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相変わらずな私たち:なんでそうなった?  作者: 猫茶屋
第一章:幼少期から成人までーシカー
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シカ その2

ちょっと天然だけど可愛いシカちゃん

ちょっとづつでも成長していきます!(きっと)

読んでくださりありがとうございます。

ンモォーーーーッ


ん・・・今日も元気に牛さんの声で目が覚めた。

普通雀とか鶏とかじゃないのぉ?

ムニャムニャ・・・ まだねむーい・・・。

『そろそろ起きてご飯食べちまわないと お迎え来ちまうよ!』

ぺちっ とお尻を叩かれた。

そうだった!

今日はエルフのお姉さんとヒューマンのお兄さんにダンジョンに連れて行って貰うんだったぁ!

この地域には幾つか初心者向きの低層ダンジョンがあるらしくて

10歳になった事だし見学って事で連れて行って貰えるのよね。

この世界のダンジョンもゲームみたいな感じかな?

洞窟タイプかな?塔タイプかな?

初めての冒険にワクワクしながら モソモソとベットから抜け出して顔を洗った。

お母さんの作るご飯はいつも美味しい。

職業適性に料理人とあったのはお母さんのお手伝いしてた影響もあったのかな?

まぁ元の世界でも料理はしまくってたんだけど・・・。

今日の朝ご飯は・・・

パンとミルクと目玉焼き!

やったぁ今朝はコッコさんが玉子産んだんだぁ♪

あ、ちなみにね。コッコさんてのは鶏じゃないよ?

コカドリーユってゆう 鶏の尻尾に蛇が生えてる感じ?の生き物。

家畜化されて小柄だけど野生のはもう少し大きいんだって。

深淵に浸食されてなければ野生のも大人しいらしいよ。

うん、美味しかったぁ~。

歯磨きにはニームの小枝を使うんだけど、元の世界でも木の枝で歯磨きする国もあった気がする。

最初は戸惑ったけど慣れたら全然平気!

神様の加護で虫歯とかの心配は無いけど、そこは日本人!やっぱりスッキリするよね!

よし!準備OK!

『鞄も忘れないようにね! お昼ご飯と飲み物が入ってるから無くすんじゃないよ?』

うん、大丈夫!タブン・・・

やっぱり心配だから袈裟懸けにしとこう・・・。

愛用のダガーも腰に付いてるし! 見学だから使わないと思うけど念のために・・・ね?

あ、お姉さんとお兄さんだ!


「おはようございまーす!」

大きく手を振って駆け寄ると 頭をなでてくれた。

『おはよう、シカ。今日も可愛いわね。』

『おう!おはよう!ちゃんと朝飯食ったか?』

お姉さんは今日も綺麗で お兄さんは今日も元気だ。(笑)

パンはね 焼きたてで美味しくて2つも食べたよ!

2人は優しい笑顔を浮かべている。

『よし!じゃぁ行くか!』

「はぁーい!お母さん 行ってきまーす」

『気を付けるんだよ。お二人共宜しくお願いしますね。』

『はい、お預かりしますね』

今日は浜辺の岩陰にある洞窟ダンジョンに行くのだと教えてくれた。

この世界は冒険者も少なくて、騎士とか戦士とか衛兵?みたいなのもほんのちょっとしかいないんだって。

だから時々 長老やギルドの依頼で戦闘能力がある人がスタンピードを防ぎに行くんだって。

なるほどー、この世界にもギルドってあるんだぁ。

・・・ スタンピードってなんだろう?

姐さんに言ったら ググれ!て言われそう。(クスッ)

判らなかったらすぐ聞け!てカズラにも言われそう・・・

そう思ってお兄さんに聞いてみたら 増えすぎた魔物の暴走って事らしい。

フムフム シカは1つ賢くなった。ピロリーンて音が聞こえた気がする・・・。

『そう言えばシカはギルドでの登録はしてあるのか?』

登録? 今初めてギルドの存在知ったよぉ?

『んじゃ先にギルドで登録しようか。』

ギルドに向かいながらお兄さんが説明してくれた。

ギルドで登録するとノービスになるんだって。

ノービスになっておけば 冒険者見習いや冒険者予備軍って扱いになって

依頼を受けて報酬が貰える事もあるんだってぇー!


「おはようございまーす!ノービス登録お願いします!」

元気よく入って行ったら 受付のお姉さんが微笑んでくれた!

このお姉さんも美人さんだった!ヒューマンかな?

『あら可愛いお嬢さんいらっしゃい。新規登録ね?』

受付のお姉さんの説明によると

机の上に置かれたこのバングルが登録証になっていて身分証や銀行口座にもなっているんだって。

色んな履歴も残るしどの領域でもどのギルドでも共通で使えるんだって!

この世界にも銀行ってあるんだ。どうゆう仕組みになってるんだろ。

うん、教えてもらっても解らない気がするから聞かないでおこう。(汗)

登録方法は簡単で バングルに手を添えて自分の魔力を注ぐだけ。

この世界ではどんな人でも微力な魔力は持っていて まったく同じ質量の魔力はないんだってー。

指紋認証とか虹彩認証みたいな物かもしれないねぇ。

一度腕に着けると本人の意思か死亡時じゃないと外せないから盗難の恐れもないんだって!

凄いね!優れ物だねこのバングル!!

『じゃぁココの飾りの宝石は可愛いその瞳と同じピンクでいいかしら?』

「はい!それでお願いします!」

銀色のバングルに蔦模様みたいな細工が施されていて真ん中に小さなピンクの宝石。

いいね!可愛いー!

『瞳の色とお揃いでよく似合ってるわね』

エルフのお姉さんに言われてテンションが上がる。

受付のお姉さんにお礼を言って さぁダンジョンだぁー!


