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雨曇ショートショート  作者: ゆきんこさん
11/12

男の娘をめちゃめちゃにしたい、クール系女子の気持ち。


 本当なら、同居人の男の娘をめちゃくちゃにしたい。

 しかしそれは出来ない。

 なぜなら彼とはまだ付き合っておらず、彼は薄着で歩いている私に、そっと上着をかけてくれるような紳士、私は彼の信頼を裏切りたくないからだ。

 

 時間は刻刻と過ぎていく、私はどうしたらいい。


 もし、私の理性が崩壊して、無理やり迫っても、彼は抵抗しないだろう。

 

 いつもそう、私がこれをしたいって言ったら、決まって「しょうがねえな」って困り顔をしながら受け入れてくれる。

 

 責めも、受けも、いざことに及べば、ノリ気にさせる自信もある。

 だけどそれじゃ意味がない、彼の可愛い表現がみたい。

 切なげな顔で、懇願する彼に、ちょっとだけ意地悪をして、それから――。


 周囲がざわめき始めた。


「麗奈?そんな赤い顔してどうした?」彼、悠太が私の顔を覗き込み、言った。


「本当だ、麗奈さんお熱かな。悠くん、お家に連れて帰ってあげなよ」彼の幼なじみが心配してくれる。


 私は決めた。

 この欲望は解放せずとっておく。

 いつか彼の方から手を出してくれるその日まで、これは私自身に対する枷であり、興奮材料。

 その時を迎えるまでのお楽しみだ。


 彼に付き添われ、寝室に来た。

 優しくベッドに寝かされ、ふわふわの掛け布団が私を包む。

「熱、下がるといいな」

 彼の唇が、私の額に触れた、柔らかくて暖かい。

 今はそれでいい。

 

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