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異世界ヒーローと勇者  作者: ポン太
2/4

ヒロ、ジンvs騎士団

 其の二


今、俺たちはナターシャ姫と一緒に馬車に乗り学園に向かっている、


「なあジン、生まれて初めて馬車に乗るけど、流石姫様の乗る馬車だけあって豪勢だよな、」

「そうだね、でも、結構ガタガタ揺れて腰に良くないなこれは、」

「サスペンション入れたらマシになるのに、、、」

そう話していると姫様がひろに向かって話しかけてくる、

「ヒロ様、そのサスペンションと言うのはなんでございますか?」

「ええ、簡単に説明すると、馬車とタイヤの間にバネを入れると揺れが暖和されるものです。」

「まあ、それは良いことをお聞きしました。ゼバスに帰ったら話してみますわ、」

どうやらサスペンションを馬車に導入するようだ。


学校に着くとジンとナターシャは、A級学部に読み書きが出来ない俺は、こじんまりとした、従者専用のクラスに入っていった。

従者にも読み書きやマナーを覚えさせる為のクラスらしい、

俺からすれば、貴族だらけのクラスに行くよりずっと気が楽で助かったと思っている。


従者クラスでは今算数の時間なのだが、字の読めない俺に先生が質問をしてきた。


「2X4=? はいそこの君、君見かけない顔だね、新しい生徒か?」

「はいそうです。ヒロと言います。」

「そうか、じゃあヒロくんこの問題を解いて、、」

「あのー先生、自分は字が読めないので、読んで頂けますか?」

「ああ、そうなのか、わかった、これは、2X4の答を聞いているのだが、」

「なんだ、簡単じゃないですか、8です。」

一瞬ザワッとクラスがざわめく、小声でアイツ字も読めないのに、簡単に答えを言ったぞ!


いや、これ確か小学校の2年で習うやつだろっと突っ込みたかったが黙っていた。


先生がよく出来たと褒めて、

「それじゃあ、4÷2は?」

「2ですけど、」

ザワザワっとまたクラスがざわめく、

おい、アイツ割り算も即答だよスゲーぞ、後ろの席の生徒が隣の生徒に話している、

もしかして、異世界ちょろすぎか?


「ほおう、中々できるね君は、」先生はそう言った。

だが、それから、語学の勉強になったのだが、全くわからなかった。とにかく、早く1から言葉を習わなければ、

とは言うものの、この世界の言葉は、英語とスペイン語に少し似ている、覚えるのはそれ程時間がかかるわけでもないだろう。


一方ジンのクラスは、語学、数学、歴史の他に、剣術と魔術師の勉強もある。

文字を覚えると、CクラスBクラスと上がっていくらしい、

授業が終わり、ジンとナターシャ姫と合流して帰路に向かう、


「ヒロ、クラスどうだった」

ジンが聞いてくる。

「小学校1年レベルから始まってるよー」

「ははは、仕方ないよ、文字の読み書きが出来ないんだから、」

「それはわかるけど、文字以外が算数だよ、算数、数学じゃないんだ、2X4は幾つって、先生に質問された。」

「ウワー、そこはチョットきついね、せめて微分積分くらいやってくれないと、」

今度は姫様が口を開いた。

「微分積分とはなんですの?」

「解析学の基本的なものの一つですよ、」ヒロが完結に答えるが、

ナターシャ姫は困惑している。

そして俺も困惑している。

ヒロは数学が苦手であった。

中学生レベルまでならなんとか、何とかわかると言うくらいのレベルだ。

多分この世界の数学は小学生レベルであろう、

ただし、魔法に関しての数学は凄まじく発展していた。


城に帰ると早々に副団長のイザベラがやってきた。


「勇者殿、龍神殿、これから剣術の稽古があるのですが、どうぞご教授のほどを、」

ジンはわかりましたといつものごとく安請け合いをする。


修練場に行くと、そこには沢山の兵士と、団長のボウドンや、魔術師のマノ、ナターシャ姫まで混じっていた。

「ナターシャ姫も剣術をされるのですか、」ジンがナターシャ姫に向かい伺うと、

「ええ、子供の頃から、私たち兄弟は、皆、騎士の方達に剣術を指南していただいています。一国を守る者として、勉学以外に、剣や、魔法も学ぶべきだと言うのが国王の心情ですから、勇者様の剣技を楽しみにしています。」


