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学院訪問

うへへ、間違えてデータ削除しちゃって昨日更新出来ませんでした…(´・ω・`)

お昼前、僕は学院の正門前にいた。

正確には正門前で馬車に乗って待ってるんだけどね。

今日の御者はレリックがいなかったからファーマ、メイドは今回不在です。

ちなみに遠巻きに王都民がこっちを見てる。

まぁうちの家紋見たら気になっちゃうよねぇ。


「坊っちゃま、どなたか門まで来て下さるんですかねぇ?私が中に行って参りましょうか?」

「いいよ、もうちょっとしたらルーファス達に『レター』でも送るから。まだ授業中だしねぇ」

「そうですか。おや…坊っちゃま、その必要はなさそうですよ。こちらに誰か向かっております」


ん?誰だろなー?

今はみんな授業中だと思うんだけど…


「失礼ですが、こちらにご乗車されているのはユージェリス様でいらっしゃいますか?」

「えぇ、本日はご見学させていただけるとの事で、ありがとうございます。アイゼンファルド家使用人のファーマと申します」

「これはこれは、ご丁寧に。学院長のレティシア=バールドールと申します。どうぞこちらに」


あ、学院長か。

ファーマは馬車を動かして、学院内に入っていく。

暫くして馬車が止まると、扉が開いた。


「お初にお目にかかります。アイゼンファルド侯爵子息、ユージェリス=アイゼンファルドと申します。本日は我儘を言ってしまい、申し訳ありませんでした。寛大なお心に感謝致します」

「リリエンハイド王立学院学院長、レティシア=バールドールと申します。本日はよろしくお願い致します」


挨拶を終えて、学院長の横に立つ。

すると少しいたずらに、学院長が微笑んでから小声で呟いた。


「今日のユージェリス様はとてもかっこいいわね、うふふ」


あ、なんかベティ様を彷彿とさせる仕草だな。

僕も学院長に倣って、ウィンクをしながら小声で話しかけた。


「この前は適当に整えただけでしたからね。今日はバッチリキメてきましたよ」

「そうですね、これならあの姿と同一人物には見えないでしょう」


うふふ、と楽しそうに微笑む学院長。

どうやら結構お茶目な性格のようだ。

中身は別人とはいえ、やっぱりベティ様と似てるんだよなぁ。

絶対仲良くなれると思うんだけど。

やっぱ第一印象って大事だね。


「まずは中庭に参りましょうか。そこでお友達をお待ちになりましょう?お茶の用意はしてありますから」

「ありがとうございます」


中庭とは東棟と西棟の間にある公園のようなスペースの事だ。

ちなみに渡り廊下の真下でもある。

ベンチなんかもあるので、お弁当組はそこでお昼を食べたりするんだよね。

広めの芝生だから、周りに気をつければボール遊びみたいな事をしても可だ。


学院長に案内されて、僕は中庭に向かった。

あ、ファーマは馬車でお留守番です。

中庭に着くと、ちょっとした白のテーブルセットが用意されていた。

あれだね、イングリッシュガーデン風っていうの?

オシャレだなー。

テーブルセットの横には、1人の女性が立っていた。

おや?あれはうちの副指導のシャルネ先生じゃないか。


「ユージェリス様、紹介しますわね。平民科、第1学年月組の副指導員のシャルネ=クリンゼットです。この時間は授業を受け持っていなかったので、お茶を淹れるのに急遽呼ばせていただきました」

「お、お初にお目にかかります。クリンゼット子爵家当主の妹で、シャルネ=クリンゼットと申します。お会い出来て光栄に存じます」


へぇ、シャルネ先生の名字、初めて知ったわ。

お兄さんが当主なんだね。


「アイゼンファルド侯爵子息、ユージェリス=アイゼンファルドと申します。本日はよろしくお願い致します」

「実はシャルネは私の従兄弟の娘でして、一応親類ではあるのですよ。と言っても、彼女がここで指導員をしているのは彼女の実力あってこそですけれど」

「へぇ、ではベティ様の再従兄弟なのですね」

「ベティ様…?あ、あぁ、王妃様の事ですね。恐れ多い事ですが、その通りでございます。さすがにお話した事もないのですけれど…」

「そうなのですか、意外です」

「さぁさぁ、ユージェリス様、こちらにお掛けになって?シャルネ、お願いね」

「はい!」


学院長に促されて、僕は座る事にした。

シャルネ先生は多少緊張しながらも、慣れた手つきでお茶を淹れ始めてくれる。

…なるほど、もしかしたら学院長がシャルネ先生を呼んだのは僕の副指導員だからかもな。

知ってる人の方が僕は気楽だし、最悪今シャルネ先生にバレたら、その時点で帰ればいいわけだ。

そして、身内でもあるシャルネ先生なら口止めもしやすい、と。


万が一を考えてるとは、さすがは学院長。

お見それしました。

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