進化とギルドマスターと穢れの森
いつの間にか寝ており、気づけば夜になっていた。
ボロスの死体のところまで近づき、食らいついた。
(元より食べるつもりだったし…。血はたくさん必要だし。)
1時間ほどかけて10階建てマンションに相当するような高さを誇る竜を食べ尽くした。
「こんな巨体を食べたのに胃が膨れないわね。全部血液か魔力にでも還元されてるのかしら。」
(進化が可能です。進化先を選択してください。)
「え?もう進化できるの?最近立て続けに進化するけど最初ってそんなに進化しやすいのね。」
【男爵級吸血鬼】爵位を獲得した吸血鬼。高位吸血鬼以下の吸血鬼を従わせる事が出来る。ステータスの大幅上昇。
【男爵級龍血鬼】爵位を獲得した龍または竜の血を獲得した固有種。進化先が固定される。龍の力を操ることが可能になる。
【吸血姫】爵位をすっ飛ばして姫になった吸血鬼。
他の爵位持ちより若干ステータスは低いものの固有スキルの多さが厄介。これ以上進化できなくなる。
(あら、3つもある。しかもどれもいい性能してるわね。順当に男爵級吸血鬼になるか、姫になっちゃうか、それとも龍の力を使える代わりに進化先の固定か…。迷っちゃうわね。)
(龍にあって吸血鬼に無いものって何かしら。やっぱり体格?正直わからないわ。でも龍の力があれば良いことありそうね。ボロスが使ってたような龍魔法も使えるかもしれないし、覚えといて損は無さそう。姫はさすがに却下ね。私が姫って柄に見えたらそれはそれで目がおかしそう。)
「男爵級龍血鬼に進化するわ。」
(個体名:イリア・フィーリアスの進化を開始します)
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(進化を完了しました。肉体と環境に適応させます。)
(完了しました。新種族として登録します。完了しました。)
(ステータス及びスキルの更新。完了しました。)
(魔王Lv3に到達したため、魔眼の派生先を選択できるようになりました。)
(肉体が目覚めます。)
目覚めると朝になっていた。早速姿から確認したかったが、鏡がなかったため、創造魔法で鏡を作り出す。
見た目は少し変わっており、身長は170cmほど。人間として見るならやや高い方か。美女化は進んでおり、相変わらず自分に酔いしれる。白銀の髪は艶が増し、瞳も赤い。角は龍の角に近しいものに変わっていた。先程よりも人間味らしさが増えてきた。翼を広げれば、吸血鬼よりも龍に近い翼へと変貌していた。
ステータスも見てみようかしら。
名前:イリア・フィーリアス
種族:男爵級龍血鬼
レベル:1
状態:元気
体力:786000/786000
魔力:1020600/1020600
攻撃力:120000
防御力:86000
機動力:37500
スキル:吸血LvMax、魅了LvMax、血液操作LvMax、身体剛化LvMax、魔力操作LvMax、魔眼LvMax、ブラッドクローLvMax、魔力偽装LvMax、日光無効Lv-、神眼LvMax、煉獄魔法LvMax、暴風魔法LvMax、水氷魔法LvMax、天雷魔法LvMax、森林魔法LvMax、岩石魔法LvMax、神聖魔法LvMax、暗黒魔法LvMax、鮮血魔法LvMax、異空庫LvMax、変装LvMax、神眼偽装LvMax、神眼妨害LvMax、空中機動LvMax、索敵感知LvMax、神速演算Lv5、ゲヘナLv8、幻影回避LvMax、神のベールLv-、神速再生Lv3、魔王Lv3、女皇Lv4、血液吸収LvMax、結界LvMax、剛腕LvMax、錬成魔法LvMax、創造魔法LvMax、修復Lv7、威圧LvMax、礼儀作法Lv2、料理Lv3、家事Lv3、裁縫Lv3、飛翔Lv4、転移Lv9、ワープゲートLv8、森羅万象Lv5、並列思考Lv9、言霊Lv3、魔法隠蔽LvMax、死せる魂Lv-、竜鱗Lv2、龍魔法Lv5、ブレスLv3、覇王Lv1、時空間魔法Lv2、魔力制御LvMax、千里眼Lv3、魔法攻撃無効Lv-、状態異常無効Lv-、
称号:転生者、殲滅者、不屈者、容姿端麗、魔王候補、天災、修羅姫、穢れの森の支配者、龍の血が宿りし者