修練場の端に目をやると、国王や王妃、ザバスなどの他に、手の空いている者たちが、期待感溢れる眼差しをジンに寄せていた。


イザベラがまず、最初にジンと手合わせをしたいと言ってきた。

俺としても楽しみだ。記憶の戻ったジンとこの国の副団長との手合わせ、お互いどのくらいのレベルなのだろう、

ジンとイザベラはお互いに練習用の木刀を手にする。


団長くらいの大男が、開始のドラを打つ、

バーン!

2人の手合わせが始まった。


2人はお互い会釈をしたと同時に駆け寄りあった。

イザベラが上段から振り下ろし、すぐに喉元に突きを入れてくる、

ジンは、イザベラの右斜め前に身を捌いて、イザベラの右腕上腕辺りを推すように切りつけた。

これが真剣ならば、イザベラの腕の半分近くまで切り込んでいただろう。


「流石勇者殿、だがまだまだこれからです。」

イザベラがそう言って瞬間姿が消える。

瞬時に彼女はジンの左後ろを取り、ジンの後頭部目掛け剣を振り下ろすが、ジンは、剣の柄で、彼女の左脇腹に当たりを入れながら、振り返り、そのまま上段に持っていき剣を受ける。

グッフッ、

イザベラが息を漏らした瞬間にジンの剣が彼女の首元を捉えた。


「僕の勝ちですね、イザベラさん、」

「ムムー 矢張り勇者殿はお強い、」


修練場が一気に歓喜の声で埋まる。

ワー。、流石勇者様、凄すぎます、国ので1.2を争うイザベラをこうも容易く負かすとは、ナターシャ姫など浮かれて飛び跳ねていた。

「スゴイスゴイ! 勇者様 強すぎますー きゃーっ❤️

なんだよ今、言葉の最後にハートマークがついていたような、

国王からも、これからの勇者の活躍を期待してい流感じが取れた。

地球にいた頃と比べ確かにジンは人外の強さを見せ始めていた。

俺としてもとても楽しみだ。


次に団長のボルドが出てくる、

「勇者殿、次はワシと手合わせを、」

そこで、俺がボルドに声をかける、

「俺とやろうよ、」

ボルドは俺を睨む、

「いや、悪いがワシは勇者殿と手合わせがしたいのだ。」

まるで俺では役不足と言うような顔を投げつけてきた。

チョットワクワクしてきていたのに仕方ないか、彼はジンをご指名のようだ。

ジンはそこで、俺の気持ちを察したのか、

「団長さん、ヒロと先に手合わせをしてやってくれませんか、団長さんがヒロを打ち負かせたら僕としましょう!」

「ウーム、俺は勇者殿とやり合いたいのだがまあよかろう、それではヒロ殿いざ参られよ、」

ジン、ナイスだ。思わず笑顔が溢れた。


俺とボルドが対峙する。がボルドが俺にたずねる。

「お主は、剣を持たぬのか?」

「ええ、俺は無手なので、」

「まさかワシに無手で勝とうと、フン、」

ボルドは鼻息を漏らす。

彼の武器はアックスだ。当然、練習用の木でできた者何だが身体に合わせて3メートル程の長さがある。

しかしこうやって向かい合ってみると、この巨漢はデカイ!

俺の背は、180センチあるけど、ボルトの腰ぐらいまでしかない、

近くにいると首が痛くなるほど見上げなければならない、


おもむろにドラがなる、

その瞬間ボルドのその巨体はドシンと音を立てて沈んでいた。

俺はボルドに斜め右から飛び込み、ジャンプしながらアッパーを掌底で撃ったのである。

その一瞬の出来事に修練場は静まり返っていた。

皆、何が起きたのか理解出来ていないようだった。


国王がまず声をあげる。

「流石ヒロ殿、お見事、」

龍神様からいきなりヒロ殿に呼び方が変わっていた。

まあその方がいいけど、

そうこうしていると、魔術師のマノが俺たちに近づいてきた。

俺がお前もやるのかって聞くとマノは、

「ノーウェイ!」と、英語で答えた。英語でだ。


「違う違う、アタシじゃ無理だよ〜 ねえ、それより、あなたたち地球からやって来たんじゃない?もしかして日本人?」

俺とジンはお互い目を合わせ驚いていた。

「ねえねえ、絶対そうでしょ、アタシ知ってるよ、ヒロの着ている服、それスカジャンでしょ、マノも地球からやって来たんだー。地球にいるときは、コロンビア大学に通ってたの、コスプレが好きで、アニメフェスに向かってたら虹色の光に包まれて気がついたらこの世界に来てたってわけ、もうワクワクしちゃった。」

