表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

戦い(清掃)の始まり

 ライトさんは急足で量へ戻った。僕もそれについて行って戻る。


 寮の寝室で、作業服に着替えるよう言われた。そして着替えると掃除道具を持ったライトさんが寝室の前に立っていた。


「いくよ、エレンくん。しっかりついてきてね」


 ライトさんは優しくそう言うが、目は真剣だ。


 段々と寮が騒がしくなり始めた。周りにも、僕やライトさんと同じように一年生を連れた二年生が忙しなく動いている。


 ライトさんが上級生とすれ違った。作業服は胸元に名札を貼り、その名札の色で学年がわかるようになっている。ちなみに、白が1年生、青が2年生、黄色が3年生、オレンジが4年生だ。


「お疲れ様でぇぇぇす!!!!!!」


 ライトさんが敬礼して、上級生に叫んだ。今までのライトさんのイメージとはかけ離れた迫力があった。


「声が小せぇ! お前そんなんで1年に教えられんのか!?

下対番がみてんぞ!」


「お疲れ様でぇぇす!!!!!!」


「出んなら最初から出せやァ!」


 めちゃくちゃだ…………。これがライトさんが言ってたことなのか?


「急げぇ! 清掃はじまんぞ!」


「1年走らすなァ!」


 こんな感じの怒号が飛び交うが、それはいくらなんでも理不尽すぎる。


 そうこうしてるうちに、清掃場所に着いたみたいだ。ライトさんは箒と雑巾、そしてバケツをきれいに整頓して廊下の端に置き、身だしなみを整えた。


「君もできる限り身だしなみ整えて」


 そう言われ、僕も見よう見まねで整えた。


「オッケー? よし。じゃあ俺の合図に続いて俺の動きを真似て」


「わかりました」


「よし。気をつけ、回れぇ右」


 ライトさんを見ながら真似してみた。だけどこの回転が上手く決まらなかった。ライトさんすごいな。


 そのままライトさんと僕は気をつけの姿勢で待った。すると少ししたら黄色がついた名札の方が来て、僕たちの前に立った。


「1年、君は今日は上対番のやってるとこを見ててね。おいライト。なんだその着こなし、汚すぎだろうが!」


「失礼しましたァ!」


「すぐ直せ」


 ライトさんは回れ右して後ろを向き、急いで身だしなみを整える。


「うっし。気をつけェ! 清掃始め」


 この命令と同時に互いに敬礼し、ライトさんは掃除を開始した。

面白いと思ってくださった方。ブックマークと☆評価お願いします! 

ページ下部から☆☆☆☆☆で評価出来ます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