表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/84

ボロスとイリア 後編

強力なブレスと渾身の力作の死の鎌がぶつかり合う。

鎌を動かしながら、ブレスの中でも特に密度の濃い部分を横に薙ぎ払っていく。


「やっぱりブレスは全部同じ密度って訳じゃないのね。おかげで防ぎやすいわ。それこそ機械を使わないと難しいんじゃないかしら。」


「きかい?それが何かは分からぬが、未完成ブレスとでも言うつもりか?」


「じゃなかったらあんなに振り回さないもの。動きは【空中機動】で動きを最小限に留めながら薙ぎ払ってるけど。」


普通に人の吐く息が全て同じだとは思えない。息は同じ形を取らないのだから。必然的に密度も変わる。

やってみると分かるが、手を顔の前に合わせ、そこに息を吐きかけてみてほしい。真ん中に向かって息を吐いてるにも関わらず、右の親指に当たったり左の親指に当たったり、はたまた両方に当たりはすれども右の方が強く当たっていたりすることがあるだろう。


「では、これはどうだ?【龍魔法】龍爪ドラゴンクロー【竜鱗】!」


(普通のドラゴンクローとは違うのかしら。)


「【イージス】!【幻影回避】!」


「うそっ!割られた!?」


ボロスの攻撃でイリアは大きく吹き飛び、壁にぶつかる。


「まさかそんな力がまだあるなんてと思ったであろう。過去に我に挑んできた者がおってな、そやつ対策用に編み出した技であったがお主にも効いたな。」


(想像以上に強いわね。今ので体力が30000も持ってかれたわ。)


イリア 体力66000 魔力210800

ボロス 体力79500 魔力264000


(今は体力も魔力も相手より低い。気をつけないとまた大きなのを喰らってしまう。魔力はまだあるけれど使ってでも少しでも削りたいところ。でも竜鱗が厄介。あれのせいで威力が底上げされてる。応用力あり過ぎでしょ。)


「【森林魔法】呪いのカースフォレスト!」


猪口才ちょこざいな、【龍魔法】龍撃強化【ブレス】【竜鱗】【森羅万象】!」


先程よりもより広範囲のブレスが来る。


「今よ!【天雷魔法】迅雷ケラウノス!【煉獄魔法】監獄の(プリズンケージ!【ワープゲート】【転移】!」


ボロスをワープゲートに落とし、ワープゲートごと呪いのカースフォレスト内に転移させる。

そこでは継続的に呪いのダメージを与え、迅雷ケラウノスとボロスのブレスを浴びせる。


「グオオオ!まだ死なんぞぉぉぉ!」


「咄嗟に思いついたけれど案外できるものね。咄嗟に考えてスキルをいくつか取っておいて良かったわ。」


龍爪ドラゴンクローを食らって1度倒れた後、考えついていた。


【ワープゲート】Lv2→Lv6

【転移】Lv1→Lv5

【煉獄魔法】Lv5→Lv8

【魔法隠蔽】Lv1→Lv8 New


【魔法隠蔽】自身の使用するスキルを最大5つまで隠蔽することができる。Lvが2ずつ上がる事に隠蔽できるスキル数が1個増える。


【ワープゲート】自分以外の生物または非生物を違う場所にワープさせることが出来る。地面に設置して落とし穴に使う事も可能。Lvが上がるとワープ範囲の増大する。


【転移】自身または自身の使うスキルを違う場所に転移させることができる。Lvが上がるとより遠くまで転移出来るようになる。


【森林魔法】呪いのカースフォレスト

範囲内にいる敵対的生物に対して継続的に呪いの状態以上の付与と微量のダメージを与える。


【煉獄魔法】監獄のプリズンケージ

範囲を指定して、そこから対象が出られないようにする。出ようとすると煉獄ダメージを対象に与える。自身の魔法に引火または消火することは無い。


【状態異常】呪い

呪いを受けた対象の魔力を減少させる。


「今のでだいぶ削れたんじゃないかしら。」


イリア 体力66000 魔力176000

ボロス 体力39500 魔力204000


(思いのほか削れてるわね。そろそろカタをつけたいところだけれど。)


「おぬしは一撃必殺の魔法やスキルを持ち合わせておらんのか?それとも【ゲヘナ】とやらがそれにあたるのか?なんにせよ、我を倒すにはまだ足りんぞ。」


(完全に見抜かれてるわね…。確かに持って無いからこそ、スキルの組み合わせで与えてる。だけれどまだ倒しきれない。でもボロスは今は呪いが付与されたままのはず。)


名前:ボロス

種族:竜

レベル:137

状態:普通


(あれ?どうして、呪いが消えてるのかしら。)


「どうして?と思ったであろう。おぬしは分かりやすいのう。ポーカーフェイスは苦手かの?

