はずっと卯月の近くにいたろ?この状況をどう思う?」
「ダメに決まってるじゃん!!」
「よし、決まりだな。」
「え?決まり?」
神美は、首を傾げ困惑した表情でこっちを見た。
「助けるんだよ!お前を!」
「そーだ!そーだ!」
ああ、いつぶりだろう。こんな気持ちになったのは...
でもこのままじゃ...ボクのせいで..優しくて、強いこの2人を傷つけてしまう。それだけはゼッタイにダメだ。ゼッタイに..傷つけないように......
あの人に..殺されないように.........。