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祝杯②

 2杯目のジュースを飲み切ると盗賊達の作った料理が運ばれてきた。


「これ、お前達が作ったのか?」


「へい! あっしはこう見えても昔は料理で上を目指していた時もあったんですぜ!」


 意外とうまそうな肉料理にかぶりついてみた。


「うおっ! 意外と旨いな!」


「そうでしょうそうでしょう! なんたってあっしが腕によりをかけて調理した肉料理なんですから!」


 普通に美味くてビビった。


 ただ肉を焼いただけのはずなのに程よい食感に思わず顔が和らいだ。


「おっ! 初めて笑顔を見せたね! 意外に可愛い顔してるじゃないか」


 いきなりクラールが俺のほっぺたをつついてきたのでびっくりした。


「五月蝿いな、せっかく作ってくれたんだから美味しく食べさせろよ」


「喋ると可愛くないねぇ...」


「可愛くなくて結構! 大体俺は男だぞ!」


「男って言ってもまだまだ子供じゃないか」


「はっ!? お前達の国では15歳は大人なんだろ!?」


「そうだったかな〜? クラール分かんない」


「おまっ...。その見た目でその言葉使いは流石にきついぞ」


 見た目20代後半である彼女がそんな言葉を呟いただけで「うっ」となる。


 おばさんが女の子言葉で喋るときつい奴だ。


 それがクラールにも当てはまっているのだと思う。


「それ、遠回しに私をおばさんと思っていないか?」


「いいや、おばさんとは思ってないぞ」


「本当か?」


「本当だ」


 クラールも一応美人な部類に入るとは思うのだが、やはり歳の近しい見慣れた幼馴染の方が可愛く見える。


 彼女はそんな女の子言葉をつかうよりもいつものようにハキハキと喋っている方が似合っていると言うだけだ。


 そうこうしながら俺はいつのまにかこのパーティを楽しんでいた時だった。


 クラールが耳元で囁いたのは。


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