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2007年8月20日月曜日

先週は、お盆ウィークに市場混乱が重なり、来店・電話対応で目が回るくらい皆さんも忙しかったと思います。私も金曜日は、一時3人も同時に来店客を抱え、更に折り返し電話が溜まって、大変なことになってしまいました。デスクに戻る度に「だー!」「もー!」「勘弁してよ!」と絶叫していたのであった。予想していた通り、相続相談を数多く受けました。若い人は、相続と聞くと、『難しい』と敬遠しがちです。

 私の場合、自分の経験に照らして、7年前に死んだ父方の祖母の例をお客様に話すようにしています。祖母は、宮崎県都城市五十町原村に住んでおりました。岐阜市加納という私の実家と比べ、比較にならないくらい『ド田舎』です。年に1.2回行くのですが、周りにコンビニはもちろん、商店など1軒もなく、夜になると真っ暗闇で、朝は鶏と牛の鳴き声で目覚め、縁側に座っていると床下からマムシが這い出してくる、ようなド田舎です。90歳で亡くなったのですが、亡くなる直前まで畑を耕しておりました。

 祖母が亡くなり、相続会議に子供2人(父とお姉さん)、孫8人が集まりました。そこで出てきたのが、祖母が生前貯めていた預金800万円が入った通帳です。基本、祖母には少額の年金しか無く、生活費のほとんどを父からの毎月の仕送りで賄っていました。つまり800万円のほとんどは父から送金されたものであり、当然といった形で相続を仕切ります。土地や家にはほとんど価値はなく(ド田舎なので)相続財産は預金オンリー。こんな簡単な相続はありません。しかし、祖母の近くで介護していた父のお姉さんからクレームが付きました。法定相続分だけでは、足りないと。父には父の、お姉さんにはお姉さんの言い分があります。結局、お姉さんの言い値で分けることになり、姉弟の仲は今後断絶し、一切関わりを持たないという、衝撃の結末になりました。孫達は一切口出しできず、呆然と見守るだけでした。

 だから、相続は恐ろしい。まさか大金持ちしか関係ないと思っていた争族が我が家にも起きようとは。実際7年間父とお姉さんとは断絶状態が続いています。よく、「うちは相続は関係ないから。子供も揉めるようなこと無いと思うよ」というお客様がいらっしゃいますが、大抵どんな相続でも、大なり小なり争い事は発生している、と言うのが数多く相続を経験している私だからこそ言える事実です。

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