ヴァロンティーノの手紙
ルネは、腰掛けていたベッドにそのまま倒れこんだ。窓から差す光によって無数の埃がきらきらと舞うのが見える。
それをぼんやりと天井を眺めながら祖父からの手紙の内容を思い出す。
祖父からの手紙にはブランシェールの屋敷の相続権が私にあるということ、そして大事なものを探し出してほしいとも書かれていた。どうして亡くなってから3年経った今日この日に手紙が届いたのか。大事なものってなんなのだろうか。
聞きたいことは山積みだけれど、当のおじいちゃんはもういない。けどあのヴァロンおじいちゃんのことだ。きっと何か理由があるはず。そして、その理由を知るためにはブランシェールに行くしかない。
ブランシェール…実際に行ったことは無いが、自然が豊かで過ごしやすい場所だと聞いたことがある。
幸いルネは荷物もそんなにないし、部屋も借りている部屋だ。
この小さな街は暮らしやすく愛着もあるが、そろそろ引っ越してみるのも悪くはないかもしれない。
そうと決めたら即実行!ルネはぱっとベッドから起き上がり、旅支度をはじめた。
出発は二週間後。
いざ、ブランシェールの屋敷へ!
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