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確信しちゃいました!

 まずは前世の記憶を綴ったページを参考に、乙女ゲームの内容を思い出す。


名前は……そうそう『SWEET LOVE STORY』

魔法学園で繰り広げられるラブストーリー。

魔法は十歳の時に、魔力精霊が宿ったら使えるようになるという設定。本で確認したところ、この世界でもそうみたい。

魔力精霊は誰にでも等しく宿るわけではない。ただ、貴族であれば必ず魔力精霊は宿る。


平民の中で魔力精霊が宿るのは、それこそ何千人に一人という確率だ。

主人公はその何千人に一人で、特に強い魔力を保持する精霊を宿したザ・主人公だ。

その主人公が、学園で攻略対象達と恋に落ちるというゲームだ。


その学園のある場所はスーウィツ帝国の中心都市、ディザートだ。

地形の本でも、ちゃんとディザートという中心都市とそこに学園がある。



ちなみに、ゲームのタイトル通り、キャラクターの名前もスイーツに関する物をいじって名付けられている。

例えばアイリーン王女様はアイスクリーム。

ビケット王子様はビスケット、フーリン皇子はプリンとこんな感じだ。


そして肝心の内容だが、主な攻略対象は五人。


 まずは鉄仮面フーリン皇子様。

幼い頃から厳しく育てられ、自分の気持ちを相手に見せないようにしてきた。

そのせいで、皇子としてはコミュニケーションを取れるが、フーリンとしてはどうやって人とコミュニケーションを取ればいいのか分からない。

フーリン皇子様はアイリーン様の婚約者候補だから、アイリーン様の邪魔が入るし、上手くやらないと友人エンドで終わるから結構難しい。


 次にビケット第一王子様。

これはもうノーマル。王子系王子。王道だと思う。ただ、気を許した人の前ではちょっと言葉が荒い。

家がフーリン皇子様より厳しくないっていうのもあるけど、何より親友でありライバルの存在が大きい。

……たしかそのライバルは、剣の腕がビケット王子様よりも上で、ビケット王子様より一つ年上。そこまで身分も離れていないシスコンの……お兄様じゃん!

あれ、そしたら私もそのライバルの妹ってだけで存在だけだけど出てた!

そうなると私、モブ(ちゅう)のモブに転生したってこと⁉︎ まさかのそういうことですか。

まあいいや。ちなみにビケット王子様の時も、アイリーン王女様が平民が義妹になるなんて許さないって感じで邪魔をしてくる。


 次に第二王子様。名前は忘れた。

天然系王子。いつものんびりとマイペースで、飄々としていた気がする。

正直攻略は結構難しい。まだ気力があるうちにやろうと思って一番最初にやったのは正解だった。

たしか、家族の中でも扱いが分からないってことで、家庭内別居みたいな感じだった気がする。

攻略は難しいけど、攻略の仕方さえ分かれば王女が邪魔することがないから簡単な部類には入る。

ちなみにアイリーン王女様の双子の弟。


 次に公爵家の息子。

公子はクール。難しそうだったけど、案外攻略するのは簡単だった。お兄様と同じで、いや、それよりは軽症だけどシスコン。

一番最後に攻略したからこれくらいしか記憶に残ってない。

ちなみに、プレイ中公爵家令嬢は出てこなかった。

百合ルートでは出てくるらしいけど、どんな役割かは知らない。


 最後に主人公の幼なじみ。

悪ガキ系だった気がする。なんかよく分かんないけど、貴族に食ってかかるバカ? だった気がする。

元から主人公が好きって設定で、このキャラだけは主人公を攻略するようになっていた。だから操作するのは主人公じゃなくてこの男性キャラだった。


 そして、特別枠でアイリーン王女様。

やる前に死んだからできなかった。もしかしたらその心残りが、私をこの乙女ゲームの世界に転生させたのかもしれない。


正直ここまでゲームの登場人物とかが一致しててなお、ここがゲームの世界でないと思うほど馬鹿ではない。

でもそうなると、せっかくだしアイリーン様と主人公の百合をぜひ見てみたい。


ネットで入手した情報によると、アイリーン様と主人公の百合って、ライバルが出てくるんだよね。それがきっかけで、アイリーン様が主人公に不器用ながらも告白する。っていうストーリーらしい。


そっか〜、ライバルが必要なのか。どうせならそのライバル役私が買って出よう! 楽しそうだし。

そして、物の見事に惨敗して、アイリーン様と主人公の百合エンドを間近(とくとうせき)で見る! これこそ、百合乙女ゲーのモブに転生した百合女子の使命だ!

そうと決まれば、王女様と主人公の百合エンド計画を練るぞー!


 私は思い出せるだけの主人公の行動を思い出し、どうすればアイリーン様とくっつくか考えた。

主人公の行動パターンは選択肢次第でいろいろなので、各方面からの計画表を練り上げる。

前世の記憶が薄れつつあるが、なぜか乙女ゲームの事に関しては(男性キャラを除いて)良く覚えている。

ノートのおかげでもあるけれど。


 私は食事をとるのも忘れて、百合エンド計画をノートに書き記した。

なんか心配されていた気もしたが、それも全て無視をした。

察しのいい方は結構早い段階で気づいていたと思いますが、全部デザートとかスイーツに関するものから名付けてます。


ちなみに、マードリア→マドレーヌ

     カーター→カスタード

     ワルフ→ワッフル

     マーフィ→マフィン

     ジェリー→ゼリー

     ホイリー→ホイップクリーム

     メイール→メイプル     です。


次話の後書きに名字、国バージョンでも書こうかな。


少しでもいいなと思いましたら感想、レビュー、ブクマ、評価お願いします!


次話は本日中に投稿します。

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― 新着の感想 ―
[良い点] キャスト同士がどのように相互作用するのか楽しみです。 主人公の絵が重宝するかもしれませんが、「スキャンダラス」なものが欲しくて、貴族向けの百合やBL漫画を作ってしまったら笑います。 […
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