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ステータス

…魔法、魔法かぁ…

二次元のものだと思ってたものが急に三次元の現実で出来ると思うと、中々難しい。

体の奥にある魔力を感じる…?

あるの?本当に?魔力が?

でも言霊だって言ってたから、気持ちを込めればなんとかなるんじゃね?

とりあえず物は試しだよね!


「…《ステータス》」


フォンッという音とともに、目の前に半透明の画面が出現した。

…おぉ、出来たよ、魔力とか全然わかんなかったけど。

さてさて、どんな感じかなー?


ーーーーーーーーーー

ユージェリス=アイゼンファルド


職業・アイゼンファルド侯爵家次男

称号・精霊の愛し子

年齢・5歳

属性・火/水/地/風/雷/光/闇/聖/時/無

HP・651/725

MP・9500/9500

戦闘スキル・剣術∞、槍術∞、弓術∞、投擲∞、格闘∞

生活スキル・料理∞、清掃∞、作法∞、歌唱∞、舞踊∞、乗馬∞

特殊スキル・気品∞、暗記∞、身体強化∞、鑑定∞、幸運∞

ーーーーーーーーーー


…はい、精霊の愛し子でっす☆(現実逃避)

いやいやいや、そこはいいんだ、覚悟はしてた。

HPは満タンじゃないから、病み上がりが関係してるんだろうなー。

問題はそれ以外なんだって。

属性多いな!MP多いな!∞ってなんだよ!!!

あれ?さっき父様って10倍の5000くらいだって言ってたなかったっけ?

もしかして最大値1000の10倍だったの?!

スキルについてはわからん…多いの?少ないの?寧ろ普通なの?

ってか横についてる∞が気になる…

父様見せてくれなかったから、平均ってか比べるものがわからない…


「…ユージェリス?どうした?出来たのか?大丈夫か?」


父様が心配そうに確認してくる。

何を言えばいいんだ…?


「えっと、出来たんだけど…」

「おぉ、すごいな!1回で出来るとは、随分魔力操作が上手いんだな」

「いや、あはは…」


言えない、魔力とか全然感じてないなんて。


「えっと、父様。スキルが表示されてるんだ。これってどういうもの?」

「あぁ、3つに分かれてるだろう?このスキル達は簡単に言うと、魔力を使わずとも通常の状態でも使用出来る力というものだ。基本的に他者には見せない。自分の手の内をバラす必要はないからな。特にレベルについては王命以外で喋る必要はない。例えば剣術スキルを持っていれば、持っていない同年代の他者より数倍の力や技術があるような感じだな。また滅多にないが、特殊スキル枠に身体強化スキルを持っていれば、これまた数倍の力を得られる。同年代には絶対負けない。このスキル達は鍛錬を積んでレベルを上げていくことができる。レベルは1〜10で表示されているだろう?スキルを取得できると、最初はlv.1だな」


言えない、全部∞になってるだなんて。


「お兄様っ!早く見せて下さいませ!」

「フローネちゃん、急かすものではありませんよ。まだユージェリスちゃんも確認しているところでしょう?」


母様の言葉に、フローネが少し拗ねたように頬を膨らませた。

まぁ別に見せるのはいいんだけども…

えっと、スキルは見せなくていいんだよな。


「大丈夫ですよ、母様。《ステータスオープン》」


自分が見ていた画面が消え、みんなに向かって画面が開く。

…うん、スキルは表示されてないな、成功だ。


「ほぅ…!!」

「まぁ…!!」

「「わぁ…!!」」


家族がそれぞれ驚く。

ちなみに使用人達にも見えてるからか、そちらでは息を飲んでいた。


「…やはり、愛し子様か…それにその魔力量…」

「属性もすごいわ、全属性だなんて初めて見ました…」

「習った事のない属性もあるね…『時』ってなんだろう?」

「お兄様、すごいですぅ!!」


反応的に、中々に規格外っぽいな。

さて、色々確認したり覚えたりしなきゃいけないよなぁ…


「ユージェリス、どうかしたのか?」

「えっと、属性とか、スキルとか、全然よくわからないから、勉強しなきゃなーって思って…」

「あぁ、今説明してもいいが、スキルについては親とは言えあまり話すものでもないから、自分で調べた方がいい。そうだなぁ、無属性魔法を持っているなら、あのスキルがあれば楽に勉強が出来るんだが…ユージェリス、特殊スキル枠に暗記スキルはあるかい?」

「あ、はい、確かありました」

「さすがだな、あまり持っている人間はいないんだよ。暗記スキルがあれば、無属性魔法の『エリア』と『リーディング』を使うといい。『エリア』は範囲指定魔法で、魔力を張り巡らせる事の出来る範囲を指定出来る。そして『リーディング』を使う事で、その範囲内の書物などを全て読み込む事が出来る。通常は書類仕事などをしていて、所定の書類を探したり確認したりするために使うんだが、ここで暗記スキルを所持していれば、全て暗記することが出来る。レベルが低ければ一部分だけだったり、うろ覚えだったりするが、高ければ高いほど暗記出来る量が増える。つまり頭の中に辞書を置く事が出来るようになるんだ」


何それ、超便利…!!

それってテスト勉強とか必要ないじゃん!

うわぁ、前世で欲しかった!

でもまぁ、今の僕にはかなり重宝する魔法だね、だってなんも知らないんだもん。

常識なんかも覚える必要あるから、どれだけ時間かかるかと思った。

イメージとしては、パソコンで言うところのCtrl+AのCtrl+Cって感じか、便利ー!


「この後、この家の中にある図書室に行ってごらん。リリー、連れて行ってあげなさい」

「はい、旦那様」

「さて、私は王城に報告しに行かなくてはいけないな。多分今日の午後か、遅くても明日の午前中には陛下への謁見が叶うから、その準備もしておいてくれ」

「畏まりました」


え、早くない?

だって陛下でしょ?そんな簡単に会えるの?忙しいんじゃないの?


「ふふ、ユージェリスちゃん、驚いているのね?そうね、普通は陛下に謁見するには、もっともっと時間がかかるわ。でも貴方の場合、特別なのよ」

「愛し子だからですか?」

「それもあるけど、それだけじゃないわ」


なんだ…?

何か僕に秘密があるのか…?


母様、その笑顔、なんだか怖いです。

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