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旅立ちの日


美優はカーキィくんを閉じ、一呼吸して叫ぶ。

「突っ込みどころがおおすぎるんだけど!」

付喪神とは長い年月をかけて道具などに精霊や神が宿ったものだったはずだ。

それが、どうして現代の日本に沢山の付喪神がいるのだろうか。

そもほも!付喪神に掲示板の管理をさせていいのか?!

首をかしげる美優の疑問に応えるように。


「妾の神力により活性化され沢山の付喪神が生まれたのじゃよ。妾の眷属ということになっておるが、沢山おるため妾でも把握出来ておらん。」

「あっ、そうなんですか。…あれ、私声に出してました?!」

顔を赤くし慌てる美優。

そんな美優を見てアマテラスニヤリと笑い。

「そんな慌てんでよい。声に出しておらんよ。妾は神じゃからな。心を読むことくらい容易なのじゃ。」

「何慌ててんだ、美優。アマちゃん神様なんだから普通だろ。」

「ソウデスネ。」

美優は遠い目をし、もうそういうものだと受け入れた。

付喪神がなぜか沢山いる理由は分かった。

だが。

「まさか、本当に花札でアマテラスちゃん…さん?様?は私たちの動画に出演したのですか?!」

「もう、アマテラスちゃんでよいぞ。そう、お主らには動画になぜ参加したのか教えるようと思ってな、妾はここにいるのじゃ!」

「もったいぶらずに早く教えてくんね?」

「神に対してもう少し敬意をはらってもよいとおもうのじゃが…」

そう、ブツブツ言いながらアマテラスは自分のカーキィくんをいじり。

「これを見るのじゃ!」

そう言って見せた画面には。


☆裏ルール☆

1.花札で50勝+アマテラスに花札で勝つ

2.カーキィくんの仕組みを完璧に理解しアマテラスにメールを送る。

3.ランダムに色々な県に出現する、変装したアマテラスを見つける。

この3つのどれかをクリアした場合、アマテラスは動画に出演するとする。


「無理ゲーすぎね?」

そう、唖然と呟く青に。

アマテラスはむすっとしながら

「妾に花札で勝っておいて何をいう。」

「いや、一回勝つまでに俺が何日費やしたと思ってるんだ?!」

アマテラスに花札で勝つまでの試合数、計317。

また、費やした日数、計6日。

本当にギリギリで最終日に間に合ったのだ。

「お兄ちゃん、このルールを気づいたからずっとゲームしてたんだね。」

キラキラした眼で見てくる美優に、青。

「いや、全然気づいてなかったぞ。負けっぱなしは悔しいだろう。意地で勝った!」

「ソウデスカ。」

「それよりも、だ!付喪神ちゃんたちのおかげであまり非難されてないが、絶対みんな俺らのことチートだと思ってるよな。アマちゃん、どうにかして欲しいのだが。」

この総選挙はあくまで序盤の戦い。

本番は明日からだ。

今からチートと思われて目の敵にされるのはきつい。かなぁーり、きつい。

「分かっておる。明日皆に妾から説明しよう。」

「よかった、助かるよ。」



◇◇◇地球という名の惑星の中の小さな島国、日本。

8月8日。今日この日。日本中が熱気に包まれていた。


「母さん、行ってくるよ。」

——ある者は家族との別れを惜しみ。

「絶対に勝つ!そして、この足を治すんだ!」

——ある者は希望を胸に。

「怖い…なぜ、俺たちなんだ。」

——ある者は絶望を胸に。


それぞれがそれぞれの思いを胸に。

「準備は整ったかの?」

上を見上げる。

そこに、浮かんでいるは1人の少女。

着物をはためかせ、楽しそうに笑いながら言葉を紡ぐ。


「この一週間お疲れ様じゃ。悔いの残る結果になった者もおれば、満足のいく結果になった者もおるじゃろう。どんな結果であったとしても誰が勝つかはまだわからんぞ。あくまで、あれは序盤のゲーム。ここから余裕で巻き返せる。あと、妾が動画に出演したことが騒がれておったが、あれは特殊条件をクリアしたからじゃ。ズルではないぞ。」

そう言って、アマテラスはニヤリと笑う。


「おおっと。忘れるところじゃった。出発の前に妾から約束のギフトじゃ。あとで、カーキィくんを確認すれば獲得できるぞ。それでは、出発といこうか!」


辺りが光に包まれる。それはあまりに非科学的で幻想的な風景だった。


「これは、罪を償うための戦いじゃが、それだけじゃつまらんじゃろ。これは、お主らの手で足で頭で勝利するための戦いでもあるのじゃ。

もがけ、抗え、戦え。自らの手で神話を創れ!

お主らは神話の主人公じゃ!


さて…お主らはどんな物語を妾に見せてくれるのじゃろうな。」


そして、日本から中・高生が消えた。





次からやっと本番!

主人公専用スキル何にするかまだ、決まっていない…

どーしましょー


妹ちゃんのはもう、決まってます!

でも、なんとなく想像つく人もいるかも

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