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1日目
あのひとに倣って今日から日記をつけてみようと思う。
こういうのは初めてで勝手が分からないけれど、書いているうちに上達すると信じて書き出す。
昨日はあのひとへの手紙を書いた直後に緊張の意図が切れて倒れ込むように寝てしまったようだ。
元気なメイドに満面の笑顔で起こされた時には、もう日が高々と上がっていた。
僕が以前のあのひととは別人であることに気付いている様子は無い。
今の僕の大半の魔力は、あのひとから受け継いだものだ。
あのひとから流れ混んできた記憶によると、あのひとは自在に姿を変えられるようであったので、一見しただけで僕が偽物であることに気付かれる恐れはないだろう。
シワひとつないシーツは、雲の上で寝ているのかと思う程気持ちが良かった。




