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ルシフェラとイリア

すみません…投稿サボってました。原神と崩壊スターレイルに夢中になってました。投稿再開します。

(【天空機関イスガルーダ】って何なのかしら。)


(【原初の魔王ルシフェラ】の創設した機関でございます。何でも【特異点】と呼ばれる存在が出現した際の対処が主な目的なようで、もしかすると、陛下を【特異点】と判断した可能性があるようです。しかし、この男の強さはせいぜい覚醒前の私くらいでしょうか。それとこの男、【天翼族】ですね。天使の中でも最上位かと。ちなみにルシフェラは悪魔の魔王です。)


「ねぇ、そこのあなた、私のおやつになってくれるかしら。」


「やはり【特異点】はそうそうに始末すべきということか!ならば!」


天翼族の男は人差し指に光を集める。すると、何かの光弾が射出される。


イリアは軽く避けると、地上に大穴が空く。


地上には衝撃が発生し、大地を飲み込もうとしている。山の原型は留めておらず、街にまで被害が及ぼうとしていた。


「【概念の権能】」


すると、イリア、イェムラ、天翼族の男はどこかの白い空間に移動した。


「ここなら思う存分動けるわよ。」


イリアが生成したこの空間、外界から見ると、そこには何も無いように映っている。


では、別世界に飛ばしたのか。


そういう訳では無い。限定的ではあるが、小規模の世界を作り出したのだ。そこにおいてはイリアがルールだ。まだ何も設定されていないが故に真っ白な空間が拡がっているだけの。


「こ、ここはどこだ!」


「あなたが知る必要は無いわ。あなたはただのおやつでしかないのだから。それに光を扱うのねぇ。私も使おうかしら。もっとも、今はそれを再現することしか出来ないけれど。」


「【聖域(サンクチュアリ】」


まぁ、天翼族に神聖魔法が効くかどうかはちょっと分からないけれど、効かないならそれはそれでいいわ。


でもまぁ再現してるだけだから効きそうではあるのよね。


すると、案の定というべきか、天翼属の男が苦しみだした。拘束力を強めにしているだけなので浄化の作用はほとんどない。


「この俺が…聖域ごときに…縛られるとは…。」


「もうさっさとトドメ刺そうかしら。初めて見る種族だから少し遊んだのにここまでつまらないなんて…。」


イリアは拳を握り、天翼族の男に向けて拳を放つ。


しかし、その拳は天翼族の男の目の前に突如として現れた男によって止められる。


「拳を抑えてくれないか?配下が早とちりをしたようでな。」


軽く殴りに行ったが、止められるとは思わず少し驚く。


(あの男が魔王ルシフェラなのね。私の拳を受け止めれる強さがあるのは確実ね。)


『【原初の魔王ルシフェラ】は今のイリアと同程度の強さを保有しています。』


(この世界は別に他の生命を拒んでる訳じゃないから入ろうと思えば入れたけれど。気配に気づけなかったのは失態ね。)


「それで、君は帝位吸血鬼とお見受けするが、吸血鬼以外の血が混ざっているように見えるな。」


「えぇ、吸血鬼と龍のハーフよ。」


「なるほど…どうりで龍の気配が濃いわけだ。」


「ところでその男の事なんだけれど。」


「どうやら配下の制止を振り切ったようでな。後でお灸を据えるつもりだ。」


「そういえばどうして【特異点】扱いを受けてるのかしら。」


「通常の吸血鬼とは隔絶した進化の早さ、転生者であれば納得がいくが、君はそうではなさそうでな。それに…神格を保有しているとみた。」


「そう…。それなら少しあなたを覗かせてもらってもいいかしら。」


「好きにするといい。」


相手から許可を貰ったので、覗くことにした。


名前:ルシフェラ・カインズノート

種族:天空神 【悪魔皇帝デビルエンペラー

状態:普通

権能:【堕天の権能】【支配の権能】

大罪:傲慢

称号:原初の魔王、神へ至りし者、堕天者


「あぁ、あなた、神だったのね。」


「君もそうだろう。だが、君からは成長の余地を感じられる。恐らく最終進化に至っていないからであろうか。」


「まぁそうね。それにやっと帝位に進化したばっかりなのよ。まだまだ成長するわ。」


「この世界の均衡を崩すこどの無いことを願っている。まぁ難しいだろうが。君には配下に異常な数の魔神がいる。どれだけ増やす気なんだ?」


「増やせる限りかしら。圧倒的な力があれば侵略される事はないわ。それに過去に封印された魔神とかが目覚めた時の対応も必要でしょう?レストレリアン王国に封印されている黒の魔神なんかがいい例ね。」


「君の神名たる、破滅が各地で起きないことも願っておかねばな。ではこちらは戻るとする。九尾も倒すのだろう。ヤマトの国は三大凶獣に支配されている国だ。それらから解放されれば鎖国も解除されるであろう。そうすれば国交も結べるのではないか?」


