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俺なりのショートショート7

作者: 骸骨
掲載日:2026/04/14

トオルが深夜テレビを見ていると玄関でガチャッ、と大きな音がした。見に行ってみると、封筒が靴の上に落ちていた。誰かが、玄関のポストに入れていったのだろう。深夜だというのに。

薄気味悪く感じて、どうしても封筒を手に取る気にはならない。明るくなってからで、いいや。トオルがテレビへ戻ろうとすると、封筒がかさかさと動き出したではないか。トオルが振り向くと、顔のあたりへ向けて何かが飛び出してきた。思わずのけぞると、飛び出してきたそれは床に落ちた。顔を近づけてみると、それは二本のねじだった。封筒から飛び出したのは、二本のねじだったのだ。

 二本のねじが床の上で、ゆっくりと回りだした。ふふ、ははは…。声が聞こえる。幻聴か?

ぼくは、西から来たんだ。わたしは、東。前の持ち主は、おじいさんだったよ。わたしも。とても寂しがりやだった。いつも、ぼくと話していたよ。わたしは、歌をよく歌ってもらった。コーラス隊にいたんだって。あんなひどい声で。ははは、ふふふ。どんな話だった?昔話。猟師だったんだって。犬と一緒に山で暮らしていたって。年を取ったし、犬も死んじゃったし。とても寂しかったって。私に向かって翼をくださいを、いつも歌ってくれた。他の歌は、忘れからって。ひどい声だし、飽きちゃった…。ははは、ふふふ。

 うるせえ!トオルは二本のねじを拾うと、窓を開けて思い切り投げ捨てた。封筒は破って、そのままごみ箱に捨てた。いらいらして足を踏み鳴らすと、どこかへ向かったのだった。

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