ウワー、この子も人と一緒でノウテンキかー。

その後、修練場での稽古も終わり、

俺の部屋で、ジンとマナがと俺の三人で雑談をしていた。


「アストリアの地中海料理食べたー?あそこのタコとかイカのグリルが絶品なんだよ俺を見つめる。ね、」

マナが雑談で盛り上がっている。


「いや、そこは行ったことないよ、ニューヨークついて、日本のデリで食材買ってからすぐにキャンプに行ったから、

マナの目がキランンひかる。

「もしかして、日本のお菓子とかそのバックパックに入ってんじゃないの、」

バックパックというのは、日本で言うリュックサックの事だ。

あるけど、欲しいの?


「アイ!」


彼女が変な声を出して子犬のような目で俺を見つめる。

これは少し分けないと収まりそうもない。


「チョコとあとは、、、」俺がリュックの中を探っているとマノが横から、


「ねえねえ、ピカムーチョはある?」と聞いてきた。


「あるよ、」

「それアタシの好物なんだけど、」

俺もこれは大好きなんだけど、2パック持っていたので、一つをマナに手渡すと、

「龍神様太っ腹〜」

マナが抱きついて来た。

ジンが隣でチョット羨ましそうな顔をしていた。

そして、ジンがマナに、

「それじゃあ僕はマナさんにこれ、 はい、ジャガリンコ、」

「おおー、 勇者様ありがとうございますだ〜」と変な日本語で喜んでいた。

ジンが小声で、俺にはないの?ギュってないのとぼやいていたが、

マナの眼中にはお菓子しかなかった。タイミング悪かったなジンゴメンよ、


あれこれ地球話しとかこっちの事とかで漏れ上がっているときにジンが大事な話があると言った。

「ヒロ、俺、これから勇者やって、魔王と戦うじゃん、このままずっと、ヒロのそばにいると甘えちゃうから、俺、ヒロのそばにいると成長出来ないと思うんだよね、

学園出たら、当分ヒロとは別行動がしたいんだけどいいかな、」

「ああ、いいんじゃね、お前がそれを望むんなら、ジンもヒーローになれたわけだし、覚醒して、めちゃくちゃ強くなったから俺も安心だよ、」

「ありがとう、」

「でも連絡取るときどうする。離れ離れになっても、ここじゃあ携帯も使えないからすぐに連絡取れないし、」

「大丈夫だよ、念話ができるから、」

「えっ、そうなの、強く心で話せば通じるよ、」

「異世界スゲーな、」

「ねえ、ヒロ、」

「ン、どうした、」

「前から疑問に思っていたんだけど、ヒロって地球人だよな、」

「はあ? 何おかしなこと言ってんだよ、」

「だってヒロのその強さおかしいだろ、明らかに普通じゃないよ、さっきのボルド団長との手合わせの時も、俺でも何が起きたのかわからなかったし、ヒロの姿が消えたと思ったら、ボルド団長が倒れてたし、」

「まあ、それなりに鍛えまくってたからチョット強くなれたんじゃねえの?」

「いやいや、チョットじゃないよそれ、ドラ◯ボールくらい強いんじゃない、案外空飛べたりして、」

俺は苦笑いをするだけだった、

マノもジンに同調してウンウンとうなずいている、

「マノはどのくらいの魔法が使えるの」俺が聞くと、

「自分で言うのもなんだけど、結構いけると思うよ、一応皆んなには賢者様って呼ばれてる。」

「それってチョーすごいんじゃないの」とジンと顔を合わせる。

騎士団の2人も地球じゃトップクラス以上に思えるし、ここの人達の腕は相当なものだろう。




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