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妄想夜  作者: 如方りり
3/9

カオルとオサム

カオルとオサムは双子の姉弟。

同じ中学に通う2年生。

まだ体格に大きな違いはなく、親でも時々間違えるほどソックリだった。


弟のオサムが風邪をひいたある日、姉のカオルは思いついてしまった。


「ねぇ、今日は私がオサムになって学校行ってみようか?…大丈夫だよ、私たち似てるもん!」


オサムの制服を着たカオルはショートカットの髪を似せてセットし、うきうきと出掛けて行った。


オサムの友達に挨拶をして、職員室へ行き担任教師ににカオルの欠席を伝える。

「…今日、姉はどうしたんだ?」

「熱出して寝込んでます。」


いつもと違う席で受ける授業は新鮮だった。オサムの几帳面なノートの続きに板書を写し、気持ち低めの声で発言をする。

少し躊躇しながら男子トイレに入って個室で用を足し、体育の授業では周りを気にしながら男子に混じって教室で着替えた。


ーふふふ。ばれてない、ばれてない。

堂々としてれば意外と気付かれないのかもね。


オサムとして無難に一日を過ごしたカオルは、得意気な表情で学校を後にする。

「じゃぁ、また明日な!」


オサムの背中を見送った同級生たちは、その場に立ち尽くして顔を見合わせた。


「なんで今日のオサムはカオルだったんだろ?」

「知らねぇけど何か新しい遊びなんじゃねえの。」

「どうでもいいけど周りが気ぃつかうよなー。」


…。

♠︎同じクラスの双子ちゃんは、見分けた試しが無かった…。毎回、心の中でクイズです。

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