表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

新たなる宇宙シリーズ

生命の誕生

作者: 尚文産商堂

本作の登場人物は、惑星探求シリーズで出てきた人たちをもとにしています。

世界は、再び作られる。この言葉は、新たなる宇宙を作り、昔の宇宙で神となり、いまなお、語り継がれている、スタディンと言う青年が最後に残した言葉とされる。スタディンは、今は、神となり、世界安定に心血を注いでいる。そして、新たなる宇宙が作られて、宇宙時間で100億年が経過していた。そんな、ある日の事。この宇宙全体を見るように、新たに置かれた神の家にて、今いる神々が集まり、話し合っていた。


「さてと、まずは、今回の議題から。今回は、この宇宙で最初の宇宙航行種族を誰の管轄内でするか。それと、それぞれの種族の名前をどうするのか、さらに、その種族の特徴も決める必要がある」

スタディン神が、円形の机のひとつの椅子に座り、司会役をしていた。

「まず、第2銀河から、種族名、特徴、その他付け加えるべきと判断した事を」

第2銀河は、スタディン神の実の妹で、スタディンと同じ、エネルギー関連の神であるクシャトル神だった。

「私の第2銀河では、イカによく似ている、「スキイド」と言う種族です。それは、スキイド星に住み、9割が海若しくはそれに順ずるような河川及び湖、と言う惑星の予定です」

「なるほど、では、次、第3銀河担当者」

第3銀河を担当しているのは、ナガミ神だった。元々の宇宙で、スカイフェアと言う惑星に住んでいた、側沸長見が、生きていた時の名前である。知恵の神である彼は、生きていた時も、賢者として名を馳せていた。

「はい。自分の担当します、第3銀河には、ほとんど海であり、ところどころある島々は、上昇気流が激しく、切り立った崖のみが存在するような、つまり、平地がまったくない惑星が出来上がりました。しかし、他の惑星は、実質、生命が生まれるような惑星ではなく、しぶしぶこの惑星に決めました。惑星名「ノンチリ」、種族名「バードン」、特徴、人間の腕の付け根から、それぞれの神の力を受けて、色がついた羽が生えます。それを使い、空を自由自在に飛翔する事が出来ます」

「ふむふむ、では、第4銀河担当は?」

第4銀河の担当者は、ショウヘイ神だった。生きていた時には、河内翔平と言う名前であった彼は、もともと、ナガミ神、カナエ神と同じ「シャウド」を統治していたが、宇宙移動する際に、銀河を統治する事になっていた。元々、スリがうまかったが、それと同じように、事業を始めたら、それが大当たりし、いまは、商売の神として奉られている。

「自分が担当している、第4銀河系は、複数の種族が生まれる事となりました。まず、素早い身のこなしと細い体をした蛇のような、「スネイキ」。これは、ウイスン星と言う惑星の原住民族です。この惑星は、海がほとんど無く、代わりに、淡水湖や、川が多く点在している惑星です。続いて、蛸のように足が生え、自由に壁に張り付く事が出来る能力がある、「オクトン」。これは、オクテンと言う惑星に住んでいます。この惑星は、まったく陸地が存在しておらず、現在、工作中です。後は、異常な繁殖力と、生命力を有しており、飛翔能力、生命本能、さらには、知能もほどほどに高い、いわば、ゴキブリを大きくしたような形の、「コックロン」。この種族は、意図しない場所で発生しました。天敵が一掃された世界で、急激に巨大化したのです。それが故に、現在では、話せるほどにまで成長しました。しかし、見た目が見た目なだけに、最終的に、絶滅する可能性があります。この惑星は、6重連星にあり、非常に硬い皮が、生命を保つきっかけとなっております。第4銀河系は以上です」

「なるほど、では、第5銀河系は?」

第5銀河系の担当者は、カナエ神だった。カナエ神は、シャウドを統治していたが、今回の宇宙編成において、新たに一つの銀河を持つ事が許された。彼女は、神谷橋佳苗と言う名前で、魂レベルでの剣技は、神ですら追いつけぬほどの素早さと正確さを持ちあわしていた。そして、彼女は、今、魂の神として、存在していた。

