一章三話 『戦争と代償』
すみません…中々忙しく。なるべく時間が空いてる時に書きますのでよろしくお願いします!
「へっ!?きゃぁぁぁぁぁっ!!」
ただいま絶賛標高1万メートル程からパラシュート無しのスカイダイビング中です。はい、座標を間違えました。
「転移の時に高さの設定を忘れるとこうなるんだな。勉強になった。」
「そんな事言ってる場合じゃなぁぁぁいっ!落ちてる!落ちてるよぉ!これぇぇぇっ!」
ぐんぐんと速度は増していき地面まで1000メートル程まで近付いた。ファルネシウス王国側には約5000程の兵が集まっており、レグルス帝国?だったかな?側には約1万5000程、見ただけで勝利がどちらに傾くか分かる戦場だ。
「これは流石に負けるぞ?」
「呑気な事言ってないで助けてぇぇぇ!流石に神性剥奪されてるから私でも死んじゃうからぁぁぁっ!」
ー重力操作ー
「ふぇぇぇ!助かったぁ…死ぬかと思ったじゃないか!」
「大丈夫だ。そんな事はしない。」
「さっきので一気に信用が無くなったよ…」
心外だちゃんと助けたのに。とりあえず助けるか一万年経ってるってのに兵装は一向に前進しないのな…未だに剣や盾を使うのか…これが魔法に依存した世界か…
「流石に魔法は進化してるよな?」
「独り言言ってないでどうにかしてよぅ」
イヴはいつの間にか上下反転して宙に浮かんでいた。パーカーがめくれてお腹が丸見えだ。
「はぁ…地面が下にあると仮定して踏みしめるようにすれば立てるぞ因みに反転してもな。」
「そうは言っても今の私はほとんど魔法が使えないし、あの時の私とは違うからぁ」
「はぁ…」
イヴの近くまで行き腕に抱き抱える。こんな事をしている間にも目下では戦いが始まりそうである。
「王国の為に!」「「おおぉぉぉぉぉ!!!」」
「帝国の敵を討てぇ!」「「「おおおぉぉぉぉぉぉ!!!」」」
掛け声と共に戦闘が始まる
「対魔砲!撃てぇ!」
ー大盾ー
「んん?この規模のシールドを10人がかりだと?いや魔力の消費効率の為か?いやしかし…対魔砲か…初めて聞いたな。」
そう呟くと同時に砲弾がシールドに衝突し…呆気なく壊れた。それと同時に砲弾が空中で爆発し中にあった鉛弾が散弾のように飛び散りファルネシウス王国側は多大な被害を受けている。
「な、なんだあの砲弾は!」
「第二射撃てぇ!」
流石にそろそろ手助けでもするか…
ー六芒結界ー
ギャリリリという音ともに弾は弾かれて空中で四散した。鉛弾も全て弾いた。対魔砲も大した事はないな。
「なっ!?た、対魔砲だぞ!?なぜ魔法に弾かれる!」
「ど、どこの部隊だ!今の守護魔法を発動したのは!」
両陣営とも混乱しているようだな…
「なんども出来る訳ではあるまい!第三射撃てぇ!」
「はぁ…学ばないなぁ…」
「マスターこそ」
ー範囲衝撃吸収魔法ー
撃たれた対魔砲は吸収魔法に当たるなり魔力に分解され水の波紋のように広がるだけだった……なかなかの変換率だな。そう、この魔法は吸収して自分の魔力に変換できる。それは質量や構成物質によっても変わるがこの対魔砲とやらは中々上質な鉱石を使っているようで魔力への変換量が高いようだ。
「なぜだ!どうして効かない!」
「それはお前達が相手を見極めないからだよ…」
聞こえてはいないだろう。地面から300メートル程まで下がったとはいえこの兵士長らしき奴は王国軍を見据えている。
「くそっ!この戦争は楽に勝てるはずではなかったのか!」
「まぁいい。さぁ終わらせよう…」
そう呟き帝国軍約1万5000人程に手を向けて
ー炉心溶解ー
灼熱が帝国軍を包んだ
これから無双が始まるであります!