「17」 Constant Chaos―絶え間ない混沌
―Fight Off―
「It's different now.
「I'm TRANSCEND!!」
エリオットはそう言った。おっと、失礼トランセンドか。
「I want you to know, that I will always be there for you.」
見た目から、判断しにくいが、ジェフはそう言った。
「Let's introduce.He's AZ!!」
覚えてるぞ。もちろん覚えている。誰が言っていたかって?
橙星だ。能力こそわからないが、順番通りに1人ずつ来ると思ったら、2人一気に来たな。
でも、まだ、2人来てないな。アプフェルとセブンスター。考える暇もないな。
2人かぁ。何をそんなに急いでいる。俺を倒すことか。それとも、王子か。
てかよ、本当に王子はどこに行きやがった。右を見ても、左を見てもいないじゃねえか。
また後ろ見たらいるのかよ。
俺は、後ろを振り返る。
やっぱり、いねえな。
「日本語でいいですよね。
「あなたは?
「音楽が好きなんですね。」
急になんだ。言語を変更したな。「あなたは?」ってなんだ。エリオット。おっと、今はトランセンドだったか。知ってるだろ?俺のこと。音楽が好きってなんだよ。
俺は、アニメをこよなく愛する歴史也だ!
いいぜ。もう一度言ってやるよ。
「俺は、歴…」
「遅くなった。音楽鑑賞に時間を割いていた!」
え?誰だよ。なんか、影薄くね?
それになんだよ。この会話。なんか変じゃねえか?
『 遅くなった。音楽鑑賞に時間を割いていた!』
『音楽が好きなんですね。』
正しくはこうだろ!この順番じゃねえのか?ひょっとして、先読み?予測?推測?いや、それどころじゃない………未来予知か?
ジャディシャルズにもチートがいるとはな。時間関連なのはなんでだ。
んでよ、なんで俺にはなくてトランセンドにはある?
これまた意味わかんねえよな!
未来予知ができて、時間を吹っ飛ばせたら最強じゃねえか。
なんでも思い通りだろ?
そうだよな!ヴァイヴァロス!
《何も言うことはない》
は?
ああん?
喧嘩売ってんのかよ。
俺も未来予知使えるようにしろよ!!
《賢者は聞き、愚者は語る》
ファッ〇ングレイトじゃねえか。
いいぜ。俺の上位互換に下剋上してやるよ。
上等じゃねえか。
《マイクロンを思い出せ》
は?なんだって?ウィリアムの事かよ。それが今とどう関係が…
あっ………………
『私の名前の由来は、―――与えられた力だからです。誰から・・・なのかは、今は言えません。』
マイクロンは確かにそう言ったんだ。
ということはだ。あの、Mr.Gも、与えられた力だと考えるのが妥当だ。
よく、「人間の脳は100%使われていない、これ即ち、100%を可能にすれば、超能力を扱えるようになる。」といった飛躍した考えがあるが、実際には、そうはいかない。
人智を超えた境遇こそわからないが、100%を可能にするためには、人間の構造状の問題があってな。不可能なんだよ。脳には、酸素が必要だ。もし、100%使えたとしても、すぐに酸素不足になっちまう。
ということからも、マイクロンは、自分から与えられたと言っていたが。
Mr.G、トランセンド、アズも何かしらの力を与えられたということなんだろうな。そう結論づけておくが、間違っているかもしれねえ。聞いてみるか。
「誰からその力を与えられた?エリオット。間違えた。トランセンドだったな。」
「知らないのですか。彼は、私に力を与えくれた。神に等しき存在。 Do u know omnipotence paradox?」
もちろん知ってるとも、全能はありえねえんだよ。てことは、神ってのは比喩ってことか。俺だって、時間の神に等しいヴァイヴァロスを神と呼んだりはしない。俺にも力があることから、情報体から与えられたんじゃねえのか。違うか?
「あれ?おかしいですね。
「人数が足りません。」
そうだよ。足りねえよ。人員が足りねえんだよ。どうするよこの状況。
なんだ、何を見ている?
でも、待てよ。先読みしているんだよな。
つまり、誰かが現れるのか。
「わかるの?TRANSCEND.
「Things that may seem unrelated may be somehow connected.」
―Strength does not come from physical capacity. It comes from an indomitable will.―
「なんでわかる。あと、歴史也。後で話がある。」
この声…
源数義か――?
「この源高校の剣道部には、竹刀しか置いていなかった。
「だから、俺は今竹刀を握りしめている。悪いことは言わねえ。防具をつけろ。
「アメリカよ。ここは、日本の管轄だ。
「どういう目的か知らねえが。
「日本には、ヒーローKがいる。
「AMTがある。
「英雄がある。
「そして、海外から、恐れられた俺達の先人達、SAMURAIがいる。よく、覚えとけよ。
「神影、ずっと青赤でいいのに。を聞いていたのか?そっちはどうする?」
「…名前を間違えている。ディム・シャドウだ。時は来た。神影流の力を使う時だ。」
なんで、一呼吸おくんだよ。なんか、変わった奴だな。たぶん違うクラスだよな?
