私のエッセイ~第九弾:官能劇画考 ※ R15の内容です!
おはようございます。お元気ですか・・・?
はじめに申し上げておきたいのですが・・・このお話につきましては、正直、女性の方にはお勧めできません。内容が、ちょいと生々(なまなま)しくて、下品ですから。
もちろん、小学生・中学生・高校生の、日本の明日を担う、健全な青少年の皆様には、もっとお勧めできませんなぁ(苦笑)。
というより、15歳未満の若い方・・・これより先には絶対に進まないでください。
前フリはこのくらいにしてと・・・それでは、このサファイアの涙が初めて手がける「R15作品」をどうぞ。(それでも、「過激な性描写」はありませんので、どうかご安心を。)
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さて、本日は、このサファイアの涙が書く「最初で最後のエロネタ」として、私自身の体験談を交えながら、「官能劇画」にまつわるお話をしたいと思います。
いわゆる「官能劇画」とは、劇画タッチのエロ漫画のことですが、今のロリ系のタッチのエロ漫画とは、まったく異質のものであります。
昭和独特の「非常に濃い」タッチでしてね・・・写実的な女子大生や浪人生、セーラー服の女子高生、人妻なんかが、「におい立つような」エロの数々を展開しておりました。
こういった雑誌は、本屋さんやエロ自販機などで販売してましたが、それを買えない貧乏な中高生の男子は、モテる連中が「不純異性交遊」にセッセと励む中、それを横目に「エロ本探訪の旅」に明け暮れておりました。
つまりですね、野山や河川敷に捨てられたエロ本を求めて、自転車や徒歩でさまよい歩くということですよ。
・・・時には徒党を組んで、数人単位でやるとかね。
こういった「見つかりそうなポイント」はですね、経験を積むとだんだんカンみたいなものが磨かれていきましてね、「鼻が利いてくる」っていうんですか、レーダーのような能力(?)らしきものまで標準装備されてきちゃうんですよ(笑)。
雨に打たれて濡れちゃった、ドロだらけの「官能劇画誌」なんかも家に持って帰りまして、丁寧に水道で洗ったあと、破かないように慎重に一枚一枚はがしてから、ストーブで乾かして「復活」させましてね、立派な「ズリネタ」に仕立てましたよ。
こうして苦労して手に入れた「官能劇画」も、今ではほとんど手持ちがありません。
どうしても飽きちゃったりして、ゴミ箱行きになるんですよ。
そして、また新しいエロ劇画を求めて、探訪の旅に入っていくわけなんですが・・・今から考えると、なんて愚かしい過ちをしてしまったんだッ!と激しく後悔しております。
実は、このへんのエピソードが、このあとのお話につながっていく「伏線」といいますか、前準備の仕込みたいなものになってます。
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ここまで、「官能劇画」の概要と、それらを捨てちゃってエラい後悔してるってところまでお話したと思いますが、「なぜ今頃になってそんなに後悔してるのか」というのを、順を追って説明していきたいと思います。
実は、私がネットを始めた動機のひとつが、この「官能劇画」でもありました。
過去に入手した「ズリネタ」の数々を、なんとかして取り戻したいと思ったんですよ。
ところが、アマゾンでも、古本の通販サイトでも、まとまった在庫がいっこうに見つからなかったんです。現在主流の「ロリ系エロ漫画」のように、無料で公開してるダウンロードサイトもありませんでした。
書籍化・電子書籍化された有料の官能劇画も、あるにはあるんですが、そんなものは全体のうちのごくごく一部で、実はああいったエロ劇画って、その当時雑誌に掲載されても、単行本化されずに消えていく作品がほとんどなんです。
・・・つまり、雑誌本体を入手しない限り、二度と読めないんですね。
デジタルも通販もダメなら、超アナログだぁ!ということで、今度は実際に「まんだらけ」や神田神保町の古本屋街なんかでも足が棒になるまでしぶとく探しましたが・・・やっぱりない!
最後の最後に私が頼りにしたのが、あの「国立国会図書館」でした。
ここは、情報によると、「官能劇画誌」も含めた、これまで日本国内で出版された、ありとあらゆる書籍・雑誌・写真集などが、最低一冊は保存してあるとのことでした。これを、「納本制度」というんだそうです。
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・・・ところが、実際に行ってみると在庫が無い!
どれも最低一冊は保存してあるはずの「官能劇画誌」が、ほとんど無かったんです。
それどころか、雑誌の種類によっては、全滅しちゃって一冊も無いものもありました。
思わず係の人に詰め寄りましたよ。「いったいどういうことなんですか!?」ってね。
説明を聞いて、がっくりと肩を落としましたねぇ・・・。
実は、最初はもちろん全部在庫はあったらしいです。ところが、70~80年代の国会図書館って、ものすごくセキュリティが甘くて、大型バッグの持ち込みも可、監視カメラもなかったそうです。
つまり、当時のマニアや不当なヤカラがページを破って持ち去ったり、本ごとバッグに入れて盗んだりしたらしいです。
図書館側の在庫チェックも、「アマアマ」だったそうですよ。
無くなった分を補充しようにも、国会図書館に納本したあとは、大元の出版社の方でも全部処分してしまうそうなので、そちらにも在庫はなくなるんだそうです。
これで永久に希望が断たれたと悟りましたね・・・。
でもね、がっかりと同時に、猛烈な怒りがわいてきました。くだらない独占欲のために、みんなが読む機会や権利を奪ったマニアたちの身勝手な行為にね。
オチが「恨み節」のような内容でお恥ずかしい限りですが、それも今ではなつかしく「ほろ苦い」思い出となっております。
これは、このサファイアの涙からのお願いですが・・・もし、こうした1970年代・1980年代の「官能劇画誌」をお持ちの方がおられましたら、捨てたり売ったりせず、ご自身で大切に保管なさって頂きたいと思います。
それらが、失われつつある貴重な「エロの文化遺産」だってことを、忘れないでほしいのです。
・・・おあとがよろしいようで。