表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

あれから……

あの日の別れから5年が経った。

今じゃ俺も立派な高校2年生。

普通の高校に通い、普通の生活をしている。

ずば抜けて頭がいいとか、かっこよくない。

自分でも中の中だと思う。


「元気ないね~」


隣の席から声がする。

彼女の名前は高柳明音、俺を変えてくれた女。

あの日以来凄くお世話になってて、家族同士でも食事に行く仲になった。


「そうか ?」


素っ気ない返事をする。

明音はそう、と言って黒板に体を向けた。

明音には悪いと思ってる、この態度。

自分でもムカついてしまう。

口じゃ言えないから心の中でいっつも謝ってる。


窓の外にある大きな木が風に揺れる。

ヒューと音を立てて風は何処かへ飛んで行く。

いったい何処へ行くんだろう、俺もあんな風に何処かへ飛んでいきたい。

不意にそんなことを思うようになった。

この事を考えてると授業なんて頭に入ってこない。

知らない内に終わって明音と帰ってる。

そんな毎日がここ1,2週間続いてる。

いけないと分かってる。

母さんにも叱られた。

だけど、どうしても考えてしまう。



……久美のことを。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