にしても、かっけえな。なんだって、なんだって、神影流?
どこの流派だ。俺知らねえぞ。
まあ、俺が思うに、ヒロ○カのダー○シャドウもかっけえがな。
「期待できそうだな。加勢してくれ。」
これで3人だな。三対1だぜ。3人よれば………
「承知した!」
いい気合いだぜ。遮られちまったがな。ここで、蘊蓄でも披露しとくか。
「2人とも、ジャディシャルズは強い。
「だがな、かの有名なチャールズ・ダーウィンは言っていた。『種の起源』にも記載がある。
「最も強い者が生き残るんじゃねえ
「最も賢い者が生き延びるわけでもねえ
「唯一生き残ることが出来るのは………
「変化できる者だ。
「ってな。この変化に対応できるかで、命運は決まるぜ。」
「珍しく主人公らしいこというじゃねえかよ。歴。」
「へっ。まあな。主人公は他にいるけどな。」
お前だぜ。橙星。
「そうかよ。期待しておくぜ。」
―Gulliver's Travels―
『気をつけて』
《来るぞ》
「イントロデュースが遅れました。僕はアズ。日本語はディフィカルトです。私が本を好きと言ったのを覚えてますか?」
皆、頷く。言っていたな。英語が混じってて、すんなり耳に入ってこねえな。
「で、その嗜好と今、関係性があるのか。」
数義が聞いてんな。確かに、俺もその発言の根拠がわからない。
「童話は好きですか?」
何言ってんだ?
「質問の意味がわからないな。」
まったくだ。
「始めましょう。
「『Country of dwarfs.』」
な、何をした。ジェフが・・・いや、毎度言うが今はアズなんだよな。
みるみるうちに、巨大化していく。
「As expected.」
で、でけえ。少なく見積もっても20メートルあるな。20メートルって言われてもよ。パッとしねえな。ビルの高さで言うと、地上から八階分の高さに相当する。この大きさで、踏みつぶされたら、ひとたまりもねえぞ。どうするよ。
時間を巻き戻して、と思ったが、また巨大化されたら意味がねえ。鼬ごっこだな。
さてと、どうするかな。
マイクロンは身体能力強化、指定範囲型攻撃。もしくは、移動とみた。そして、Mr.Gは、高速移動だな。ん?ちょっと待てよ。
俺の心の声に対して話しかけてこなかったか?まあ、気のせいか。そんなこともある。
で、トランセンドは未来予知なんだろう。
そして、アズ。巨大化ときたか。
―――俺はもちろんジャディシャルズを知っていた。
だが、能力は知らなかい。
知る術が存在しないんだよ。
様々な考察がされたがな。
なんで今、日本にいるのか知らねえが、本拠地はアメリカだ。
しかも、メディアへの露出を一切許さない。
You Tubeでも映像はあったが、あまりの現実のなさにフェイク映像だと、贋作だと言う人間の方が多かった。また、映像は何者かによって削除され、大衆の目には届かない。
それ故に、ジャディシャルズは秘密結社だと唱える陰謀論者も少なからずいた。
しかしよお、こんなに凄いものを目の前で拝めるなんてな。
まるで俺は小人になった気分だぜ。
―Wait Through The Water―
「どうする?」
質問を投げかけてみる。俺は、窮地を脱したいんだよ。
「竹刀でぶったたいても、巨人に効かねえだろ。なんか当たったとしか思わねえだろうな。」
「神影だったよな?」
「…今は、ディム・シャドウだ。そう呼びたまえ。」
「お、おう。ディムで、いいか?」
「構わん。一向に構わんッ!」
「お、おう。なにかできるのか?」
「…る。」
「え?なんだって?」
「影を…」
「えぇ?聞こえねよ。」
「歴。自己紹介の時聞いてなかったのか。神影こと神影松陰は、影を操るという特殊能力を持ってる。」
「提案なんだが、あの巨人の影の動きを操ったらどうなる。」
「…巨人を」
「ん?なんだって?」
「まさか、本体を操れるのか?」
「…そうだ。」
「マジかよ。やろうぜ!」
「…承知した。
「汝、我に従え。」
神影松陰こと、ディム。またの名をディム・シャドウは、どういった原理か知らねえが、巨人となっている、アズの影をこれまたあり得ないのだが、掴んだ。
あの、デカブツが倒れていく。
「足を拘束しろ!できるか!」
「…任せろ。」
神影が呼応する。
―Bullshit―
すまねえ、本編の途中だが、俺の過去を語らせてくれ。
「お前、失せろよ!」
「聞こえねのか!そこの胡散臭えやつだ。
「親の七光りもいいとこだな。
「なんで、名前だけでこの高校に入れる。
