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2025年12月4日木曜日

家系ラーメン(10年前)

 

 ここまで書いてきて、分かって頂けると思うが、私は決してグルメでは無い。また、酒を湯水のように飲むので、寝る前に空腹だと不安で、飲んだ後はラーメンか牛丼をつい、食ってしまう。父のようにできるだけ添加物を加えたものや舌の感覚を鈍らせる脂っぽいものは食べない、とは真逆の食生活を送っており、私の舌は大分おかしくなっていると自分でも思う。ちなみに、今ハマっているラーメンは、家系ラーメンだ。

 神奈川の支店を2店舗(横浜、横須賀)経験して、夜な夜な泥酔して食った家系ラーメンは、ハマる、というより、一種の(家系ラーメン)中毒になっている。『○○家』という看板を見ただけで、よだれが滝のように出てくる、まさに『パブロフの犬』状態だ。そして胃弱の私は、食った後必ず胃の具合が悪くなり、「食わなきゃ良かった」と後悔する。そもそも豚骨のラーメンの脂は、日本人には合わないのではないか、と密かに思っている。それじゃあ食わなきゃいいじゃないか、と言われそうだが、それでも食ってしまうから、中毒なのだ。

 今や全国、何処に行っても、家系ラーメンはある。まさに家系は一種のブームだ。しかし、父のように家系を食わない人が、もし間違って家系ラーメンの店に入ったとしたら?一口食べて、うぇっ!、で食べないで店を出るだろう。世の中のかなりの人(私を含めて)が、味音痴になっているのでないか。麺かため、味こいめ、脂おおめ、=MAX(横須賀時代のO君のお気に入り)!なんて、不健康の極みだ。

 また、(あくまでも個人の見解だが)家系ラーメンの店に行くと、店員の態度に、かなりの確率で腹を立てることがある。横浜時代、家系の元祖である新杉田のYM屋に行ったが、客を怒鳴り散らす親父(名物らしいが)の態度に怒りしか湧かず、ラーメンを味わう事なんてできなかった。家系では無いが、同じく横浜時代、江南中央に頑固親父のラーメン屋があって、親父のポリシーかなんか知らんが、ラーメンをつゆまで(1滴残らず)飲み尽くすまで、水を出さなかった。水を出さないことで、途中で味が変わることを避ける、という『親切』なのかもしれないが、頭がおかしい。

 更に、先週大阪の本町で入った家系ラーメンの若い店主の、(若いだけでは済まされない)ぞんざいな言葉遣いに、マジ切れた。元祖からして客を客と思っていない態度を取ることで、客に対してぞんざいな態度を取ることが家系だという、間違った考えが家系には根付いているといるとしか思えない。マジ、あんな店潰れてしまえ、と心底から思った。店をやる、と言うことはお客様が存在する、と言うことであり、そこには最低限のマナーが存在する。他の人はどうか知らないが、私は態度が悪い店では、(例えうまくても)絶対食いたくない。それが、20年以上営業を(聖)職としてきた自分の矜持である。お客様は、あくまでお客様なのだ。

 とか言いながら、明日も『○○家』にふらふら入って行くのであるが。


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