「第5銀河系には、非常に重力が強い惑星に、生命を誕生させました。その結果、小柄な種族が誕生しました。「ポダソ」と、種族名を付けます。なお、手先が器用であり、その結果、スリが上手な種族となっております。惑星としては、中性子星のような感覚でいてくだされば、恐らく理解がしやすいと思います。ただ、それほどまでに強くはありません。3重連星のもと、第5惑星として、その惑星を作ります。その惑星は、草原地帯を主として、広大な平野が広がっております。なお、海は、今は岩塩湖としてのみ存在しており、地下水が豊富に存在します」

「そうか、では、第6銀河系は?」

第6銀河系は、タカシ神、俗名佳苗高志、第11銀河系の統治者、の姉で、魂と同等の存在とされている、魄を司っている神である、サダコ神が統治していた。

「私の統治している、第6銀河系には、重力が弱かったため、長身の種族が誕生しましたが、地表上層部の層が異常に硬い層になってしまったため、それを掘り出すため、筋肉のつき方が、いわゆる、ボディービルダーのような事になってしまったのです」

「それは、大変だな。では、次の、第7銀河系には?」

第7銀河系は、本名、竹中優太。ユウタ神の管轄は、一応、悪の神であるが、これは、サイン神のような存在で、魂の吸収者でもある。さらに、4柱神の一人としても、知られている。

「自分が、受け持っている第7銀河系には、ずんぐりむっくりとした体格で、目が異常にいい、「キメニ」と言う、種族です。これは、恒星が生命を成長させた後、光を失いつつあるために、視力、特に赤外線などの人体が放出する熱の波長付近の一帯がよく見えます。惑星的には、基本的には、生命が住むのにはもってこいの環境です」

「うん、なるほど。では、第8銀河系には、どんなのが?」

第8銀河系にいたのは、武中鮎で、良心を司る神であり、人の善行を与える役目でもある。アユ神は、基本的に、やさしい微笑を、相手に与える。

「第8銀河系には、ゆっくりとし、人見知りをしない温厚な種族を作ります。成人すると、最低2m50を超える長身ですが、その影響で、低血圧気味です。「ロンガーマン」と命名しました。なお、惑星環境は、全域にわたり、温帯が広がっています」

「なるほど、では、第9銀河系は?」

第9銀河系は、桜井国崎と呼ばれていた神であり、武力や、戦争を司る神である。神の中でも怒れる神として知られている。

「我が、第9銀河系には、計3種族が生活する惑星を作りました。それぞれ、一つづつ大陸を有し、

争いが絶えません。最も巨大な勢力を持つのが、「スルト族」です。彼らは、身長は、ほどほどの1m60前後ですが、腕力、体力が非常に高く、立憲君主制を取っています。次に強いのが、「トケル族」です。彼らは、身長が、1m前後と低く、小さい道などをらくらく通り抜けれます。しかし、それぞれ独立独歩の気運が高く、国としてはまとまっていますが、基本的に律令制はとっておらず、それぞれの部族で生活をします。最も弱い勢力なのが、「レポン族」です。彼らは、スルト族とトケル族の中間程度の身長で、立憲政治をしています。知能が異常に高く、3種族の中で最初に宇宙空間へ出ます。惑星自体は、レポン族の領土は、大陸は、774.0km^2で、最小ですが、自然が多く、惑星上の生命体の内3分の2はここに集中しています。トケル族とスルト族は、それぞれ、6895km^2で、2族だけで全陸地の94.29%を保有しています。しかし、それぞれ火山や地震などが頻発しており、荒地や住居不可能な地域が多く点在しています」

「ふむふむ、では、第10銀河系は?」

第10銀河系には、上原理美がいた。神になる前は、攻撃系が主だった力だったが、しかし、神になった時に、癒しの力を授けられ、そのまま生活している。4柱神の一人に選ばれているほどである。

「私の第10銀河系には、特殊な力を持つ集団がおり、その者達が、政治を指揮して行きます。彼らの持つ力は、癒しの力であり、その力を持つもののみの特権階級として成立しています。彼らは、100万人に一人、いるかいないかしかいません。彼らは、「ヒーラー」と呼ばれ、他の一般人、「ピーポル」と呼称しますが、彼らと区別されます。その能力が分かるかどうかは、大人になった時に、選考によって発揮されます」

