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静謐なる部屋  作者: 上川鶴馬
14/14

あとがき ネタバレ
















読んでいただきありがとうございます。




(12)(13)は納得できていない部分があるので大きく書き直すかも知れません。



以下補足(特に後半)



彼女は日本で「ホーキング、宇宙を語る。」が流行ってた頃、1990年代のまま時間が止まっています。

つまり部屋が表れたということであの本にとても関心がある、という状態のままです。

なので彼女は本当は49歳、彼女の父親は70後半です。



彼女は21歳の誕生日を1990年のショパンコン第12回中で過ごした後、日本に帰国して俺の大学に入りました。

なお彼女の父親も同じ大学で教授をしています。

しかし1991年、大学は全盛期を迎えていました。

つまり優秀で意欲的な学生が多くいた時代です。

彼女にとってそれは励みではなくプレッシャーとなりより追い詰めていきました。

ショパコンは5年に一度開催されます。

よって4回生となった彼女は1995年の第13回大会に出場せず26歳を10月17日あの練習室で迎えました。

もっと頑張れたのではないかといった後悔や絶望や嘆きや劣等感が限界に達して爆発しました。

そしてあの清浄な部屋を作ったのです。

外から見れば表れたという表現ですが内にいる彼女からは作ったという表現が最も合います。

ピアノを辞めることも嫌いになることもできなかった、そんな身動きが取れなくなった不器用な子を描きました。



ちなみに「ホーキング、宇宙を語る。」は出版されてから今年2018年でちょうど30年目を迎えます。

おめでとうございます。

そして去年ノーベル物理学賞を受賞したキップソーンが監修した2014年の映画「インターステラー」は素晴らしかったです。

こちらも受賞、おめでとうございます。

自分の中で2017年と2018年を繋げた満足感があります。

この小説では超ひも理論、重力波といったことには触れていません。

そういった宇宙論に興味があって且つまだ未鑑賞の方に強く勧めます。



終わり方は何個か候補があって一番最初に思いついたのは彼女は難しい血液の病気に罹って音大近くの病院にいるという設定でした。

絨毯についた彼女の処女を表す血はこのアイデアから来ています。

そして俺との交流で意識を取り戻すっていうベタな落ちを考えていました。


別の終わり方では彼の父と再開します。

隣の練習室で葬送行進曲とかバラード4番とか幻想ポロネーズとかを弾いています。

特にバラード第4番は難曲なのであの大学では彼ぐらいしか弾けないです。

ピアノ文学流行っているので書きましたが思っていた以上に大変でした。

(6)以降ほとんど書いてないのはただの自爆です。



上手くかけませんでしたがあの部屋で存在できるのは2人までです。

それは姿を表すのが、という意味で彼女には部屋に俺と彼女の父、二人とも見えているということとなっています。(俺と彼が話していた半年間彼女は姿を消して俺をひたすら観察してました)

しかし彼女には彼のお父さんは自分と同じように歳をとっていないように見えてました。

彼女のお父さんは70後半にもなるにもかかわらず毎日娘に会うために部屋に通ってました。話もできる。

しかし彼女は俺に会うまで彼を妄想、幻想だと思っていたという設定です。



ブラックホールは放射するので最後にはなくなってしまいます(あくまで予想でまだ観測できてはいません)

その結末は悲しいなと思います。

宇宙は今なお膨張していて今見えている、近くにいる惑星は100億年後は遠くに行って見えなくなります。

つまり地球は孤独になります。

宇宙のはじまりビックバンの逆ビッグクランチとなってしまうのは少し怖いですが孤独を終わらせるという意味なら放射して最後に目一杯光って終わるというのはとても綺麗で美しい終わり方だと思います。


部屋の終わり方もそれを意識して書きました。独りよがりで実際上手くは書けていないのですが少なくとも彼女は終わりのとき孤独ではありませんでした。


部屋の中で過ごした30年(彼女にとってはあっという間に過ぎた30年ですが)より遥かに俺と過ごした日々のほうが輝いていた、というベタベタな設定です。



これ以上いうと補足説明ではなく設定説明となるので自重します。




宜しければ感想下さい。


読んでいただき本当にありがとうございました。




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