大狂騒編 集結
イリア達、大狂騒討伐部隊がダリオン王国王都に帰還した後、王都の情報局にて、現れた魔物、そして魔王エンゲルの新たな行動の確認という情報を通信した。
ヴァイラは今回の総大将として動いた事もあり、国王陛下から褒賞を授与されるらしい。そしてマイシャ、イリア、ガゼル以下3名は敵主力の殲滅に成功した事による褒賞の授与が決定した。
そんなイリア達4名は王城の待合室にて謁見の間に呼ばれるまで待機していた。
ガゼルは初めて王城に足を踏み入れたからか、周りの景色に呆気に取られている。
マイシャは過去に何度か訪れた事があるため、ソファにてゆっくり休憩している。
ヴァイラはよく来ていた事もあり、気の知れたメイドや使用人と談笑していた。
イリアはというと、周りには目もくれず出されていたお菓子を頬張っていた。それはもうはしたない体勢で。
「こらイリアちゃん。パンツ見えちゃいますよ。」
「そんなのどうだっていいじゃないの。見たければ見ればいいじゃない。それで満足するなら別に私は気にしないわ。それよりマイシャ。早くしないとお菓子無くなっちゃうわよ。」
「え、もう無くなるの?さっさと食べないと…。」
2人がお菓子を食べているところを遠目に見るガゼル。
「アイツらいつの間に仲良くなったのやら。歳的にはかなり離れてるはずなのになぁ…。」
ガゼルがボーっとしているとイリアがお菓子を頬張りながらお菓子を持ってこちらへとやってきた。
「ねぇガゼル、あなたに気絶耐性を付与してるから必殺技使用した後に気絶しにくくなるようにしたから。それと、はいこれ。ガゼルの分のお菓子よ?無くなっちゃうからガゼルの分は確保しておいたわ。」
「色々すまねぇな。このお菓子、もしやチョコか?」
「そうよ?チョコたべたことあったのかしら。」
「いや、食べた事はねぇが別の国で商人が前売っているのを見た事があってな。」
「別の国でも見た事あるのねぇ…。また別の機会にでも行こうかしら。」
4人それぞれ休憩していると、1人の騎士がやってきて、
「魔皇ヴァイラ様、天眼のマイシャ様、咆哮のガゼル様、鮮血姫イリア様、謁見の間にて国王陛下がお待ちしております。今から向かいますので着いてきてください。」
そして4人は騎士に連れられ、謁見の間の入口までやってきた。
「ほらガゼル。あなたはしっかりしなさい。4人の中の唯一の男でしょ。最年少のイリアちゃんですら大人しいのよ?」
「しょうがないだろ。俺は初めて王族に会うんだからよ…。いや…一応陛下で2人目だったわ…。」
そして4人は謁見の間に入る。イリア、ヴァイラ、マイシャからすれば見知った人達が居たがガゼル初めて完全に初対面であった。