SP:240000
「なんだかやばくなったわね。もしかして龍ってあれかしら、体力と魔力がかなり高いのが通常なのかしら。だとしたら体力が少なくて悩む必要性は少し無くなったわね。
それに知らないスキルも増えてるし、イージスが無くなって神のベールってやつに変わってるし、色々変わってるわね。神速再生と神速演算に関してはもう何となくわかるからパスでいいわ。神のベールと時空間魔法?も確認しないと。」
【神のベール】【イージス】のLvがMaxになり上位種族の血肉を一定量摂取すると進化する。
使用すると防御力が増大し、神の一族または真祖級の種族または魔王でない限りダメージを通すことは出来なくなる。Lvの概念が無くなる。
【時空間魔法】空間の構築、拡張、収縮、消滅が可能。時間の操作、停止、創造が可能。神の一端に触れることにより獲得したスキル。LvがMaxになると世界の創造が可能。しかし魔力の消費量が高すぎる為現在は不可能。
「なんかとんでもないスキルね、それにLv1でこのステータスなのね、てことはもっとやばくなりそう。」
それにしてもこの森をかなり荒らしてしまったみたいだ。近くに生物の気配は無い。森の端に避難しているようだ。ちょっとこれ使おうかしら。
「【時空間魔法】逆行!」
すると土地が争う前に逆行し始め、争う前の状態に戻り緑が復活した。
やば、凄いわね。
これだけ強くなったら街に出ても良さそう。まだ強いとは言えなさそうね。神のベールの説明にもある通り、まだまだ強いやつはいるみたいだし。
(そういえばあの冒険者が来た方向に進んでみようかしら。ちょっと南側を索敵してみようかしら。)
「何か街らしきものあるわね。千里眼とか魔力制御を取得しといてよかったわ。魔眼が派生できるようになったみたいだし、どうやら無効系スキルもまとめれたみたいだし、龍魔法と時空間魔法もMaxになればまとめれるのかも?ごちゃごちゃして少し見にくいのよね。まとまれば楽なのに。」
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商業都市アルザスにて
冒険者ギルドマスターであるメイガスはある問題に苦悩していた。
「どうされましたか?ギルドマスター。悩みすぎると禿げますよ。」
「まだハゲとらんわ。しかし、穢れの森の突然の大破壊や突然の再生。何かやばいのがいるのは間違いないのだが。」
「そういえば、ギルド猫被りのCランク冒険者のカイルが穢れの森にクエストに行ったっきり戻ってないようでして。」
「なに?調査隊を派遣して確認はしたのか?」
「はい、調査は済ませてあります。ちょうどその報告に来た次第です。」
「構わん、話せ。」
「はい、調査隊によりますと、カイル様の死体が見つかりました。首がはねられた状態でです。装備品やアイテムが全て残っていたことから盗賊ではないようです。しかし、不可解なことに魔力が全て抜き取られていました。」
「何者かに殺された…ということか。もしかすると天変地異もそやつによって引き起こされたのかもしれんな。あそこには支配者たる竜が居たであろう。あの魔力は感知できるのか?」
「いえ、それが…感知部隊によりますと穢れの森の1番大きな魔力が消失したという報告が上がっております。」
「まさか、竜がやられたということか?となると支配者が変わっている可能性があるな。引き続き注意を怠るな。いいな!?」
「かしこまりました。皆にそうお伝えしてきます。失礼しました。ギルドマスター。」
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一方、穢れの森を出て、近くの街に向かって歩みを進めていたイリアはのんびりと昼ごはんを食べていた。
「まさか団子があるなんてね、街の外に店があるとは思わなかったわ。お金は持ってなかったけど目の保養って意味でタダにして貰えたけど、まぁ美女ってオトクね。」
(美味ァァ…)
次からはアルザス編に移ります。それよりも1章、2章の作り方がイマイチ分からないけどどうしよう。(´;ω;`)