先輩達は口々に俺の悪口を言った。今までは、陰口だった。やはりな、出る杭は打たれる。この苗字は嫌でも目立つ。だから、名乗るのが嫌いだった。それに、面と向かって言われてイラっとした。お前だと?俺の祖父は、あの創立だ。父は、君朝だ。俺が、腐っても。俺は、源数義だ。
「――俺には、数義って名前があります。お前って言わないでくださいよ――」
「失せろっつってんだよ!!」
「嫌だ。剣道がしたい。」
俺の心の叫びは、本音はか細い声で口から出てきた。
「弱者になんもできねえだろ。なにも守れなかったじゃねえか。俺達は、帰る場所を失った。どうしてくれんだよ。」
なんのことを言ってるんだって思うよな。英雄が失敗したんだ。とある組織により、日本を壊滅状態まで持ち込まれる。全責任が、俺にくる。だって、俺の姓は源だから。誇り高き苗字だった。あの鎌倉幕府を作った。頼朝の子孫。それが俺。
「はい。」
それしか、言えなかった。剣道部一年の俺には、先輩が絶対だった。
だが、父は言っていた。「いいか。数義。お前という言葉は見下しの表現だ。決して使うな。」
こうも、言っていた。「倒すだけが全てではない。敗北から学ぶこともある。」
俺が中学生の時、俺は稽古に勤しんでいた。周りの人間の奴のことは、知らない。
必死に練習をしては練習をした。時間が惜しい。あと、一振りでも多く。
そんなときもあったか。でも、今は。
「はぁっ。はぁっ………」
俺は、竹刀で先輩の面を打った。痛かっただろうな。
でもよ、それだけじゃ気が済まなかった。
俺は、竹刀を振り飛ばすと、馬乗りになり、殴った。殴った。何度も殴った。
先輩は、嗚咽をしながら、口から赤い液体を吐いて、か弱い声で「やめてくれ。」って、何度も言っていた。
無論、やめるわけにはいかなかった。俺の怒りは、留まることを知らない。
しばらくすると、先輩が動かなくなった。気絶…したんだろうな。
一応、三本指を作り、脈を計ってみたが、生きてた。
俺達は生きてる。この時、初めて人を殺したかもしれない。という焦燥感に駆られた。
俺は、糞みたいな先輩が生きてることが悔しかった。
だが、同時に反対だったらとも考えた。
俺には死ねない理由がある。
明日を迎えたい。
それは、先輩も同じかもしれない。
でも、俺はあんたを許さない。
罪だ。
罪には、制裁が必要だ。
法的に裁けないのなら、俺が裁いてやる。
今、ここであんたの人生を…
「待ちなよ。」
「え?」
「何も解決しない。違うかい?」
誰だ。この身長。高校生か。俺に何の用だ。
「邪魔しないでください。とどめをさすんです。」
「やめておきなよ。君は自分の口から『私は少年院に入りたいです』って言ってるのかい?」
「言ってる意味がわかんないです。」
高校生なんだよな?金髪なのは、なんでだ?
ヤンキーか?
それに、大人びた喋り方しやがる。
「気は紛れたかい?」
「あっ」
無我夢中で、怒りに塗れた俺の心は冷静になっていた。新しい危機を目の当たりにして、冷静になっていた。ひとつ言えることがある。コイツは、ヤバい。
番外編
「哥」U R M3 & I 4M U
俺は、何をしている。1人で、足を運んでコーラの缶ジュースを買い、飲み干すとそこへ、向かった。
そことは、喫茶店であり、ドードーでもなければ、コメダでもない。
一応言っとくが、誰かさんの好きなスターバックスでもない。
喫茶店で、一人コーヒーを飲んでいた。
別に、コーヒーが特別好きなわけでもねえ。
喫茶店に来たかったわけでもねえ。
待ってんだ。俺は。
時計を見る。
しばらくすると、分針が一回転した。
来ねえ!
俺は、ただ女と待ち合わせをしていた。
そしたらよ。
あの女は来なかった。
よくあることだ。
見捨てられたんだよ。
俺が誰かって?
どうでもいいだろ。
このブラックのコーヒーが五臓六腑に染み渡るぜ。
この苦味、この香り、堪らねえ。
俺の今の気分って言ったらよ。仕事中に肘をマグカップにぶつけて、パソコンにコーヒーをブチけまたみたいだぜ。
女について、知りたいか?
そうか。知りたくねえか。
いいだろう。教えてやるよ。
女とは、連絡を取り合うほどの仲だ。
ほぼ毎日電話をしていた。
で、俺は昨日と一昨日にかけて、仕事だった。
で、電話を無視してた。
おそらく他の男のとこに行っちまったんだろうな。
話聞いてくれて、ありがとよ。
俺の、おすすめの本がある。
『リカ』って本だぜ。
出会い系サイトで男が女と出会うんだがな。
その男もまあ、普通じゃねえが。
女が○○でな。
おすすめだぜ。
出会い系サイトなんて、使うもんじゃねえよ。
俺は、マッチングアプリを開いた。
次回までどうぞよしなに!
Please wait until next time :-)