「そうか、では、次は、第11銀河系は?」

第11銀河を統治しているのは、佳苗高志と呼ばれていた神だった。昔から、空にあこがれていたので、そのまま、空、つまり、空気の神になった。

「自分の、第11銀河系には、空気を操る民族を創造します。彼らは、「エアマン」と呼ばれ、全宇宙から、尊敬の念を受けます。しかし、その一方で、責任感が強すぎる影響で、無用な事まで押し付けられる事も多々あります。しかし、惑星自体は、温帯のみとなり、陸地が全惑星表面の4分の3を占めています」

「ふむふむ、では、第12銀河系は?」

第12銀河系を統治していたのは、水の神である、クリオネ神だった。

「私の民族は、海洋惑星であるシープレーンに住んでいる、「シープレン族」です。彼らは、魚のような姿をしており、いわゆる、イルカですね。水中では、家を立てずに生活します。宇宙空間に出発する際は、船の中に水を満載して出発します。海上に出る事は基本的になく、時々興味本位で見に来る若者がいる程度です」

「そうか、じゃあ、第13銀河系は?」

第13銀河系には、サダコ神のお父さんに当たるヒデキ神があたっていた。彼は、土の神であり、全ての宇宙の地中関連の事を司っていたが、彼が管轄する生命は、ここの惑星のみだった。

「第13銀河系は、身分制度であり、生まれた時の両親の身分によって、一生が左右されます。それぞれ、奴隷階級である、「スレイブ」。一般階級である、「ゴーレム」。貴族階級である、「イレーム」。最も階級が高いのが、王族階級である、「マースト」。それぞれを見比べるためには、頭に巻いた鉢巻の色で見比べます。スレイブは赤色。ゴーレムは茶色。イレームは黒色。マーストは白色です。それぞれの体格は非常に似通っており、鉢巻以外で見比べるのは着用している衣服以外では不可能です」

「そうか、では、第14銀河系は?」

サダコ神の母親で、火を司るタマオ神が統治している第14銀河系は、宇宙中で使われる「火」を見ていた。さまざまな作業に使われたり、恒星の最期に発生する火も、彼女の管轄だった。

「私の、第14銀河系には、「人間」をおきます。元々の宇宙空間に存在していた、彼らを、この第14銀河系にて復活させます」

「そうか、ならば、第15銀河系は?」

第15銀河系を治めている、ミント神は、植物の神となっていた。彼女は、植物、つまり、基本的に自ら移動せず、種子を以てして、生殖行為を行う生命体について司っていた。

「私が統治します第15銀河系には、動く植物としまして、「トンプラ」を創ります。彼らは、日中は、通常の植物と、同じように光合成しますが、夜になると、移動を始めます。そして、また日が昇ると、光合成を開始します。それを、ずっと続けます。さらに、彼らは全員、共同体としての意識を持っており、常に群れで行動します。雄木と雌木があり、無意識にそれぞれ1組を一単位として行動し、春と秋になると、大量の種子を落とします。しかし、それらは、そのまま放置され、他の動物のえさとなります。生き残るのは、数千万の内一つか二つでしょう。生まれた場所で数年間過ごし、その後活動を開始します。成熟するまで約18年程度。平均寿命は約380年程度を予想しています」

「なるほど。では、第16銀河系は?」

第16銀河系は、往来や旅の神である、レモングラス神がいた。彼女は、旅行の安全の祈願する対象とされており、それには答えているつもりだった。

「私の第16銀河系には、さまざまな神の力を体内に宿した者を配置します。しかしながら、彼らがそれに気づく事は、時が満ちるまでありません。彼らの力は、それぞれ名前になる神の名前によって決まります。その時が満ちた時には、その時生きている全ての人の力がいっせいに目覚めます。目覚めた後は、隠す事は不要となりますので、生涯、力が使えます。但し、力を使いすぎると、自ら命を縮める事になります」

