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エピローグ

 「天使に恋をしている。」そう言った彼女の言葉を、今でもよく覚えている。彼女は本気で天使の存在を信じ、本当に天使に恋をしていた。・・・昔。

 でもそれは、本当に好きな人を守る為の、恋だったのかもしれない。その為に抱いた、幻想だったのかもしれない。だがその幻想は、色んな人を巻き込み苦しめた。それはやはり、天使への恋と言う事が、異様だったからなのだろう。

 彼女は天使に恋をしなくなった。幻想だと、気付いたからでは無い。大切な者を壊してしまうのだと、知ったから。大切な想いを隠してしまうのだと、知ったから。

 幻想は全てを隠してしまう。自分の感情さえも、隠してしまう。憎しみを隠し続けた彼女は、憎むと言う感情自体を忘れようとしていた。だが憎しみは、必要悪なのかもしれない。憎しみが有ってこそ、許す心を知る事が出来るのだから。

 音苑は始めて、許す心を知った。音羽は始めて、許す心を持った。二人は始めて、互いを許した。

 俺はまだ、音苑に許して貰ってはいない。それは当然の事だ。彼女から音色を奪ったのだから。簡単に許して貰っても困る。

 いつか音苑が、心から許してくれる日まで、待ち続けようと思う。音苑の変わりに、ヴィオラの音色を奏でながら、いつまでも・・・いつまでも。

 それが俺の・・・時谷穹の恋だから。



なんか本当自分の趣味満載ですいません的なお話でした(汗

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