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脆い

作者: 手の平

何も見えなかったはずのこの場所に、数秒で美しい建築物や、愉快な人々が突如現れた。

まるで、自分がゲームの主人公にでもなったかのような感覚に落ちている。

僕が元いた世界とは違い僕は僕だと胸を張れる。

気づけば友達も何でも手に入った。

山の向こうにとても綺麗な川があるらしい、疲れも感じないしそこまで歩いてみようと思ったのに、不愉快な音が僕の耳元で鳴り響く。

あぁ、元の世界に戻らなくっちゃ、大人達に怒られてしまう。

今日の夜もこの街に戻ってきたいな。

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