第8話 化け猫と大蛇
今回でとりあえず決着です。
読んでいただけると幸いです
今、卯月 宇佐美に止めの一撃として拳を振るう、犬塚 謙
だがしかしそのケンの動きを止め、溝落ちに思いっきり拳をぶつけてくる何者かが現れる。
卯月への攻撃を阻止され、なおかつダメージまで負わされたケン。
いきなり現れた人物をすぐさま刀を向ける侍の男。
「なぜお前がここにいる、大蛇 龍」
すると龍と呼ばれた男は刀を向けた男を見て
「久しいな、仇乃 猫又」
と龍は刀の男を猫又と呼ぶと、猫又は
「久しいなじゃねぇーだろ！テメェが侵したこと忘れたとは言わせねぇーぞ！」
と感情的になる猫又を見て龍は
「昔のことは忘れたね、今はお前に構ってるほど暇じゃ無いんでね」
と倒れている卯月を持ち上げ帰ろうとするが
「俺が簡単に返すと思うか？」
と猫又はまた刀を龍に向けるが
「暇じゃ無いって言ってるだろ？」
と龍の目つきが変わる、殺意に満ちた目に周りにいた長老、宇佐美は固まる。
これはまるで重りでも乗せられたかのように体が動かない。
「じゃあ化け猫、死ぬ覚悟はあるって事でいいよなぁ！」
と龍は猫又の目の前から一瞬で背後に回り込む
だが猫又も瞬時に後ろに構え刀を降る
だが、簡単に避けられそのまま、チャージタックルを猫又はまともに食らう。
「もう終わりか？前より弱くなったんじゃないか化け猫」
猫又もさっきの卯月との戦いよりも息を切らした感じにケンは見えた。
ケンは思った、まさか今の重りが乗っかったかのような状況は龍の技では無いかと、そう思っていたら
「ケンも気づいたか、この体が動かない不自然な状況、明らかに殺気だけではこうはならん」
長老もケンに言った
と言うことはやはり龍の技によりみんなが動けないと考えるのが妥当、するとさっきまで強かった猫又の動きがおかしく感じるのも納得できる。
すると
「化け猫を甘く見るなよ、テメェのせこい攻撃なんか屁でもねぇーんだよ！」
猫又はそう大声で龍に言うと猫又の目が猫のようになり、少し猫背のように腰が曲がる。
すると猫又は龍に向かって一直線に走る。
「猫又、本気を出す時はよく考えねーとやられるって、昔言っただろ」
と余裕そうに頭を掻きながら話す
すると一直線に走った猫又はいつの間にか龍の後ろにおり
「なんだよ昔のことは忘れたんじゃ無いのか？」
1本だった刀は両手に３本づつに増えていた。
「猫騙し一の太刀、ネコパンチ」
両手の刀6本をクロス状にふり龍を切りつける。
だが龍の体を薄い皮の様なものに包まれて刀6本を引っつけた状態になっていた。
「なんだこれ、抜けない」
すると龍は
「俺がお前の技を知らねー訳ねーだろ、同じ七人同行なんだからよ」
猫又は悔しそうに龍を睨むが龍は薄い皮の中で術を発動したのか魔法陣が現れるその中に卯月を背負って入っていく
「待ちやがれぇー」
叫び声がその場に響くが、龍はそんなの待ってくれるはずも無く、魔法陣の中へ消えていった。
あの戦いの後、しばらくしてケンは次の旅に出かける所だった。
「長老、お世話になりました。」
とケンが言うと
「いや、こちらこそ2度も助けられた、多少のいざこざはあったが、心から例を言うよ。」
ケンは申し訳なさそうにするが長老は頭を下げる。
そして横にいた猫又が
「ケン、俺はこれから妖狐に会うが一緒にくるか」
とまさかの誘いにケンは少し戸惑う
そして
「すいませんもう少し時間が欲しいです」
と断り、猫又もそうか、と一返事で終わった。
「後、ケン！宇佐美の事も頼んだぞ」
と猫又に言われ、ケンはもちろんですと返事する。
そこだけハッキリしているなと突っ込まれるケン
「それでは、また何処かで会えたら」
と行ってケンは2人と別れた。
村の出入口で宇佐美が待っていた。
「お待たせ」
とケンが言うと宇佐美も笑顔で
「これから宜しくねケン！」
と宇佐美の言葉に少し照れるケンだった。
こうしてまた次の旅が始まろうとしていた。
と、行ってもどこに行ったら良いのかと考えていたら、後ろから声をかけられる。
2人が振り返るとケンだけは驚いた顔をしており、宇佐美は誰、という感じだった。
「球磨川 麗奈何でお前が」
とケンが言うと
「犬塚 謙、お前を探していた、妖狐に頼まれてな」
その言葉に驚く、かつて敵だった麗奈がまさかの妖狐に頼まれて俺を探してたなんて
信じられない
こうして次の幕が開く
続く
読んでいただきありがとうございます
次回は球磨川 麗奈と犬塚 謙との戦いの予定？
