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妄想夜  作者: 如方りり
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私を美味しく召し上がれ

あー。お腹いっぱい。苦しい。

一人だとついつい食べ過ぎちゃうな。


なんか面白いテレビやってないかなー。

ちょっとゴロンとしちゃおっと。

ふぅ…今週も疲れた。

お局は口うるさいし。新人は使えないし。

ストレスはお肌に悪いのに…。

…。

…。

…。


はっ!寝ちゃった!今何時?

いてて。身体が重い。

それより、なんか部屋が臭い!臭いわ!

えっ…あれ?

鏡に映ってんの私?

どう見ても牛じゃん!!

何これ。夢?

食べたあとすぐ横になると牛になるって言うけど、それなの!?


やばいやばいやばいやばいやばい。

誰かに連絡…こういう時は実家のお母さんかな。


なんて説明しよう。牛になりました、なんて信じてくれるかわかんないけど。

とりあえず電話、電話!


…スマホが操作できない。

何この手!ムカつく!!

えぇー。どうしよう。ンモォ〜〜〜!


あっ、今の牛っぽくなかった?


私このまま、このアパートの一室で孤独死しちゃうのかしら。

それとも、連絡とれなくなった彼氏が心配して様子を見に来てくれるかな。


牛になった私を見て、どうするだろう。

食べるかな?


私のベロを厚切りにして、塩胡椒ふって焼くのかな。キュッとレモン絞って。

学生時代に水泳で鍛えた肩ロースには自信があるから、きっと美味しいはずよ。

ひょっとしたら今なら新鮮な牛乳が出そうな気がする。


あぁ…何だか、だんだん自覚が出てきた。


愛する人に食べられるなら本望だわ。

私のカラダのサーロイン。


…。

♠︎親に言われる度に不思議でした。

なんで豚じゃなくて牛なんでしょうね。

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