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Prologue
灰色猫は案内人。
貴方を支え、貴方を待ち続けている庭の番人でもある。
先の見えない緑のトンネルは風をすいこみ貴方を誘う。
流れる風は記憶も流す。
風がいたずらに葉をゆらし木漏れ日が戯れるように踊る。
貴方は迷い、貴方は戸惑う。
たどりつくは古めかしい扉。
開かない扉は魔法の扉。いつか貴方へ問いかける。
無くした記憶、忘れられた想い。
褪せぬ日々とたしかな約束。
すべての詰まった魔術師の宝箱。
追憶の魔術師、ヴァロンティーノの庭。
修正しました。