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(6)作為

 海崎うみざきはその日、日曜大工[DIY]をしていた。

「ははは…犬小屋はあるが、さすがに猫小屋はなかろうっ!」

 海崎は、さも発明家のようなえらそうな顔でひとりごちた。

 その後、作業は順調に推移し、ようやく完成を見たのは昼少し前だった。朝食後の八時前から始めたから、三時間以上は作っていたことになる。

「さて…あとはニスをって乾かすだけだな…」

 サンド・ペーパーで木地をなめらかにしたあと、海崎はの粉をこすり付けながら、またつぶやいた。猫小屋を作ろう…という作為をもって工作を始めたのだから、その作為を完成させないと…と海崎は意気込まなくてもいいのに意気込んでいた。あとあとになって考えれば、これがいけなかった…と海崎は回想で話していた。意気込んだ余り、ニスが十分に乾いていないままフロアーに置いてしまったのである。

「よし! これでいいだろう…」

 海崎は、またまた独りごちたが、少しもよかなかった。それは飼い猫のミケを近づけたときに発覚した。フロアーにニスがくっつき、少しも動かなくなったのである。海崎としては、どこにでも移動できる猫小屋のつもりでいたから、ひっ付いては困るのである。

「作為をもって妨害ぼうがいするつもりかっ! それは犯罪だぞっ!」

 海崎は、ついに叫んでいた。妨害でもなんでもない…とフツゥ~~の人なら感じることだろう。だが、それは甘い考えで、見えない甘い発想という作為がかげひそんでいたのである。^^

 まあ、こんな疲れるような分からない作為も人の世にあることはある。^^


                  完

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