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雪の華  作者: 雨瑠
20/21

19

放課後、帰り支度を済ませていると

「草薙さんと何かあったの?」

ドキリ

たまに彼女は驚く程感が鋭い。

「な、なんで白夜が出てくるのよ」

「ひどい顔してる。何かあったんでしょ。」

やっぱり彼女には隠し事は出来ない。

実は、と 重い口を開いた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「と言う訳なの」

語り尽くした時にはクラスに人は残っていなかった。

「ーーー」

美雨の反応を伺う。

怖がらせてしまっただろうか。

なるほどね、美雨は一つため息を吐いた。

そして、

ピン

「あ痛」

オデコを叩かれた。

「こんな事独りで悩んでないで、先に相談なさい。」


「…怖くないの?」

「何が」

「アクマに追われてるって、普通なら驚くもの」

ピン

「あ痛!」

もう一度叩かれた。

何するの、そう問えば、

「親友でしょ私達。そんな事だけじゃ切れないものじゃない?私達の仲は。」

「美雨」

「それに貴女って、自分が思っているよりトラブルメーカーなのよ。そんな貴女と

付き合えるなんて、私位のものよ。」

「…何よそれ」

嬉しかった。単純に。

ただそれだけだった。


「美雨、」

「何よ」


ありがとう、


そう伝えるだけで十分だった。



ありがとう、か


(それは私の言葉よ)


美雨は静かに目を伏せた。


美雨の家は代々退魔師の家庭だった。

しかしそれは元々、犬神を使う様式の退魔法だった。

犬神付き、それは一族諸共、古代より忌まわしいものとして蔑まれて来たもの。

代々親から子へと受け継がれるもの故、犬神付きは犬神付きでしか存在出来ない。

とこしえにつづく闇の呪縛。

それは、いにしえに禁呪をつかった祖先に迄遡る。


「………」


そんな家系に産まれた少女。時代はうつろうとも、取り巻く環境は変わろうとも、人間はそうは変われない。


彼女が入学した時も、口さがない大人達は彼女を揶揄した。


そんな中

初めに話しかけてきたのが彼女だ。

以来ずっと一緒にいる。


親友、


大切な存在になっていた


彼女のおかげで、この力を行使できる。

例え忌まわしいものとして揶揄され様とも、


私は戦える。


彼女と一緒ならば。


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