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10042日目
今日は久し振りにゆっくりとあの子を見守る事が出来た。
向かっている方向と装備から推察するに、どうやらあの子らの今度の目的地は、地上で一番標高の高い山のようだ。
随分と遠い所まですいすいと赴けるようになったものだ、と感慨深く思う。
しかし、その様子を眺めていたところではたと気付いた事があった。
確かあそこは、何百年か前の兄との喧嘩(配下主導)で激戦地となり、色々と事後処理の面倒なものが纏めて埋まっている所である。
掘り起こされて面倒になるのが至極嫌であったので、配下も私の右小指ぐらいの強さの者を配置している(そして何があっても動くなと厳命している)。
勿論今のあの子らが敵う筈もない。
………。
ちょっと、出て来る。