漁師さん達が賑わういつもの浜辺を通りすぎて突き出た大きな岩の裏側に行くと、そこには小さなダンジョンがコッソリと口を開けていた。

中を覗いて見ても暗くてよく見えないや。

『このダンジョンはね。最下層は3F ダンジョンとしては最小ね。

 中に居るのも 1Fは深淵に浸食されたスライムのみ。

 2Fは浸食されたスライムと少数のスルーア。

 3Fはスルーアのみ。

 今日は1Fのみの予定だけど様子を見て行けそうだったら2Fの階段付近も行ってみましょうか。』

『俺たちより先には絶対行くなよ?使えるならライト使っとけ』

「はーい!」

ライトはゲームにもよくある初歩魔法で明かりを灯す魔法だったよね?

クラスに関係なく誰でも使えたハズだし生活にも取り込まれてるよね!

使っている内にLVも上がって使用範囲も広がるんだってー。

当然私はまだ 自分の周囲だけと小さいけど、お姉さんもお兄さんも半径10mくらい有りそうだった。

いいなぁー。


中に入ると洞窟特有の湿った臭いが漂ってた。

奥の方にはウニウニと動いているスライム達が見えたんだけど・・・

想像してたスライムとなんか違う・・・(汗)

ド〇クエとかの可愛いスライムとかじゃなく・・・

大きさは大小様々なんだけど、こぉなんてゆうか・・・

カビて腐って溶け始めたプリンみたいなゼリーみたいな何か?・・・

ゴメン、自分で言ってアレだけど変な想像しちゃった(滝汗)

暫くプリンとゼリーは食べたくないかな・・・この世界には無いんだけどもっ!

えーと・・・

スライムの弱点てなんだったけぇ?

ゲームだと一般的には見た目で属性判断するんだけど・・・カビて腐って溶けかけたスライムって・・・

あ! 深淵に浸食されてるんだから闇属性になるのかな?

だったら光属性が有効?

ライトは・・・光属性だよね!じゃぁライトをダガーに付与させて・・・と。

おぉー、明るい! ライト〇ーバーの短い版みたい!音出ないのかな?

ブンブンッと振り回してみたけど音は出なかった。ちぇっざーんねーんっ。

あれ? お姉さんとお兄さんがこっち見てる? あれ?・・・

『シカちゃん・・・』

『シカ・・・お前それ・・・』

あれ?・・・その反応は・・・

私やらかした? やっちゃった? うそーんっ・・・

皆の シーカーさーんーやーーーー。ってしかめっ面が浮かんだ・・・。

はぃ スンマソン・・・

ライト付与解除して ダガーしまって・・・普通にライトっと。

はぃOK! 何も無かった!OK!

な訳ないよねぇ・・・・。

『シカちゃん、今のは・・・。ライト付与してたよね?・・・』

『お前バッファー系の適正でもあったのか?』

あー・・・どうしよう。思い付きでやったら出来ちゃったんです。

タブン プリーストの影響なんです。

なぁーんて言えないよね・・・ぅん言える訳もない。

そのくらい私だって解りますよぉだ。

誤魔化す・・・のは無理・・・よね?・・・アハハ・・・

「なんか 出来ちゃった みたいな?・・・」

お姉さんもお兄さんも真顔で見つめ合っていた。

『いい?シカちゃん。

 皆魔力は持っているし ライトとか簡単な魔法は使えるし

 生活にも取り入れてる。

 けどね、魔法付与出来る人は限られてて貴重なの。

 だからね・・・

 お父さんやお母さんとずっと一緒に居たいなら・・・

 身の安全を考えて絶対に他の人達の前で使っては駄目よ?

 出来ればお父さんやお母さんにも隠しておいた方がいいかもしれないわね。』

『そうだな。

 悪意を持った者が少ないとは言え 万が一って事もあるしな。

 子供だからっていいように利用されるかもしれん。

 下手に従属魔法なんて掛けられでもしたら・・・。

 いいなシカ。

 少なくとも成人して自分を守れるようになるまでは封印して使うな。

 そして絶対誰にも言うなよ、わかったな?』

「は・・・い・・・」

そうだった、私がうかつだった。

ここはゲームじゃないんだ 現実なんだ・・・。

もっと考えて慎重に行動しなきゃいけないんだ・・・。

しかも今回は見学だったじゃないよ・・・。

皆に怒られてる絵が浮かぶ・・・

「ごめんなさい・・・」

素直に謝っておく。

『そうじゃねぇだろ?』

『そうゆう時はね、ありがとう でいいのよ?』

二人共微笑んでくれる。

「うん・・・ありがとう。」

あぁこの二人に出会えて 色々と教えて貰える私は運がよかった。

成人するまでの間 しっかりとこの二人に学ぼう。

それでも私の事だから また何かやらかすかもしれないけど・・・

『よし!じゃぁ気を取り直して行くか!』

「はい!」

今度はちゃんと後ろから見てるだけにするよ! タブン・・・大丈夫。

出来る限り慎重に頑張ろう・・・。

グレン 「何してんのよシカさん・・・」

カズラ 「まったくオメェはよぉー・・・」

イザ  「やっぱシカさんだよね・・・」

シカ  「いぁだって つい・・・ついね? ね?」

カズラ 「ね?じゃねぇんだわ! ハァ・・・」

ボブ  「仕方ないよねシカだし! でもそんなシカも可愛いんだ」

シカ  「ボブ・・・ポッ」

ボブ  「シカーーーーーッ」

  ギュッ(熱い抱擁)


 何を見せられてるんでしょうかね我々は・・・byダンジョンスライム

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