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かすめるは灰色


美味しい夕食をすました後、お風呂に入ってさっぱりとしたルネは部屋に戻り、天蓋のベッドに目をとめると、ちらりと周りを見渡した。見渡すといっても、もちろん屋敷にはルネと執事のルシアンしかいないし、この部屋にはルネひとりなのだが。


幸いにも周りには誰もいない。そう…幸いにも。

だからルネが子供っぽいことをしたって誰もいないのだから人目を気にする必要はないのである。

ならばやることはひとつ。


ぼすっ。

ベッドに勢いよく飛び込み、そのままごろごろと意味もなく転がってみたりする。


「ふかふか…。ふかふかだわ……!!このベッド、飛び込みがいがありそうだとは思ってたけど予想通り!」


これなら今夜はぐっすり眠れそうだ。朝まで目を覚ますことは無いだろう。

今日はいろいろあって疲れてしまったし、少し早いがもう寝たほうがいいのかもしれない。

明かりを落とし、やわらかな布団にくるまればルネはすぐに深い眠りの底へと沈んでいった。



ゆらり、ゆらりと光が揺れて。

さわさわと緑がささやく。


やわらかな光と緑色が踊るように揺れる。


ああ、またこの夢だ。ずっと昔から変化のない夢。

いつもの夢。それは光と緑。ただそれだけ。


それなのに。


目が覚める寸前、灰色が瞼のうらをかすめた気がするのは…はたしてわたしの気のせいだったのだろうか。


灰色。この光と緑の世界に混ざりこんだ灰色。そう、例えて言うならば今朝みかけた猫のような灰色。


しかし残念なことに、ルネの目が覚めたときには、すっかり灰色の猫のことは頭から消えてしまっていて、かすかに覚えていたのは瞼のうらをわずかにかすめた灰色だけだった。


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