そう言い残して、天空へと飛び去って行った。


恐らく天空に領地があるのだろう。


国交を結ぶ国が増えるのはこちらにとってとても有効的だ。ならば早めに九尾を倒さねばならない。


だが、今まで討伐されたことがないそうで、相手の強さも未知数だ。


小世界を破壊した後、シスイの元へ向かう。


「烏天狗討伐終わったわ。それとイェムラが覚醒してくれたわ。」


「お、おぅ、そうか。それにしても山が無惨な姿に変わったな。」


「それもこれも烏天狗が勝手にやった事よ。私達は何もしてないわ。」


「あの暴風ならば大地が抉られても仕方あるまい。あとは残り1つのイカシ山か。あそこには九尾が居るのだ。太古から生きる魔物で知恵もある。」


話を聞くうちにどんどん好奇心が増していくイリア。


「その九尾、さっさと討伐したいわ!早く連れていきなさい!」


「ちょちょちょ…待ちなさい。せめて明日にすべきだ。」


「待ちきれないわ!」


山の場所はあそこね!九尾はどのくらい強いのだろうか。ルシフェラよりは弱いだろうが、それでも強いはずだ。


すると…。


グーーッ


イリアのお腹の音だ。


お腹がすいたようだ。


シスイはその腹の音を聞いたのか、少し笑みをこぼしている。


「ちょ、笑わないで欲しいわ!」


「すまない笑。とりあえず先に昼餉にするとしよう。」


城下町へと向かう事になった。


門に近づくと侍が何人か慌てた様子だ。ここはシスイに任せよう。


「どうしたのだ。何かあったか?」


「シスイ様!オオタケ山に何があったのですか!山が完全に無くなっているではありませんか!」


「山の守護者たる烏天狗の封印が破られたのだ。それを後ろにいるお二方が鎮めてくれたのだが。烏天狗が暴れたせいか山が跡形もなくなってしまったのだ。」


「災いは起こらないのですか…?」


「その心配する必要は無い。烏天狗は完全に消滅した。そして、八岐大蛇もまた消滅した。オオタケ山とマヤ山のダンジョンは完全に崩壊したのだ。あとは残り1つ、九尾のいるイカシ山だが、あそこが無くなれば晴れてヤマトの国にも安泰が訪れるはずだ。」


「御二方、感謝致します。八岐大蛇、烏天狗共に過去に城下町に被害を及ぼしておりまして、辛酸を舐めていたのでございます。」


「心配しなくても大丈夫よ。それよりも昼餉に適した店はあるかしら。」


「それでしたら、蕎麦屋はいかがでしょう。城下町の中で1番人気でございます。」


「それは楽しみね!ねぇお侍さん、連れていってくれるかしら。」


「承知しました!」


イリアは侍2人に蕎麦屋に連れて行ってもらった。


置いてかれたイェムラとシスイは少しため息をついた。


「イェムラ殿、覚醒おめでとうございます。」


「我も陛下の役に立つことができる存在になる事ができて非常に喜ばしいですな。」


「まぁ絶賛、置いてかれてるみたいですが。」


「陛下は例え大人のように見えてもまだまだ子供です。普通の3歳児は子守りが必要なくらいですな。」


「それは確かに。ではイェムラ殿には鍋料理店に案内しますぞ。私の行きつけでしてな。」


「それは興味をそそられますな。ではお邪魔しますぞ。」


すると、イェムラの所にヤマトがやってきた。


「おや、イェムラ殿ではござらんか。もしや、シスイ殿とあの店に行くでござるか?」


「そのまさかだぞヤマトよ。3人で食おうか。」


「某も同行するでござるよ。」


3人は鍋料理店に向かうのだった。



■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■



天空機関イスガルーダにて


「ルシフェラ様、誠に申し訳ございませんでした!」


「よい、オーガスタよ。お前は昔から早とちりな癖があるな。直した方が良い。もし私が間に合わなければお前はミンチになっていたぞ。」


「そ、そんなに強いのですか…?あの特異点は。」


「あれは私と同等の強さだ。それでいてまだ進化を残しているときた。それに、あれもまた神だ。」


他の配下が驚く。


「神…。その特異点はどのような神なのですか?」


そう聞いたのは白い翼と黒い翼を左と右についている天翼族だ。名をエスカトラだ。男だ。


「あれは【破滅神】。そして権能を3つ保有している。」


「【破滅】…。混沌の時代が迫っているかもしれんな。」


そう零したのは白いヒゲが特徴的なシルクハットの帽子を被った天翼族のモルドレ。



「そうなって欲しくは無いが、気になる称号があったのだ。【破滅へと導く者】と【魔神を支配する者】だ。やつは恐らくだが60以上の魔神を保有している。」


周りの者は一様に驚愕の表情を浮かべた。


「もし、それらが戦争に使われでもしたらと思うと怖くなるわ。」


そう恐怖したのは灰色の翼をはためかせた天翼族のリスリナだ。女だ。


「もしその時は私が神という立場において誅伐を下す。だが相手もまた神だ。それ相応の被害は被る覚悟はしておくように。」


「確か…真祖吸血鬼への進化方法に無辜の民の鏖殺があったはずじゃ。数は覚えておらんがリュミエールが進化した時には10万の民が鏖殺されたと記録されている。あの時は進化の阻止をすることは出来なかった。今回は阻止するべきではないか?」


モルドレがルシフェラに問うた。


「やはりそこだな…あれはまだ帝位になりたてではあるが恐らくだが強くなることに対しては貪欲だ。必ず行動を移すだろう。その時には私が応戦しよう。お前たちでは荷が重い。第二次封印を解かねばならんかもしれんな。」


「そ、それは陛下の身に深刻な影響を及ぼすのでは!?」


「そうだな、第一次封印ですら苦痛を伴う。だが、相手の強さを考えれば第二次封印を解かねば話をならん。だが、今は静観しておこう。お前たち、良いな?」


「「「「は!」」」」




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