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転生者と無能女子  作者: ラルス
第1章 前編 契約と裏切り
4/9

第3話 盗賊女 麗奈

久しぶりの投稿です。

読んでいただけると幸いです


 私は盗賊と言う職業を選んだ。

 何故なら、私の父を殺した奴も盗賊で、盗賊になれば奴に復讐出来るのではと・・・

 

 だが、未だ叶わぬまま、セコい詐欺をやってお金を稼ぐ事しか出来なかった、でもあとちょっとで奴を倒すお金が揃うはずだった。

 

 この、犬塚(いぬづか) (けん)と言う男に邪魔をされなければ

 

 

 小刀を突きつけられる盗賊の女

 ケンは、女に言う

「大人しく警察に捕まれ、出ないとここで」

 そう言うと、女は笑っていった。

「諦めろという方が無理だ、私は何のためにお金を集めたんだと思ってんだ糞ガキが!」

 スキル 怪力 レベル85 である彼女はケンに思いっきり拳をぶつけようとするが

 スキル 反射神経 レベル 50

 拳が来る前に既にケンは女の後ろに回り込み

 スキル テクニック レベル50

 近くに会った縄で固く女を縛りぐるぐる巻にする。

「何でそんなにスキルレベルが高いんだよ!」

 と言うと向こうから 九尾牙(きゅうびが) 妖狐(ようこ)がそれに答える

「ケンの職業、召使いはご主人のレベルによりスキル能力も変わるんだ、まぁ多分、宇佐美(うさみ)くんがかなりの能力を秘めていると言うことになるけどね」

 と卯月(うづき) 宇佐美(うさみ)の方を見てウインクをして言う、妖狐

 盗賊の女は、悔しいのか、叫び散らしその後意識が飛んだかのように静かになった。

 

 

 その後、警察も来てアビリティラインの中にいた詐欺師および職業盗賊の集団は捕まった。

「ご協力感謝致します!」

 と1人の警備員が妖狐にそう挨拶しているが、妖狐は、自分の手柄ではないと言わんばかりに

「あの子達が今回の犯人のリーダーを捕まえたんだよ」

 とケンと宇佐美を見ていった。

 警備員も2人の方を向いて同じ言葉でお礼をいった。

 

 

 たが、後ろから慌ててやって来る別の警備員が

「大変です、今回の事件の首謀者である球磨川(くまがわ) 麗奈(れいな)が逃げ出しました。」

 それに周りが騒がしくなる。

 

 そして捜索が開始されたが、女盗賊 である麗奈は見つからなかった。

 

 そして、次の日

 俺は、宇佐美の召使いとなった訳だが、今朝の食事、机に並ぶパンとシチューと言う極普通の食卓に俺と宇佐美は横並びで、そして・・・

 向かい側に、カップルを茶化すかのように、妖狐さんがニヤニヤと笑いながらこちらを見ていた。

「妖狐さん何か様ですか」

 と分かっていながらも、妖狐に話しかける、ケン

「昨日の事だねどね、麗奈と言う女の事を調べたんだが」

 と妖狐は真面目な話を持ちかけて来て、2人はてっきり茶化されると思っていたので、呆然としていた。

「なんだ?2人とも、茶化して欲しかったのかい?」

 とまた急に妖狐は2人を茶かそうとするが

「その麗奈がどうしましたか?」

 とケンは、妖狐の言葉を流した。

 そして妖狐は話を続けた

 

 球磨川 麗奈

 元盗賊同士の親から生まれた娘で、盗賊とは関わらないように育てられたが、とある事件をきっかけに、麗奈は盗賊の道を行くことになったらしい

 それが、親2人は元々盗賊の集団の1員で、訳あって口論となり集団を抜けた

 その盗賊達が麗奈の親を遅い父親だけが殺され、麗奈と母親は逃げたが途中で事故に会い、麗奈だけ生き残った、その麗奈本人はそれをきっかけに復讐するために盗賊の職業になり、情報収集のために色んな詐欺師やスパイなどを利用していたらしい

「と、こんな所かな」

 妖狐の話が終わりその場の空気はちょっと違った感じに重くなる。

「麗奈って奴も大変だったんだな」

 ケンがそう言うと

「麗奈は道は違えど、自分の家族のために戦っていたってことだね」

 と妖狐は言う、それに2人も頷く、

 

