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03_楓花と宿題
「終わったあああああああああああ」
ペンを置き、両手を突き上げて大きく伸びをした。
「理科だけね」
その一言で達成感が一気に消えた。
ポキッポキッという音が鳴り響く。
「現実を突きつけないでよぅ。 せっかく達成感に満ち溢れてたのにー」
そう、私が言うと、ニヤニヤと意地悪な顔で私に絶望を突きつけてくる。
「まだ、国語、英語に社会、数学、おまけに自由研究と読書感想文がありますよ、楓花さん?」
イラっとした。
「そういう、みうはどうなのさ」
「んー後は感想文書くだけね(ドヤァ」
イラっとした。
「きゃぅ どこ触ってんの!!」
イラっとしたから揉んだ。
でかい、柔らかい。
ムカつく。
「うりうり~お嬢さん、いいものをお持ちで~」
叩かれた、教科書の門で。
痛い。
「や め な さ い。 夏休みもあと1週間だよ? どうすんの?」
「やだああああ、まだまだ遊ぶううううう」
「答えになってないし、先週は夏祭りにプールと遊ぶに遊んだじゃない」
「宿題の続きは明日やる。 みう、ゲームしよゲーム」
私の夏休みも終わりそうです。憂鬱です。