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 どれぐらいの時間がたっただろうか。


一時間、三十分、十分。否、時間にすれば一分にも満たないであろうその時は。


しかし現実を認識するのには、十分すぎるほどだった。


腕がない、文字に起こしてみればただそれだけのことだ。


 だが生物として考えて、急に自分の腕がなくなったら。


あなたはどうするだろう。


そう。


 「カヒュッ、、。」


危険信号を出した脳の作用で、即座に気絶するだろう。


________________________________



 およそ2分後、強制シャットダウンから目を覚ました彼の腕は。


 「あれ、、、気のせいだったか、、、?」


何の異変もなかったかのようにそこにあった。


 「おかしいな、床にこぼれたはずの水もないし、、。」


確かに、床にこぼれたはずの水もそのほとんどがなくなっていた。


 だがそれもそのはず、こぼれたはずの水は。


そのほとんどが彼の腕と同一のものであったからだ。


 だがそんなことはつゆ知らず、彼はいつも通りの生活をはじめようとした。


 「なんか、、変だな。」


 謎の違和感、だが確かに何かがおかしい。


 「こんなコップ家にあったか?」


よく思い出せない、だけどコップだけじゃない。


 「ドアも床も、テレビやスマホに至るまで。なんでこんなに違和感があるんだろう。」


とてつもなく気持ち悪い、間違いなく今までいた家のはずなのに。


 「とりあえず学校行かなきゃ。」


学校、どうやって行くんだっけ?


 たとえ違和感を抱えようと、それが解明されることはなかった。

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