 そして食事も終わり、2人は街の出口にいた。

 その後に妖狐も現れ

「もう行くのかい、もう少しくらいゆっくりして行っても良いのに」

 と妖狐が言うと

「俺達はもっと多くの所を旅してまわります。また機会があれば会いましょう」

 とケンが言うと、そうかと言わんばかりに微笑む妖狐

「何かあったらこれを使いな」

 と妖狐はケンに青黒い石を渡す

「お守りか何かですか?」

 と隣にいた宇佐美が聞いてきて

 妖狐もそんな所かな、と答えた。

 

 そして2人は旅立って行った後、妖狐は小さくなっていく2人の後ろ姿を見ながら

「気のせいじゃ無いと良いんだけどね、何か嫌な予感がする。」

 そう呟いて自分の店へと帰っていく

 

 

 

 

 森の奥、意識がはっきりしない中、自分に何が起こっているか分からなくなるほど、記憶が混濁していた。

 

 地べたに横になり、意識が今にでも連れていかれそうな感覚の中

 彼女は笑っていた。

 

 

 

 

 

 2人は次の街がある所に行くために、山に入るところだった。

「霧が凄いな」

 とケンが呟くと、宇佐美は

「うーんでもまだ周りも明るし、霧が晴れるまで野宿ってのも怖いし」

 何にもない草原を見渡しながら宇佐美が言うとケンは

「分かった、先に進もう」

 と2人は山を上り始めた

 

 山道はほとんど足場も悪く、1歩踏み外せば滑り落ちそうなくらい急な坂だった。

 ケンは宇佐美を心配しながら進む、そしてどのくらい歩いたのだろうか、当たりは暗くなり周りが見にくい状態になる。

 ケンは危険と思い宇佐美に

「危ないからここで朝が車で野宿にしよう」

 と、いうと宇佐美は周りを見ながら顔を引き攣る

 確かに薄暗く何か出そうな雰囲気ではあるが、しぶしぶ宇佐美も賛成した。

 

 

 息が苦しい、何か毒でも盛られたのか

 意識が朦朧とする中、必死に目の前にいる女性の足を掴み、逃がさないようにする。

 そして

「何でこんなことするんだ!宇佐美!」

 女性の正体は宇佐美だった。

 宇佐美も倒れているケンを上から眺め、笑いながら言った

「馬鹿な犬だな、私が飼い主にソックリだったからと言う理由でまさか召使いになるとはな」

 さっきまでの宇佐美とは違い、まるで別人のような顔つきになる。

 ケンはそのまま意識が遠くなる。

 

 

 

 ここは空港、そこにはペットを引き連れた人達がパスポートを持って並んでいた。

 そして、みんな飛行機に乗り込み自分のペットを横の席に座らせ、出発を待つ

 

 その中にはペットを連れていない全身黒の服装の男性2人もいた。

 そして

「皆様お待たせ致しました、これよりペットご参加によるハワイ旅行行きが出発します、良い旅を」

 そして無事飛行機も離陸してみんな、ペットと仲良くじゃれ合ったり撫でたりなどをしていた。

 そんな中全身黒の服装の男2人が席を立ち、何も持っていなかった手から突如拳銃を召喚し、上に向けて発砲した。

 周りはその音に振り向く

 正しくハイジャックに出くわしたのだ。

 アテンダントの女性達も、驚いた感じで固まる。

 それもそうだ、持ち物検査で引っかからずに拳銃を持ち出した事に特に驚いているのだから。

 ハイジャックの男達も人質に向けて言った

「今から儀式を行う、まずはこの空飛ぶ機械を海に突き落とす」

 と言って拳銃を運転席の方向に向けて発砲、驚くことに発砲した場所は大きく穴を明け運転席ごと吹っ飛ばしたのだ。

 周りも混乱する、ありもしない事が現実に起きていることに

 そして運転席があった場所から謎の魔法陣が現れる。

 

 

 

 目を開けると、知らない天井だった。

 ケンはゆっくりと起き上がり呟いた。

「また変な夢、これも俺の前世の記憶なのか」

 頭に手を当てふらふらと体がゆれる。

 そしてそのまま、また倒れるように体が倒れ再び眠りにつく

 

 続く

読んで頂きありがとうございます。

次回は、次の章に向けての話になるかと・・・

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