第1話:始まりの記憶
あらすじ通りに気分で作る適当学園ストーリーです。更新も未定な代物でございます。 …………ところで私はつくづく学園物しかかけないなぁ。しかも下手くそな。
「生徒会に入りましょう!!」
とある人物の大声が、教室内にこだまする。びりびりと壁や窓ガラスが振動した。
「…………………は?」
念のため言っておくと、今は朝だ。具体的にはホームルームが始まる前くらいの。
いや、だからどうしたって訳じゃないですけどね? しかもこれ『朝だから生徒達は少なめさ! なので安心なされ♪』なんて気持ちにすらならないくらいの大声だから困りものなのだ。絶対これ他のクラスまで聞こえているでしょう? しかも入りませんか?(疑問系)ではなく入りましょう(入れコノヤロー)って事ですよね?
そんなスピーカーみたいな声の主は、
「むむっ。反応なし………さては聞こえていませんね!?」
とかなんとか言っている。いや、残念ながらその予想は外れも外れ大外れだ。みんな聞こえてるよ。むしろ鬼ごっこにおける最終エスケープゾーンであるトイレの個室に籠っていても今の大声からは逃れられないよ多分。現に今みんなあなたを見ていますから。しかもあなた普通にしていても目立つんだからそんな大声出しちゃあ…………。
「ならばもう一度っ!!」
とかなんとか思っているうちに何やら第二声発射の予感が! ついでにとてもまずい予感がひしひしと感じられます!! これはまずい、止めないと! きっと取り返しのつかないことに!
「いや、ま―――――」
「我らが生徒会に入りましょう、霧耶聖十郎さんッッ!!」
ああ………言った。言いおった。しかもさっきの倍くらいのボリュームで人の名前呼びおった。ていうかどんな喉してるんだろうか? 朝からあの音量は合唱部だって不可能ではないだろうか。痛くないの?
そんなテレパシーも習得していない僕の思いも届くはずもなく、朝から超ボリュームで叫んだ彼女――――姫野魔弥は満足そうに笑った。
そしてそんな彼女の被害者である僕―――霧耶聖十郎は突如発生したひどい頭痛に頭を抱えた。
これが、彼女、『神』と、僕、『魔王』の出会いであった。