分かっておらぬようだが、【竜鱗】をただ防御性能の底上げや威力の底上げにのみ使えると思っておらんか?よく見てみよ。」


指図され、少しイラッとしたが確認してみる。

【竜鱗】自身の防御力を最大で10倍上昇させる。また攻撃と掛け合わせる際、攻撃力を最大で2倍に上昇させる。

また、竜鱗のLvがMaxになると自身の状態異常を一分以内に消し去る事が出来る。


「我がなぜ【龍魔法】よりもこちらをLvMaxにしたか分かったであろう。」


「チッ、許さないわ。乙女の心を弄ぼうとするなんて」


「おぬしは生娘であったのか。それはすまぬ事をしたな。じゃが、そんな事は関係せぬ。」


(それなら、私も残りSPを使うしか無さそうね。)


でも今は300000しかない。今買える一撃必殺たりえるスキルはあるかしら。

(【超高速演算】中)


【核撃砲】(ニュークリアカノン)消費SP200000


【粒子崩壊】(パーティクルカラプス)

消費SP20000


【死刑宣告】消費SP250000


【死せる魂】(デッドソウル)消費SP250000


(この4つね。それぞれみようかしら。)


【核撃砲】(ニュークリアカノン)

辺り一体を汚染させ焦土と化す広範囲型殲滅魔法。

放たれた場所は二度と生物が生きることが出来なくなる。不死者ですら動きが鈍くなる。Lvの概念は存在しない。1度使うと二度と使えなくなる。


【粒子崩壊】(パーティクルカラプス)

攻撃対象に向かって虚空の塊をぶつけることで、対象を粒子レベルにまで分解することができる。Lvの概念は存在しない。1度使うと半年のインターバルを要する。


【死刑宣告】攻撃対象に向けて死刑を宣告する。対象に死因と時期を告げる事で実行される。

期間の長さは魔力量に起因し、1日先の宣告を行う際は

魔力量を20万消費する。1時間未満の場合は5万、1時間以上1日未満の場合は10万消費される。相手に声が届かない場合は失敗となり、やり直しができる。Lvの概念は存在しない。

1度使うと二度と使えなくなる。


【死せる魂】(デッドソウル)

相手の体に五指を当てることにより相手の肉体から魂を抜き取る事が出来る。魂を抜き取られた時点で対象は死に絶える。抜き取られた魂は浄化されるまでは対象の思念は残るが浄化されると消え去る。Lvの概念は存在しない。

ノーリスクで使える反面、使いどころを要求される。

※浄化以外の方法ダメ絶対


(どれもかなり有用なスキルね。【死刑宣告】は遮音結界を張られると伝えられなさそう。それに【核撃砲】も危ないわね。ここは思い出深い場所だから残したいし、私ですら居るだけで危なくなりそうね。

【粒子崩壊】はインターバルが長い分、確実に消しされるのよね。でも相手の血が欲しいから今は却下ね。消去法で【死せる魂】に決まりね。


(SP250000を消費して【死せる魂】を獲得しました。)


「そろそろ決着をつけようかしら。」

「わしも決着を付けるとするかのう。」


「いくわよ!【身体剛化】【空中機動】【飛翔】【死せる魂】(デッドソウル)【天雷魔法】電速!」


「ゆくぞ!【竜鱗】【龍魔法】龍撃強化【龍魔法】龍爪 【龍魔法】龍加速ドラゴアクセラレート!」


音を置き去りに2つの怪物がぶつかり合う。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「ハッハッハ、我が負けるとはな、お主の成長ぶりには驚きよの、、、」


「あなたもやばかったわね。私あと少しで体力全損するところだったんだから。」


イリア 体力200 魔力6000

ボロス 体力0 魔力49000


魂とかしたボロスに話しかけるイリア。


「おぬしは一体何者なんじゃ、ワシはこれでも魔神戦争終戦の貢献者なんじゃがな。」


「ボロスになら言ってもいいかしらね。私…転生者なのよ。元がどんな人物だったかはほとんど覚えてないけれどね。」


「ほぅ…。おぬしは転生者であったのか。2000年ぶりに見たのかもしれんのう。」


「へぇ、昔も居たんだね、転生者。どういう人だったかは覚えてるの?」


「名前は覚えとらんが日本人と最初は喚いておったわ。ワシがまだ成竜となったばっかりの頃にであった人間での、なかなか面白い話を聞かせてくれたぞ。」


「私も転生前は日本人だった事は覚えてるのよね。」


「イリアよ、我はこの戦いに満足じゃ。お主は吸血鬼であるから我の肉体の血も吸うのであろう?このボロス忘れんでくれるか?」


「もちろんそのつもりよ、だって初めて死戦を経験させてくれたんだから。」


「イリアよ、まだそこにおるか?ワシの意識がそろそろなくなってきたのでの…。」


「えぇ、横に居るわよ。ボロスおじいちゃん。」


「メリザよ、もうすぐ我もそちらへゆくぞ。これまでの想い出を語り合おうではないか…。ではさよならじゃ…。」


「えぇ、さようなら…。」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



その後、何故か涙が溢れ、一晩中涙を流した。



(12950000経験値を獲得しました。レベル25からレベル100に上がりました。)





次回、獲得したスキルやステータスを見ていきます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