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第零話 はじまりの問い

2030年。

生成AIの進化は、“思考”と“予測”の力を機械に与えた。

それはもはや、単なる道具ではない。

感情に寄り添い、

雑談にも応え、

目の前の出来事に対して、最適な解を“生み出す”存在。

今や、誰もがAIと共に生きている。

タブレットを開けば、

授業を受け持つ教師がいて、

企画書を一緒に練る同僚がいて、

深夜の悩みにそっと声をかけるパートナーさえそこにいる。

「勉強したい」と願えば、理解度に合わせた学習設計が即座に提示される。

「働きたい」と思えば、必要な資料・分析・文章が一瞬で構築される。

“知ること”に努力はいらず、

人はただ、提示された選択肢の中から判断し、納得すればいい。

そして変わったのは、“暮らし”だけではない。

自動運転技術の高度化により、運送業はほぼAIで完結するようになり、

製造業の現場も、複雑な工程管理から品質検査まで、AIが担うようになった。

窓口業務も案内も、ほとんどが無人化され、

人間の仕事は、根本から見直される時代へと突入した。

人は、考える。AIは、支える。

――この役割分担が、やがて当たり前になった。

そんな変化の渦中。

2030年4月、文部科学省は新たな教育改革を発表する。

その名も、「AIアイくん」。

全国の高等学校に配布されたこのアプリは、

生成AIの最新技術を応用した“バーチャル学習パートナー”。

生徒一人ひとりに最適化された学びと支援を届ける存在として導入された。

ただし――このアプリは、ただの教育ツールでは終わらない。

これは、AIと人が、どう関わるべきなのか。

その答えを、生徒たちが見つけようとする物語である。

そして、“答えの向こうにあるもの”に、誰かが出会った記録である。





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