「そうか、では、第17銀河系は?」

第17銀河系には、全ての物質の神であり、民族によっては精霊信仰の対象神とされる、ハーブ神がいた。

「私の第17銀河系には、弱々しいながらも力を持つ民族を誕生させます。彼らは、「トリップス」と言う名称で、

存在する物体から、同じ性質で違うものを作り出す事が出来ます。

いわゆる、錬金術に近い行為をします。

それを以て、必要な物を作り出します」

「なるほどな。では、第18銀河系は、ああ、そうか。彼らは、シャウドの住人だったな」

「その通りです」

第18銀河系には、惑星探求シリーズで神だった、イフニ神、カオイン神、サイン神、カオス神、エクセウン神、ガイエン神、アントイン神の、それぞれの宝玉の力と、スタディン神とクシャトル神の宝玉の力が交じり合って出来た、特殊な神だった。オールド・ゴッドと呼ばれている彼らは、旧来の神の集合体として、一つの神だった。だから、好きな時に神の力を分離する事も出来たが、彼らはこの姿が好きだったのでそれはしなかった。

「シャウドの宇宙空間のみ、この、ニュースペースに接続していますから、多少何か発生する可能性はありますが、その点については、我々の力で抑えます」

「そうか」

「そういえば、スタディン神は、何をするのですか?」

「自分か?自分は、「ファイガン族」を作る。彼らは、我々の人類と同じように作る。そもそも、宇宙全域での、2足歩行型人類タイプの種族が、第1、第5〜第11、第13〜第18と言う、そもそもの数が多い。合計19種族もいる。まあ、別に構わないが。では、次に移ろう。次の議題は、種族の分け方だ。誰か意見があるか?」

誰も何も言わなかった。

「そうか、では、自分の意見なんだが、それぞれの神の遺伝子を作るのはどうだろうか。その遺伝子を持っていたらどういう風な形質を示すのかが良く分かると思う。さらに、複数の神の遺伝子が重なれば、どうなったとしても、特定の種族になると言う事にする。おそらく、最終的に、初期の神の遺伝子は失われ、その特定の種族が世界を支配するだろう」

「その意見に対して賛成。って言うか、他に意見が誰も言わなかったしね」

クシャトル神が賛意を示すと、他の神々も賛同した。

「分かった。では、この議題もそれでいい…じゃあ、次だ。みんな、時の神と言うのを知っているか?」

「時の神?だれ?新しく神としてなる人?」

「やっぱり、誰も知らないか」

スタディン神が続けた。

「時の神と言うのは、この宇宙が作られる遥か前、そもそも、メフィストフェレス神を作った神になる。彼か彼女か分からないが、その神は、メフィストフェレス神に対して、神を作る権限を与えた。さらに、彼の子供、つまり、前の宇宙空間での神々に対しても、同等の権限を与える事を約束させた。そのうえ、その子供も、さらにその子供も…つまり、神が神を作ると言うシステムができた瞬間だった。その大元の神が、時の神と言われていて、時間を始めて進めた神らしい。だが、それは、メフィストフェレス神しか今まで見た事がないらしい。その神は、光も同時に作り、この世界を光で満たしたと言う。しかし、自信が作る影から出てきた闇の神が、好き勝手時間を進めたり戻したりしている時の神を戒め、光の速度も、時間の進み方も、一定にさせたという話だ。実は、その時の神といずれ会う必要があるだろう。メフィストフェレス神は、今の所おさまっているが、いつ何時、何を起こすか分からない。そうなってしまっては遅いのだ。だから、いま、時の神と闇の神を探している。みんなも、見つけたら、何かいってくれ。以上だ。で、次の議題は………………………」

こうして、神の会合は終わった。そして、歴史の歯車は進んで行く。


第1銀河系、ファイガン星となる惑星が生まれたのは、宇宙が出来てから50億年経っていた。宇宙完成後、130億年が経過した時、この宇宙で始めての高度知的生命体となるファイガン族が誕生した。さらに、10億年が経過した時、彼らは、宇宙へと進出するほどになった。こうして、宇宙で最初の宇宙航行種族は、神々の意志によって誕生した。今後の事は、誰も予測など出来なかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

HONなびランキング実施中


よろしくお願いします

― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