表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
第一幕 奇妙な五人組の物語  作者: 紅榴
第一章 他を欺く者
2/3

終話 嘘つき

 一から十まで語ってしまえば一体どれほどかかってしまうのであろうか。それほどにもこの物語は長い長いものなのだ。

 最初にかいつまんで言ってしまえば、これは生まれた時から嘘に翻弄され嘘に騙され嘘をつかれ嘘をつき嘘に生きてきた、偽りの王女の物語。誰も愛することの出来なかった、一人の女の物語。背負った全ての兵士を捨てた、美しき女隊長の物語。

 

 さてお気づきの方も多いであろう、何を隠そうこれは私自身の物語なのだ。シル・フィオラティス、それが私の名前らしい。

 らしい、というと私が自分自身をその者として認識していないように思われる。いや、大方間違っていない。ここに来るまでの記憶はない。いや、正確にはここに至るまでの経緯はしっかりと理解しているつもりだ。安心してほしい、物語を語る程の記憶と気力は残っている。

 

さて、随分と前置きが長くなってしまった。ここまで聞いてくれていた者に感謝する。だがしかし、物語を聞く前に一つだけ理解しておいてほしいことがある。

 私の口から語られるのは、あくまで私を中心に事実を考察したものであり、真実とは限らない。そう判断をせざるを得ないほどに、私は嘘とともに生きてきた。何が真実なのか生まれた時からもわからなかったのだから。



 では、話を始めようとするか。リグレシア大陸を支配したレールド王国の物語。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