表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/11

其の一

人形をつくろう

人形をつくろう

人形をつくろう


であったのははしのうえ

こどもができなくったって

こどもがうめなくったって

それならそれでいいじゃない

だから


人形をつくろう

人形をつくろう

人形をつくろう


ちいさなおててをさしこんで

かわいいあんよをつないで

きれいなおもてにおめめをはめこんで

くちびるをしゅにぬって

そうやって


人形をつくろう

人形をつくろう

人形をつくろう


いつかおんなのちをあびて

いつかおとこのちをあびて


人形ができた

人形ができた

人形ができた


だけれどあれれおかしいな

そのこがうごいたそのときに

もとめたふたりはもういない

だけれどあれあれおかしいな

そのこがうまれるそのまえに

のぞんだふたりはしんじゃった


昔の事。ずっと昔の事。在る所に人形を作る事を生業とする男が居りました。その男の作る人形はまるで本当に生きているかの様でした。作る腕の指先は本物よりも精巧で、唇は本物よりも瑞々しく、間接は線を引いたように美しかったのでした。男はその一生を人形作りに費やすつもりでした。既にその人生の殆どをそうして生きてきました。けれど――。

ある日、男の許に一人の女がやって来ました。女はこう言うのでした。

「私の、私の残りの人生を、貴方と一緒に――」

男は悩みました。それも当然の事。その女は自分の人生の半分も生きていないほどに若かったのですから。からかわれているのだろうと思いました。けれど女は本気でした。

そして――。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